
写真は、神戸市立博物館で開催されている
大英博物館 古代ギリシャ展のパンフレット
に載っていたヘラクレスノットの上に赤い
ガーネットを着けた冠の写真を見つけました。
「おッ、ルビーのジュエリーだ」と
パンフレットを手に取ってみました。
紀元前300年~280年の金製の冠は、
長さが28㎝。
ヘラクレスノット(結び目)は、
普通の結び方、いわゆる本結びです。
その強い結び目から、ギリシャ神話の英雄
ヘラクレスの名前を使ったといわれており、
その上に赤いガーネットが乗せられています。
18世紀にルビーの事を鉱物種「コランダム」
に限定する前は、ガーネットも、カーネリアン
も、またスピネルもルビーと呼ばれていたので
そういう意味では、ルビーの冠です。
気になったのは、どなたが着けていたか?
ということです。
この時代は、「頭にのせるもの」といえば、
天から認められたもの、要するに神様に認め
られたものと考えられていたようです。
そして、おでこの部分に赤い宝石がついていると
いうことは、それなりの身分の高い方がつけた
のではないでしょうか。
そして、28㎝という長さですが、女性の首まわり
ぐらいのサイズです。しかも金具の形状から
ひょっとして、女性のチョーカーだったかも、
と写真を見て感じました。
(ヘラクレスノットを首に着けられたとしたら
その女性は、ちょっとかわいそうな気がしますが)
頭のてっぺんに、チョコンとのせていたとも
考えにくいので、何か別の装飾品の上から
着けるなどしたのかも知れません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます