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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山・陣場平の貝母(編笠百合)の群生地へ。千曲市あんずの里の開花状況(妻女山里山通信)

2017-04-09 | アウトドア・ネイチャーフォト
 4月に入って一気に春めいてきた北信濃です。3月はまだ冬でした。5月になると一気に初夏へ。信州の春はたったひと月しかないのです。3月に残雪の中から芽吹いた貝母の群生地の様子を見に行きました。

 耕作放棄地に咲くホトケノザ。その向こうにナズナの群生地。その向こうには菜の花。更に奥には妻女山が見えます。紅梅が満開です。

 拙書で満開のカットを載せている陣場平の貝母の群生地。咲いているものは一輪もありませんが、たくさんの蕾が風に揺れています。

(左)蕾の感じでは次の週末からぽつぽつ咲き始めると思います。満開になるのは20日頃でしょう。ゴールデン・ウィークの前半頃まで楽しめると思います。(右)貝母の群生地には蕗もたくさん自生しています。山の蕗は一味違います。今回は長男のアドバイスで鶏のひき肉入りの蕗味噌にしてみました。馬鹿旨です。

 左前方は、昨年に妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーと、何度も通ってヨシとノイバラの根を除去した場所。種や球根を植えたのですが、そこからも発芽していました。ひょっとしたら数年後には貝母の群生地が2倍ぐらいになるかもしれません。しかし、広がるのは昔畑だったところのみで、土質が異なるところへは増えては行きません。
 まだ小さなものも多く、これからもっと壮観な光景になります。4月の茶花でもあるので茶道を嗜む女性にはおなじみの野草です。元々は中国原産の薬草ですが、誤って食べると呼吸麻痺や中枢神経麻痺などを起こすかなり強い毒草です。美しいからといって決して持ち帰らないでください。山野草の誤食による事故が毎年起きています。

(左)シロバナケマン。氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウの食草ですが、これも毒草です。(中)春一番真っ先に咲くスミレ。アオイスミレですが、葉先が尖っているのでエゾアオイスミレでしょうか。小さく可憐なスミレです。(右)今は亡き山仲間のKさんのログハウスに咲く紅梅。

 陣場平から403号を千曲市のあんずの里へと向かいました。咲いているのは北風が当たらず、日当たりのよいところの杏。多くの杏はまだつぼみか三分咲き、五分咲き程度でした。予報では13日の木曜日が満開とか。15日(土)と16日(日)は多くの花見客で賑わうでしょう。

 五分咲きぐらいですね。観光客もまばらです。火曜日は雨ですが、水曜日から天候が回復するので花見客やカメラマンが訪れるでしょう。いいアングルを見つけるには、とにかく歩くことです。在来種は集落の中にも残っているのでおすすめです。一般の人があまり行かない山際の高いところや、少し離れた岡地集落や倉科もおすすめ。

 この辺りは北風が吹き付けるからでしょうか三分咲き。菜の花も咲き始めです。ホトケノザやカキドウシ、水仙も咲いていました。

 あんずの花三種。在来種にも何種類もあり、栽培種も色々あります。スケッチパークでそれらが見られるので訪れることをおすすめします。

 在来種の大木も咲き始めです。この大木の満開のカットは拙書に載せています。私が高校生の頃に校舎の窓から見えた杏の里は在来種が多く、手前にあるような濃いピンクの花ではなく、やや黄色みを帯びたコーラルピンクに染まっていました。あんずの里の風景も時代とともに随分と変わりました。
YouTubeに各年のあんずの里のスライドショーをアップしています。ぜひご覧ください

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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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