むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

ラビア女史の映画、台湾各地で絶賛上映、台北市議会会場ではラビアとオンラインで結ぶ

2009-10-02 03:43:25 | 台湾社会運動
世界ウイグル会議議長のラビア・カーディル女史を描いたドキュメンタリー映画「愛の10個の条件」が10月1日、台北市、台中市、高雄市、屏東県、台南市といった台湾各地で上映された。
10月1日は中国の国慶節であることから、わざわざぶつけた形だ。

台北市は大安森林公園と市議会の二箇所で上映され、雨が降りそうで大安の会場が不確定だったため、市議会のほうに見に行った。地下1階の会場がほぼ満杯、500人が詰め掛けた。

感想は、きわめて良い!ラビアは迫力あるね。

しかも、うれしいことに、会場ではラビアの夫にスカイプで電話をかけて会話したほか、ラビア自身とも映像付で通話した。ラビアの夫は北京語で受け答え、ラビアは北京語で聞いてウイグル語で答えて娘が英語に通訳した。
面白いことに、ラビア女史は馬政権のことを「台湾の共産党政権」と呼んだことだ。ううん、言いえて妙だな。ラビア女史をテロリスト呼ばわりするなんて、ファシストか共産主義者しかいないからな。

くだんの映画だが、もともと10月中旬の高雄映画祭で地味に上映される予定のところ、中国政府が高雄への中国人観光客にボイコットさせるなど圧力をかけたことで、話題になったものだ。
高雄市は観光業界の圧力をうけて、一度9月に前倒し上映した。ところが、それが民進党・在野人権派勢力の間での反中感情の火をつけて、各地で上映会を開こうという動きになった。
さらに、民進党系がラビア女史を12月に台湾に招こうという話が起こったところ、馬政権の内政部が「ラビア女史が議長となっている世界ウイグル会議にはテロリストもおり、特に事務局長はテロリストであり、
最近事務局長が韓国に入国したところ逮捕されている。国家の安全からラビア女史の入国も認めない」などと決定した。
これがさらに世論の火に油を注ぐ形となり、ラビア女史は一気に台湾で有名になり、映画も話題作となった。
また、いったんは映画祭での上映断念して前倒ししていた高雄も、映画祭で上映することを決め、さらに上映回数を増やすことになった。

結局、中国共産党+国民党という二つの中国勢力が、必死になって抑圧しようとした試みは、裏目に出たことになる。

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