
No,110
フランシスコ・デ・ゴヤ、「聖グレゴリウス」、18世紀スペイン、ロココ、ロマン主義。
ジーザスの絵の次にこれを紹介すると、実に苦しいね。ゴヤはまた、恐ろしい仕事をする。
聖グレゴリウスは、中世初期の教皇だが、これは教皇自身と言うよりは、教皇の衣を着たミイラだ。馬鹿が、聖なるものにあがろうとして、あがきにあがいたあげく、とんでもないものになったという、馬鹿のなれの果てだよ。
風格があり、体格もよい。姿かたちだけは、昨日のジーザスよりもずっと立派だ。着ているものも上等すぎる。
ジーザスはいつも裸同然だというのに、なぜこんな恰好が平気でできるのだろうね。白い立派な冠はまるで、神のようだ。
この絵は一応、実在のグレゴリウスとは離して考える方がいいだろう。聖者と言うよりは、悪魔に近いよ。
ゴヤはとんでもないものを描いている。
フランシスコ・デ・ゴヤ、「聖グレゴリウス」、18世紀スペイン、ロココ、ロマン主義。
ジーザスの絵の次にこれを紹介すると、実に苦しいね。ゴヤはまた、恐ろしい仕事をする。
聖グレゴリウスは、中世初期の教皇だが、これは教皇自身と言うよりは、教皇の衣を着たミイラだ。馬鹿が、聖なるものにあがろうとして、あがきにあがいたあげく、とんでもないものになったという、馬鹿のなれの果てだよ。
風格があり、体格もよい。姿かたちだけは、昨日のジーザスよりもずっと立派だ。着ているものも上等すぎる。
ジーザスはいつも裸同然だというのに、なぜこんな恰好が平気でできるのだろうね。白い立派な冠はまるで、神のようだ。
この絵は一応、実在のグレゴリウスとは離して考える方がいいだろう。聖者と言うよりは、悪魔に近いよ。
ゴヤはとんでもないものを描いている。