ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1987年10月24日付 ヨーロッパ Europe - Carrie

2023-10-22 22:10:57 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年10月24日付、またまたこの週も1位の交代がありました、4位から上がってのいきなりの1位はMichael Jacksonの"Bad"。この曲、9月19日付40位初登場から、Hot100にたった6週間で1位まで駆け上がってきました。Michael Jacksonのニューアルバム『Bad』から、No.1を記録したSiedah Garrettとのデュエットソング"I Just Can't Stop Loving You"に続く第2弾シングル、ソロヒットとしては、この曲で19曲目のTop40ヒットで、12曲目のTop5ヒットとなりました。

2位は5位からアップ、Madonnaの"Causing a Commotion"。マドンナ主演の映画『Who's That Girl』から、No.1となった主題歌"Who's That Girl"に続くシングル。そのMadonnaですが、83年に"Holiday"が初めてのTop40ヒット、それからまだ4年しか経っていませんが、この曲で15曲目のTop40ヒットで、13曲目のTop5ヒット、9曲目のTop3ヒットとなりました。

3位は1週のみの2位からダウン、Princeの"U Got The Look"。Princeですが、皆さんご存知の「天才」ミュージシャン。アルバム『Sign o' the Times』から、"Sign o' the Times"に続くTop3ヒットで、1979年に最高位11位を記録した"I Wanna Be Your Lover"からこの曲で通算15曲目のTop40ヒット、"When Doves Cry"など3曲のNo.1を含め、7曲目のTop3ヒットとなりました。

4位は1週のみの1位からダウン、Lisa Lisa & Cult Jamの"Lost In Emotion"。Lisa Lisa and Cult Jamですが、アメリカ出身のポップスグループ。"I Wonder If I Take You Home"が最高位34位の初のTop40ヒット、続いて"All Cried Out"が最高位8位、そして"Head To Toe"が初のNo.1、この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のNo.1に輝きました。

5位は11位からジャンプアップ、Tiffanyの"I Think We're Alone Now"。Tiffanyですが、アメリカロサンジェルス出身のシンガー・ソングライター。デビューアルバムからの、この曲は2曲目のシングルですが、1曲目のシングルはヒットせず、2曲目のシングルのこの曲が初のTop40ヒットで、5位まで上がってきました。

この週10位まで落ちてしまいましたが、Europeの"Carrie"。最高位は10月10日と17日の2週間の3位を記録、年間チャートは56位。1986年最高位8位の"The Final Countdown"を超えて、バンド最高のヒットとなりました。

Europeですが、スウェーデン出身のロックバンド。「北欧メタル」の最も早い段階から活躍していたグループです。「北欧メタル」の特徴は、抒情的でかつメロディアス、クリアなサウンドのハードロックですが、まさにその代表的なバンドです。

ファーストアルバム『Europe』を1983年にリリース、母国スウェーデンでは大人気バンドになりますが、その他の国々ではヒットにまでは至りませんでした。

1986年にサードアルバム『The Final Countdown』をリリース、そのアルバムからのファーストシングルがアルバムタイトル曲”The Final Countdown”、この曲はロックの名曲でした。まずはヨーロッパで大ヒット、その人気はアメリカに拡大し、シングル、アルバムとも、世界中での大ヒットとなりました。日本でも大ヒットしましたね。シングルの”The Final Countdown”はアメリカで最高位第8位、アルバムも最高位8位を記録しました。何度聞いてもカッコいい曲です。こちらをご覧ください→→→

そのアルバムから、セカンドシングルの"Rock the Night"は最高位30位といまいちでしたが、サードシングルがこの曲"Carrie"で、前述のようにアメリカでは彼ら最大のヒット曲となりました。

"Carrie"の曲の作者はリードボーカルのJoey TempestとキーボードのMic Michaeliの共作。アルバム『The Final Countdown』の曲は、ほとんどがJoey Tempestの作によるものですが、この曲だけMic Michaeliが共作者として名前を連ねています。

"Carrie"ですが、いわゆる「パワー・バラード」。美しいメロディのロックバラードでの大ヒットでした。ヨーロッパや、日本でもそうでしたが、躍動感のあるロック”The Final Countdown”の方がよりヒットしましたが、アメリカでは、ロックバラードの方が好まれるのでしょうか、この曲がバンド最高のヒットになりました。


今週 先週 song / artist
1 4 BAD / MICHAEL JACKSON
2 5 CAUSING A COMMOTION / MADONNA
3 2 U GOT THE LOOK / PRINCE
4 1 LOST IN EMOTION / LISA LISA & CULT JAM
5 11 I THINK WE'RE ALONE NOW / TIFFANY
6 8 CASANOVA / LEVERT
7 14 MONY MONY "LIVE" / BILLY IDOL
8 12 LET ME BE THE ONE / EXPOSE
9 13 LITTLE LIES / FLEETWOOD MAC
10 3 CARRIE / EUROPE
11 6 HERE I GO AGAIN / WHITESNAKE
12 7 WHO WILL YOU RUN TO / HEART
13 16 BREAKOUT / SWING OUT SISTER
14 9 PAPER IN FIRE / JOHN COUGAR MELLENCAMP
15 19 IT'S A SIN / PET SHOP BOYS
16 20 BRILLIANT DISGUISE / BRUCE SPRINGSTEEN
17 18 YOU ARE THE GIRL / THE CARS
18 21 WHERE THE STREETS HAVE NO NAME / U2
19 22 IN MY DREAMS / REO SPEEDWAGON
20 25 (I'VE HAD) THE TIME OF MY LIFE / BILL MEDLEY & JENNIFER WARNES
21 10 I HEARD A RUMOUR (FROM "DISORDERLIES") / BANANARAMA
22 24 DON'T MAKE ME WAIT FOR LOVE / KENNY G(VOCAL BY LENNY WILLIAMS)
23 27 HEAVEN IS A PLACE ON EARTH / BELINDA CARLISLE
24 15 DIDN'T WE ALMOST HAVE IT ALL / WHITNEY HOUSTON
25 26 I'VE BEEN IN LOVE BEFORE / CUTTING CREW
26 28 SHOULD'VE KNOW BETTER / RICHARD MARX
27 17 JUMP START / NATALIE COLE
28 30 THE ONE I LOVE / R.E.M.
29 31 I WON'T FORGET YOU / POISON
30 34 COME ON, LET'S GO / LOS LOBOS
31 29 HOLIDAY / THE OTHER ONES
32 23 ONE HEARTBEAT / SMOKEY ROBINSON
33 40 HOURGLASS / SQUEEZE
34 43 WE'LL BE TOGETHER / STING
35 42 BOYS NIGHT OUT / TIMOTHY B. SCHMIT
36 44 BETCHA SAY THAT / GLORIA ESTEFAN AND MIAMI SOUND MACHINE
37 51 SHAKE YOUR LOVE / DEBBIE GIBSON
38 38 NOTORIOUS / LOVERBOY
39 41 LET'S WORK / MICK JAGGER
40 56 DON'T YOU WANT ME / JODY WATLEY

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28 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロッカバラード (hannah)
2023-10-22 22:27:33
星船さん、こんばんは。
70年代を彷彿させるようなロッカバラードですね。
北欧のグループらしく、これも70年代的な様式美を連想しました。
特に静かな出だしからドラムスでドラマチックに進むあたりは、なんとも言えない構成です。
♪The Final Countdown♪よりもこっちが好きでした。
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なぜ邦題は「ケリー」? (音時)
2023-10-22 23:07:49
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/15644539.html
どう聴いても「キャリー」でいいと思うのですが…。ヨーロッパ、来年1月に来日します!(東京と大阪で公演)
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Unknown (太ったボンジョビ (о´∀`о))
2023-10-23 08:36:20
ケリー、キャリー、ケアリー、カリー。
ボクの歌だと「ケエーーオぅリィ」になりますね。
パワー演歌、いいですよねー☺️
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キーボードのMic Michaeliと一緒に (星船)
2023-10-23 15:59:10
hannahさんこんにちは。
そうですね、ロックバラードというよりも、ロッカバラードの方がしっくりきますでしょうか。この曲は売れますよね。でも、その売れる曲を作るのはやっぱり才能、ボーカルもうまい。キーボードのMic Michaeliと一緒に作ったのが大ヒットにつながったのでしょう。
"The Final Countdown"とは、私としては、どちらももちろんいい曲だとは思っていましたが、The Final Countdownの大げさなアレンジが、より大好きではありました。
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元気のよい曲の合間に (星船)
2023-10-23 16:02:02
音時さんこんにちは。
へぇー、邦題は「ケリー」でしたか。「キャリー」としか聞こえませんですね。
"The Final Countdown"のような元気のよい、大仰な曲の合間に、この曲のようなロックバラードが流れると、それは感動しますよね。良いコンサートになるでしょうか。
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「ロック演歌」 (星船)
2023-10-23 16:03:57
太ったボンジョビさんこんにちは。
まあ、「キャリー」でしょうね。うふふ、この曲こそが「ロック演歌」「パワー演歌」ですか。イイですねぇー。
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もう一つの魅力 (hannah)
2023-10-23 21:25:13
星船さん、こんばんは。
1stシングルは大げさなアレンジのロック、で2ndは一転のロッカバラード。
こんな切り替えができるのも人気のHRグループのもう一つの魅力ですね。
Whitesnakeも2ndシングルはバラード系でしたし、もうすぐアルバムがリリースされるAerosmithも1stシングルはスカッとするロックナンバーでしたが、2ndの♪Angel♪はバラード系でした。
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Unknown (太ったボンジョビ (・ω・ ))
2023-10-23 21:39:52
とはいえですね、ヒット当時は「なんだよ今ごろこんなモタモタしたバラード、散っていったシンデレラを見習えよ❗」みたいにFENで頻繁にかかる度に毒づいておりました。だってなんか、あの、その、うーん、何で売れてんのさ?みたいでありました。
ところが異国カラオケ、「ホントは私はメタルというかハードロックマニヤなんだ、だからあんまりエンドレスラブとかヤりたくはないんだ」と漏らしてしまったんですよね。
するとボンジョビのアイルビーゼア、エクストリームのモゼンワーズ、ミスター太のトゥビーウィジューあたりを言ってきたのでこりゃ練習。
上記の3曲とともにサバイバーのサーチとこのケオリーが結構ウケたのでかなりヤりましたよ。あでもヤってないですよウフフフ。
あーーー良いお客さんですな😃ヒンヒン😣
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Unknown (ダークディスコ)
2023-10-23 22:05:13
carrieといえば…
アメリカンアイドル出身キャリー・アンダーウッド
レイア姫キャリー・フィッシャー
スティーブン・キングの小説/ブライアン・デパルマの映画のキャリー
クリフ・リチャードの曲は80年最高位34位でした
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大ヒットに (星船)
2023-10-23 22:11:55
hannahさんこんばんは。
やっぱりですね、パワーバラードばっかりだと、それは、だんだん鼻についてきますからねぇ。スカッとしたハードロックの後に、メロディアスロック、続いてパワーバラード、そんな順番が一番ヒットするパターンでしょうか。シングルカットは皆さんいろいろ考えているでしょうけれども、大ヒットに結びつけるのはなかなか難しいですね。
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