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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

子檀嶺岳 花と歴史のトレッキング(妻女山里山通信)

2016-05-02 | アウトドア・ネイチャーフォト
 1日に拙書の表紙にもなっている信州青木村の子檀嶺岳に登りました。山頂は里宮三社の奥宮があり、また真田の山城跡でもあります。上田から見ると烏帽子の形に、道の駅あおきから見ると崖がそそり立つ奇っ怪な台形の形に見え、一見するとどこからどう登るのだろうと思える山です。

 今回は車を二台用意し、村松西洞コースを登り、当郷管社コースを下ります。ゲートを明けて入るとすぐに駐車場(左)。ゲートに車で入ってはいけないと思う方が多く、これはゲートに表示が必要と思います。143号からの曲がり角にも子檀嶺岳登山口への表示が必要です。林道を登り登山道へ。フデリンドウが咲いていました(中)。更に登るとヒトリシズカの群生地が(右)。ヒトリシズカといいますが、大勢で賑やかに咲く花です。

 仏岩の手前で山頂が見えます。荒々しい崖と春紅葉も目立つ新緑が目を惹きます。

 仏岩(左)。ここから厳しい急登が始まります。一応細かくつづら折れにはなっていますが、かなりの急登(中)。滑りやすいのでゆっくりと確実に登ります。キジムシロがちらほら散見されます(右)。春に咲くバラ科の黄色い花は同定が難しいのですが、前日に陣場平で出会った千曲市の植物を研究している団体の方から、見分け方を教わりました。でも難しい。

 尾根から143号の谷を挟んで向かいに十観山。その左奥は御鷹山。

 尾根の肩に乗ったところで小休止(左)。左下に下山地の当郷が見えます。赤松の急登をこなして山頂の稜線に乗り、右へ辿ると奥宮がある山頂が見えます(中)。山頂には里宮三社の奥宮がありますが、結構狭いです。南面は高い崖なので転落に注意(右)。

 麓に伸びる何本もの尾根。向かいには夫神山。左奥には独鈷山。右奥に霞むのは美ヶ原。霞んでいるのは黄砂のせいでしょう。四阿山や浅間山、白馬三山もこの日は見えませんでした。山頂で昼餉の宴。私はコシアブラの卵焼きなどを持参。拉麺にビーフシチューなどと、ちょっと食べ過ぎました。基本、私は一日2食しか食べません。肉は少なめで野菜や発酵食品が中心です。炭水化物も少なめ、砂糖はほとんど摂りません。在京時代は20キロも太っていましたが、ブックスダイエットで痩せて現在は56キロをキープしています。

 葉の形からたぶんジロボウエンゴサク(左)。あちこちに咲いていました。殆どが散っていたミヤマエンレイソウ。シロバナエンレイソウともいいます(中)。これが分かりません。赤斑の結構大きな葉です。なんでしょう。花が咲けば同定もし易いのですが。分かる方おられますでしょうか。

 登山道を横切って結構広い旧道が残っています(左)。おそらく修那羅峠辺りから来る牛馬道でしょう。ウスバサイシン(中)。葉の下に咲くウスバサイシンの花(右)。ヒメギフチョウの食草です。

 イタドリ(左)。仲間がかじっていましたが、かなり酸っぱい味です。シュウ酸が多いのでご用心。昔、調布の野川をサイクリングしていたら、前から来たご婦人がこれをかじりながら散歩していたので仰天したことがあります。バッコヤナギ(ヤマネコヤナギ)は既に結実していました。オケラの新芽(右)。山で旨いはオケラにトトキといわれる山菜です。

 石畳公園の岩に彫り物が(左)。公共とか山とか書かれていますが、判読できません。何が書いてあるのでしょう。
その畳石公園の板状節理(中)。溶岩ダイクですね。当郷の駐車場には、大きなウワミズザクラが見事に咲いていました(右)。
当郷管社コースの登山者休憩所があるT字路の角に新しく駐車場ができました。ここの方が駐車し易いです。

 下山後は大法寺の国宝三重塔、通称見返りの塔に寄りました。鎌倉時代の塩田平の栄華を今に残す名塔です。詳細については拙書でも詳しく書いています。その後、半過岩鼻の絶滅危惧種のモイワナズナを見に行きましたが、やはり今春は季節が早く、例年なら今頃が見頃なんですが、既に残花でほとんどが結実していました。
 今朝の信濃毎日新聞の一面の「斜面」で、私と陣場平の貝母の記事が載りました。先日電話取材を受けたのですが、まさか信毎の論説委員の方をご案内していたとは思いませんでした。現在は結実し解けていく段階です。記事を見て訪れてくれた人達がいましたが、薬草ですが強い毒草なので決して持ち帰らないでくださいと念を押しました。
 ここのところ、山菜での事故がニュースでいくつも流れていますが、「やはり野に置け蓮華草」、野草は毒草がほとんどです。安易に庭に植えてはいけません。自分は分かっていても、亡くなった後、それが伝達されて行くか考えると危険すぎます。野草は山で楽しみましょう。
 世間は大型連休ですが、私は妻女山山系の撮影や里山保全、雨の日は企画の立案やらブログ更新などで休みなしです。『真田丸』でハイカーや歴女、山城マニアも増えています。出会った方には必ず声をかけますので、なんでも聞いて下さい。左上のメッセージを送るからのメールでのお問い合わせにも、できるだけ迅速に返答する様に心がけています。ぜひ里山の素晴らしさを体験してください。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。松代の観光案内所、まち歩きセンターでも販売しています。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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