ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

エルトン・ジョン Elton John - Sad Songs (Say So Much)(1984年の洋楽 Part32)

2020-08-13 22:42:39 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart31はElton Johnの"Sad Songs (Say So Much)"。
最高位は8月11日付の1週のみの第5位。年間チャートは54位。無数の大ヒットを持つElton Johnとしてはまずまずのヒットといって良いでしょう。

さて、今週は、Rod Stewartに続いてElton Johnと、スーパースターの連続となりました。
Elton John、もちろん洋楽ファンの皆様なら彼のことは私よりもご存知だとは思いますが、改めて彼の歴史をたどってみますと、デビューは1960年代、イギリスのみのリリース『Empty Sky』がデビューアルバム。(アメリカでは1975年にリリースされました)
2枚目のスタジオアルバム(アメリカではデビューアルバムです)の『Elton John』から素晴らしいバラード"Your Song"が全米で8位、イギリスでも7位の大ヒットとなり初めて彼の名前が世界に知れ渡りました。
1972年には"Rocket Man"が最高位6位の後、"Crocodile Rock"が全米No.1、それからは大ヒットを連発し、"Bennie and the Jets"、"Lucy in the Sky with Diamonds"、"Philadelphia Freedom"、"Island Girl"、そしてKiki Deeとのデュエット曲"Don't Go Breaking My Heart"と、70年代に6曲のNo.1ヒットを記録します。この70年代の彼の人気は凄いものでした。

その後、活動休止期間や、盟友の作詞家Bernie Taupinとのコンビを解消したりと、人気にも陰りが見えますが、それでも毎年シングルヒットをTop40に送り込み、コンスタントにヒットアルバム・シングルを出していきました。

そして1983年の17枚目のスタジオアルバム『Too Low for Zero』ではBernie Taupinとのコンビが完全復活、そのアルバムからは"I Guess That's Why They Call It The Blues"が最高位4位、年間33位を記録する3年ぶりのTop5ヒットとなります。

さて"Sad Songs"ですが(副題に (Say So Much)が付いています)、彼の18枚目のスタジオアルバム『Breaking Hearts』からのシングルカット。"I Guess That's Why They Call It The Blues"に引き続きのTop5ヒットとなりました。このアルバムからは他に2曲がTop40ヒットとなりります。

この曲、アルバムのヒットの後も、彼の人気は衰えることなく、というよりも、さらに彼の人気が高まってきたところもあるほど、息の長い活躍となります。
88年には"I Don't Wanna Go on with You Like That"が最高位2位、George Michaelとのデュエット"Don't Let the Sun Go Down on Me" が1位、
そして97年には"Candle in the Wind 1997"が14週間の1位の歴史的な大ヒットとなるなど、今でも活躍を続ける偉大な歌手です。

"Sad Songs (Say So Much)"の作者はElton Johnとその盟友の作詞家Bernie Taupin。黄金のコンビの作です。
題名は"Sad Songs"ですが、70年代後半のスランプ時期のような悲し気な曲調ではなく、明るく楽しい曲です。

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18 コメント

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希望がなくなったときこそ悲しい歌を…!? (音時)
2020-08-13 22:55:08
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/23938447.html
詩人バーニーとのコンビ復活。バーニーは"希望が無くなった時こそ悲しい歌を聞こう"と逆説的?な深い歌詞を書いてくれました…!うーむ、確かに明るい曲は聞きたくないだろうなあ。でも悲しい歌を聞いて…どうなっちゃうんだろう?
その昔、僕が女の子にフラれて落ち込んでいるときに、友だちのWが「そんなおまえにこの曲を送ろう」とかけてくれた曲が中島みゆきさんの"うらみ・ます"(収録アルバム「生きていてもいいですか」)でした…そういうことかな?笑。
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サッド・ソングス (moondreams)
2020-08-14 16:58:53
朋友B・トーピンンに作詞を”頼も~、頼も~哀しい唄を”
と依頼して見事大ヒットしましね(笑)
この頃のE・ジョンのPVのセンスがよくわからないのだ。
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スーパースター連続 (hannah)
2020-08-14 18:14:41
星船さん、こんばんは。
前回のRodに続きE.Johnとスパースターの連続ですね。
B.Springsteen、Princeと80年代を代表するスーパースターがヒットしましたが、この2人はさらにその上をいく超スーパースターですね。
この頃の曲、♪I Guess ~♪とかこの曲とか♪Nikita♪とかが好きな曲でした。
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悲しい時に (星船)
2020-08-14 18:28:34
音時さんこんばんは。
「ラジオをつけて悲しい歌を聴こう!」という歌詞なのですね。"Sad Songs"というわりには前向きにも聞こえる曲調であったのですが、歌詞自体は悲しい歌でもなかったのですね。
なるほど!ふられて悲しい時に、悲しい歌は堪えますかね?
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素のエルトン (星船)
2020-08-14 18:35:51
moondreamsさんこんばんは。
「Turn them on,Turn them on」のところですね。「頼も~、頼も~」としか聞こえなくなってしまいました(笑)
PVで驚いたのは、エルトンが眼鏡をかけていないところが出てきますね。あんまり見たことがなかったです。音時さんブログによると、シングルジャケットは眼鏡も帽子もない素のエルトンです。
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70年代初めからのスター (星船)
2020-08-14 18:40:41
hannahさんこんばんは。
そうなんですよ、SpringsteenもPrinceも、80年代以降のスーパースターですが、エルトンとロッドは60年代後半から70年代初めからのスターですから、時にこの時点、80年代では、まだまだ格の違いがありましたね。
エルトンの歌は、あまりにたくさんありすぎて、どれが好きかというと大変迷います。"Island Girl"の頃のエルトンは大好きです。
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復活 (hannah)
2020-08-15 18:07:40
星船さん、こんばんは。
僕がBillboardを聴き始めた頃は彼がB.Taupinと離れた♪Part Time Love♪の頃で、ちょっと低迷期に入った頃でした。
おまけにディスコに手を出した♪Victim Of Love♪が大コケで。
♪Mama Can't Buy Your Love♪はよかったですが。
80年代に入ってまた復活してきましたね。
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円熟期 (星船)
2020-08-15 18:28:26
hannahさんこんばんは。
そうでしたか。70年代後半でしたか。70年代後半はエルトンの元気がなくなってしまい、どうなってしまうかと思っていましたが、80年代に入ってからまた元気を取り戻しましたね。
その後、80年代から90年代にかけて、彼の円熟期といっていい時代が続きましたね。
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星船さんへ (ミュウ)
2020-08-15 19:23:47
正直に言うなら、エルトンについては1970年代前半は聴きまくってましたが、1980年代はほとんど聴いていませんでした。
けっこう活躍してたんですね。
張りのある声はさすがです。
バーニーとのコンビ復活は素敵な出来事ですね。
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Unknown (実験鼠)
2020-08-15 20:36:42
エルトンの全盛期はやっぱり70年代だったと思いますが、この時期も意外とコンスタントにヒット出してたんですよねー。当時はほとんど聴かなかったんですが、最近になって「Sad Songs」が入った『Breaking Hearts』とか、その前の『Too Low For Zero』とかのアルバムを聴くようになって、「なかなかいいな」と見直しております。
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