さて世の中は「東京オリンピック」で盛り上がっています。
福島のことなど、すでに終わったかのようです。
以下のブログでは、汚染水の問題は健康被害にまったく影響せず、そんなことで騒ぐと東京オリンピック開催にもマイナス効果になると主張されています。
「福島原発の汚染水問題、健康被害の可能性なく騒ぐ必要なし」
汚染水のセシウム濃度は海水で薄まり、今では健康被害に影響がでる濃度ではない。
大気圏内の核実験により1960年頃には、北西太平洋の海水について、セシウム137の濃度は0.1Bq/Lと高かったが、その後低下した。その間海産物などで健康被害が広がったという報告は聞いていない。
だから健康被害もでないし、多額の汚染水対策費用をかけることもないとのことです。
以上の論理に違和感があります。
1.まず核種はセシウムだけです。ストロンチウムやトリチウムはどうなっているのでしょうか。
トリチウム40兆ベクレル流出指摘
トリチウムの生物影響
2.福島周辺及び東日本への影響と、北西太平洋という広い範囲を比較しています。
それに本当に健康被害がなかったのかどうか、本格的な疫学的調査がされたのか疑問です。
3.海水に流出すれば、いずれは拡散して濃度が低下すると思います。しかし生物への濃縮や食物連鎖の影響があります。それも福島周辺や東日本など狭い範囲の影響を考える必要があります。水俣病でも海で水銀が拡散するので、健康被害はないと主張していた科学者がいました。また海底の泥土などに沈着します。
4.汚染水問題は、福島原発事故での作業を困難にします。ますます放射能が高くなり、作業ができなくなると、使用済み核燃料の管理対応ができなくなり、それこそこの世の最期になります。
5.海水で濃度が薄まったことだけにより、福島での健康被害がないとはいい切れませんよね。これまで累積した、また今後も累積する放射性物質の内部被爆の問題は消えるわけではありません。
6.福島原発公害の健康被害を声高に叫ぶことによって、東京オリンピックにも影響がでるし、日本のためにならない。これが一番の問題かもしれません。少なからず、経済重視の方はこれと同じ論理だと思います。
福島原発公害の不合理、矛盾は、人間の耐えられる限度を超したと思う。
どうして避難した人たちにまともな賠償がされないのか。どうして誰も罰せられないのか?健康被害の恐れを隠蔽して、人を殺そうとしているとしか考えられない。それに国・自治体・大学・医療機関など公的な機関がすべて関わっている。
足尾銅山に始まり、様々な公害事件で同様な不合理・矛盾が起こったが、今回の規模はあまりにも広範囲であり、ホロコーストとかジェノサイドという表現しかできないのではないか。
本当に誰も法的な断罪を受けることがないならば、残るは実力行使しかないのではないか。
「汚染水問題が事件に 福島住民、東電経営陣を公害罪で刑事告発」
「原発告訴団」検察審査会に申し立てへ
これは最後の話し合いの提案ではないだろうか。
もしこれらがすべて蹴られたら、そして健康被害が拡大して行き、自分の子供が癌になったり、同級生が次々に亡くなっていったら、もう暴発せざるを得ない。人には我慢の限度がある。
最初に矛先が行くのは、福島の公務員かもしれない。地元の裏切り者から吊るし上げられるかもしれない。
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