ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1984年8月18日付 Dan Hartman - I Can Dream About You

2020-08-16 21:10:14 | 1984年ビルボードTop40
1984年8月18日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はRay Parker Jr.の"Ghostbusters"。Ray Parker Jr.ですが、1978年、Raydioの"Jack and Jill"が8位を記録、1980年にはRay Parker Jr. & Raydioとして"A Woman Needs Love (Just Like You 年に年のDo)"が最高位4位の初めてのTop5ヒット、ソロになって"The Other Woman"が最高位4位、この曲で3曲目のTop5ヒット、初めてのNo.1ヒットです。

2位は4位からアップ、Tina Turnerの"What's Love Got To Do With It"。Tina Turnerですが、デビューは1950年代の大ベテラン。Ike & Tina Turnerで活動し、沢山のTop40ヒットを持っていますが、Top5ヒットとなると、1971年にJohn Fogertyの名曲"Proud Mary"のカバーが4位を記録するヒットになって以来になり、この曲が10年以上ぶりとなる2曲目のTop5ヒット、初めてのTop3入りです。
3位は前週と変わらずこれで3週目の3位、The Jacksonsの"State Of Shock"。この曲はJacksonsではありますが、featuringとしてMichael Jackson と Mick Jagger.となっております。The Jacksonsとしては、「The Jackson 5」時代を含め、70年代前半を中心に、No.1ヒットを4曲、2位が3曲、この曲で8曲目のTop3ヒットになりました。
4位は2位からダウン、5週間の1位の年度を代表する大ヒット、Princeの"When Doves Cry"。Princeですが、初めてのTop40ヒット"I Wanna Be Your Lover"以来5曲目のTop40ヒット。これまでの最高のヒットが6位を記録した"Little Red Corvette"ですので、もちろん初めてのNo.1です。
5位は6位からアップ、Lionel Richieの"Stuck On You"。Lionel Richieですが、The Commodores時代には"Three Times a Lady"と"Still"の2曲のNo.1を含め7曲のTop5ヒット、ソロになってからはこの曲で8曲目のシングルですが、シングルすべてがTop10ヒットで、Top5ヒットもこの曲で7曲目、Diana Rossとのデュエットで1位となった"Endless Love"を含め4曲のNo.1となりました。

この週6位はDan Hartmanの"I Can Dream About You"。最高位はこの週と翌週8月25日付けの第6位。年間チャートは29位。彼の曲の中で最もヒットした曲になりました。

さて、Dan Hartmanですが、アメリカのシンガーソングライター。
実は彼は「知る人ぞ知る!」ミュージシャンなのです。元々はエドガー・ウィンター・グループに在籍、エドガー・ウィンター・グループの最大のヒットアルバム1972年にリリースした『They Only Come Out at Night』にももちろん参加、異例のロックインストゥルメンタル曲で全米No.1を記録した"Frankenstein"にもベースで参加しています。
Edgar Winter Groupの"Frankenstein"に続くシングル"Free Ride"は彼の作であり、リードボーカルもDan Hartmanが務めています。

70年代中頃にソロデビューを果たし、初めてのヒットは1978年に"Instant Replay"という曲が最高位29位を記録します。
この"Instant Replay"にはEdgar Winterがsaxophoneで参加しています。

その後、アルバム・シングルともコンスタントに発表しますがヒットせず、この曲で6年ぶりにTop40に入ってきました。
この曲のヒットの後、2曲がTop40に入る中ヒットを記録します。
さらに、1986年、大御所 James Brownに曲を提供、アルバムにも参加しています。その曲が "Living in America",で、最高位は4位を記録、この曲を上回るヒットを記録しました。

"I Can Dream About You"、邦題は「あなたを夢見て」ですが、この曲は映画「ストリート・オブ・ファイヤー」収録曲。サウンドトラックと、彼のソロアルバム『I Can Dream About You』の両方に収録されています。
改めてこの1984年は映画サントラ曲の当たり年でした。この映画は、私は見ていないですが、映画はかなりヒットしました。
ところで、サントラはDan Hartmanがボーカルをとっていますが、映画では架空のグループThe Sorelsが歌っており、Winston Fordという人が歌っているようです。

"I Can Dream About You"の作者はDan Hartman。ストレートなポップロックで、彼の最大のヒットになりました。


こちらがEdgar Winter Groupの曲で1973年に最高位14位を記録した"Free Ride"。リードボーカルと曲の作者はDan Hartmanです。


今週 先週 song / artist
1 1 GHOSTBUSTERS / RAY PARKER JR.
2 4 WHAT'S LOVE GOT TO DO WITH IT / TINA TURNER
3 3 STATE OF SHOCK / JACKSONS
4 2 WHEN DOVES CRY / PRINCE
5 6 STUCK ON YOU / LIONEL RICHIE
6 8 I CAN DREAM ABOUT YOU / DAN HARTMAN
7 12 MISSING YOU / JOHN WAITE
8 5 SAD SONGS / ELTON JOHN
9 10 SUNGLASSES AT NIGHT / COREY HART
10 13 IF EVER YOU'RE IN MY ARMS AGAIN / PEABO BRYSON
11 9 INFATUATION / ROD STEWART
12 7 DANCING IN THE DARK / BRUCE SPRINGSTEEN
13 15 PANAMA / VAN HALEN
14 17 ROUND AND ROUND / RATT
15 20 SHE BOP / CYNDI LAUPER
16 19 IF THIS IS IT / HUEY LEWIS & THE NEWS
17 25 THE WARRIOR / SCANDAL
18 23 LIGHTS OUT / PETER WOLF
19 22 ROCK ME TONITE / BILLY SQUIER
20 24 SEXY GIRL / GLENN FREY
21 21 SHE'S MINE / STEVE PERRY
22 11 BREAKIN'.. THERE'S NO STOPPING US / OLLIE & JERRY
23 35 LET'S GO CRAZY / PRINCE & THE REVOLUTION
24 14 LEGS / ZZ TOP
25 30 ALL OF YOU / JULIO IGLESIAS & DIANA ROSS
26 27 THE GLAMOROUS LIFE / SHEILA E.
27 34 DRIVE / CARS
28 33 DYNAMITE / JERMAINE JACKSON
29 29 ALIBIS / SERGIO MENDES
30 31 LEAVE A TENDER MOMENT ALONE / BILLY JOEL
31 36 WHEN YOU CLOSE YOUR EYES / NIGHT RANGER
32 37 CRUEL SUMMER / BANANARAMA
33 18 JUMP / POINTER SISTERS
34 16 EYES WITHOUT A FACE / BILLY IDOL
35 40 RIGHT BY YOUR SIDE / EURYTHMICS
36 43 17 / RICK JAMES
37 39 MY OH MY / SLADE
38 42 TWO SIDES OF LOVE / SAMMY HAGAR
39 47 WE'RE NOT GONNA TAKE IT / TWISTED SISTER
40 52 COVER ME / BRUCE SPRINGSTEEN

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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
映画のなかでは黒人R&Bグループが歌います (音時)
2020-08-16 22:38:40
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/25908977.html
映画のなかでは「ソレルズ」が歌っていて、なかなかいいじゃん!とレコードを買おうとすると、歌っているのは白人のダン・ハートマンだった!となります。日本でもシングルジャケットは映画のラブシーンの写真になっています。
ダンは1994年に43歳ですでに亡くなってしまっていますが、ノリのいい楽しい曲をもっと作ってほしかったですね…R.I.P…。
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Unknown (太ったボンジョビ(*´・ω・`))
2020-08-17 00:36:54
いやぁ~、私も音時さん同様、ダンハートマンはBlackなんだと思っておりました。
このビデオも、もちろん映画も見てなかったのですが、黒人ソロシンガーだとばかり…、このころホントにベストヒットUSAを見てなかったんですな、日曜は必ず朝練だったもの。
で、この曲は結構印象に残ってて、個人的ながら84年の年間ベスト90分テープ(恥ずかしいス)に最高6位なのに早々に入れました。
展開がなかなか良くて、大人の音楽て感じが良かったんですが、ビデオのダンを知っていたらパスしたかも…。
そしてセカンドシングルのウィーアーザヤング、こちらはカラオケにあったら歌いたいなあ。凄くエモーショナルでして、同時期ヒットで話題性の大きかった「バロッテ」や「愛は気ままに」よりもよっぽど熱かったっですけどね。
( ´△`)ヒンヒン
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43歳の若さで (星船)
2020-08-17 20:32:45
音時さんこんばんは。
映画の中で歌っている人と、正規のサントラ盤で歌っている人が違う?っていうのも珍しいですね。それはそれで楽し気なサントラです。
そうですか、43歳で亡くなってしまったのですね。
元エドガー・ウィンター・グループの意外な大物でしたが、活躍期間が短くて残念でした。
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6年ぶり (星船)
2020-08-17 20:43:35
太ったボンジョビさんこんばんは。
実は私は映画を見ていないので、すんなり白人のダン・ハートマンとしか思っていませんでした。今回調べていって、初めて映画でが架空の黒人グループだったと知ったのでした。
"Instant Replay"から6年ぶりにTop40に戻ってきて、元気の良いボーカルが聞けたのにはうれしかったです。
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大ベテラン (hannah)
2020-08-17 22:39:11
星船さん、こんばんは。
この曲は映画がらみの曲だというのは知っていましたが、彼が元エドガー・ウィンターグループのメンバーだとは知りませんでした。大ベテランですね。
この曲も、次の♪We Are The Young♪もなかなかいい曲でした。
大物ぞろいの今週のTop10で大健闘の1曲です。
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"We Are The Young"は (星船)
2020-08-18 20:22:16
hannahさんこんばんは。
Dan Hartmanですが、78年に"Instant Replay"が小ヒットして以来のTop40登場で、あんまり有名ではないと思っていましたが、意外にもエドガー・ウィンターグループでボーカルや曲作りまで担当していたとは、驚きですね。"We Are The Young"はさらにロック色が強く良い曲でした。
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Unknown (太ったボンジョビ (´ー`*))
2020-08-18 20:36:35
今週の見てちょと意外と思いまして…
パナマ…まさかサードシングルが13位まで来ていたとは!ビデオの勝利ですね、そのあとの「先生」のビデオこそMTV大賞ですよ、ダイアーストレイツとかPゲイブリエルのなんか凝ってるだけだす。
シーズマイン…うーん伸びないですねえ、20位に入れなさそう、しぇりーよりちゃんとした曲だけど…ペリーが歌うとちょと薄っぺらい感じはありますね、今でも良く聴くんですけどね。
グラマラスライフ…こんな1ポイント上昇とか、確かこれトップ10いきましたよね?なんか次々に抜かされてる…でもまあひと月後には🌠⛴️さんのドヤ😤が見られそうだし、気長にチャート上昇を待ちましょ。
て、このころはロス五輪でしたかねえ?
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"Panama" (星船)
2020-08-18 23:09:52
太ったボンジョビさんこんばんは。
Van Halenの"Panama"ですか。そういえばそんなに上位に行ったとは私も意識していなかったです。年間チャートにも入っていなかったですね。曲は元気よく良い曲でした。
「グラマラスライフ」今後の上昇が楽しみです^^
そういえばロス五輪、ハイライトはやっぱりラピッドファイアピストルかな。
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ソングライターとして (hannah)
2020-08-19 00:21:22
星船さん、こんばんは。
J.Brownの♪Livin' In America♪も彼の作品だったんですね。
エドガー・ウィンター・グループとして、ソロとして、ソングライターとしても輝いていた才能あるアーティストです。
43歳の早世が本当に残念です。
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Unknown (太ったボンジョビ( ´∀`)b ヤッタ)
2020-08-19 20:05:25
うおっ!ちょとビックリ
ラピッドファイアピストルなんて、オリンピックだと射撃のカマチっておじさんしか知らんなー、確か初日か2日目にいきなり金とかやってて、でもおじさん種目とかあるのねー、てそれがドンピシャでしたかい!
種目知らずにググったらあらまぁでしたよ、なんかハッピーであります。
でももっと前のモントリオールあたりかと思ってました。
女子体操でメアリールーレットンというゴム毬娘が凄いジャンプでアイドル人気をさらっていったのは割りとご存知なのでは?
わたしは個人総合決勝で地元アメリカの不利ジャッジを喰らって、モロに悔し涙の顔をしたルーマニアのエカテリーナサボーの方にシンパシー、てか顔が良かったし、モントリオール、モスクワでのコマネチの後継者として立派でありました。
種目別の床でレットンでなくサボーが金だったのは審判が反省したからですかね?
その後もソウルのシリバス、バルセロナのミロ、アトランタのアマナール、シドニーのラドゥカン、アテネのポノル、ペキンのイズバサ…
いやーやっぱり体操はルーマニアてすねー!
いやー、みっともない汚しレス、すみませんです。
ちなみに閉会式、ライオネルがなんかやらかしてませんでしたっけ?
ホントにごめんなさい。
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