ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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ジュンスカイウォーカーズ, MY GENERATION

2017-12-03 21:19:56 | 音楽批評
 

以前、フーの MY GENERATION について書きました。

そこから、同じタイトルつながりということで、今回は、ジュンスカイウォーカーズの MY GENERATION という曲をとりあげます。

JUN SKY WALKER(S)。
略してジュンスカ。

最近の方はあまり知らないかもしれませんが、1990年代前半ごろに、いわゆる“バンドブーム”をけん引したバンドの一つです。

バンドブームといっても、やはり最近の人は知らないでしょう.
また、いま五十代より上ぐらいの世代にとっては、あまりいいイメージがないかもしれません。
バンドブームというのは、後になってみると時代のあだ花みたいな扱いになっているようです。
たしかに、バンドブームはある種のバブルのようなもので、数年の狂乱のあとにしぼんでいきました。その旗手と目されていたジュンスカも、ブームの終焉に引きずり込まれていった感は否めないでしょう。
しかし、私は、それでもジュンスカを高く評価しています。小難しい理屈は抜きにして、こういうのが本来のロックンロールだと思ってます。

そのジュンスカの代表曲が、MY GENERATION。
インディーズ時代からのレパートリーで、ライブのしめはたいていこの曲と決まっており、RCサクセションでいえば「雨上がりの夜空に」に相当する曲といっていいでしょう。

はじめに書いたとおり、フーのMY GENERATION とまったく同じタイトルです。
おそらくそれは、ジュンスカの面々も意識しているところでしょう。そして、このブログのタイトルも同様です。フーだけでなく、ジュンスカのMY GENERATIONも念頭に置いています。

MY GENERATION は、いかにもジュンスカらしい、突き抜けるような、直球ストレートのロックンロールです。
宮田和弥さんの、パワフルなボーカルと、森純太さんの、あのしゃがれ声のコーラス。ギターも、余計なエフェクトはとっぱらって、とにかくストレートに鳴り響き、爆発するような爽快感を生み出します。

ジュンスカは、「ホコ天」で成長していったバンドです。
ストリートパフォーマンスから出てきたバンドであり、路上のエネルギーを一身に体現していました。
それが、80年代末ごろのバブルの世相にはまっていたのかもしれません。

また、それゆえに、バブル崩壊後のやや沈滞した世間の空気にはあまりなじまなかったのかもしれません。
ジュンスカは、メンバーチェンジ、レコード会社の移籍を経て、1997年にいったん解散しました。

しかし、それから10年後に再結成。
そのときは期間限定の再結成ということだったようですが、その後も何度か再結成しての活動があり、現在にいたるまで、断続的ながら活動を続けています。
来年はデビュー30周年にあたるということで、その特設サイトができていて、何やらカウントダウンがはじまっています。何らかのイベントがあるのかもしれません。

音楽を聴き始めた頃に聴いていたアーティストが、今でも現役で活動しているというのは、うれしいかぎりです。
来年、何があるのかはわかりませんが、30周年記念イベントのようなものがあるとしたら、ぜひ行きたいなあと思ってます。