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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

空前の大雪。陸の孤島になったままの山梨県等に一刻も早く救済を!(妻女山里山通信)

2014-02-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 2月8日(土)の大雪は、今回の予行演習だったのでしょうか。写真は11日の所用の帰りに撮った千曲川と左に爺ヶ岳、右に鹿島槍ヶ岳。大雪もこれが最後かななんて暢気に思っていました。14日(土)から降り始めた雪は、15日(日)まで降り続き、長野市南部や千曲市では積雪量が60センチを超えました。いわゆる上雪だったため、上田は80センチ、松本は90センチと、中南部の方が積雪量が多く、特に甲府盆地は100センチ超えと非常事態になっています。高速も国道も鉄道もストップ。物流も完全に止まっています。ところが政府は、土日だからと全く動かず。死者も出ているというのに。こんな政府は不要です。NHKを始めテレビはオリンピックばかりで、山梨県や長野県の災害状況をほとんど報道しませんね。その県にはテロップで情報は流れていますが、他県には流れません。車中で凍死したり、完全に陸の孤島になっている集落があちこちにあるというのに。16日の13時にやっと対策本部立ち上げ。遅すぎる。大地震や原発事故など、こういう大災害が起きると、日本の政府はとことん非情で無能だと分かります。防災よりオリンピックに夢中の小4の漢字が書けない阿呆が総理の亡国日本。

 14日は早朝から吹雪まじりの中、何度も雪かきをしましたが、次々と降り続く雪に追いつけません。周囲は老人の一人暮らしや、男手のいない家も多く、またいても仕事で不在だったり。手の回らない小路は、あっという間に40センチを超えました。とりあえず、全部はできないので、幹線路だけを重点的に。その一本が女性だけの家なので助っ人に行きました。困った時はお互い様。遠くの親戚より近くの他人です。14日の雪は粉雪でしたが、8日に比べると少し重い感じ。途中から可愛いお嬢さんも出て来て、郷土史の話とかをおしゃべりしながら雪かきをしました。雪かきは単調な力仕事なので、楽しんでしないとしんどいです。

 結局雪は一日中降り続き、積算で60センチを超えました。翌朝、地区の人達が皆出て、各家の車が出せる様に本格的な雪かきをしたのですが、湿雪になっていて非常に重く難儀しました。それでも、前日にここは無理だねと言っていた小路も奇麗に雪かきをし、軽トラックなら出られる幅を確保できました。道が狭く、雪を捨てる場所の確保に苦労しました。でも、これで買い物や仕事に出られるし、新聞や郵便、宅配便も配達できます。大雪のお陰で、Uターンした私もご近所とのコミュニケーションもとれました。ちなみに、これぐらいの積雪では、屋根の雪下ろしはしません。危険なのと、除雪作業がより大変になるからです。母屋は大丈夫ですが、プレハブや古い物置、ハウスは被害が出ることがあります。今回もハウスが二つほどつぶれました。

 作業が終わる頃に、日も射し始めました。気温が上がって溶け始めるのはいいのですが、これが夜半に凍結するのが怖いのです。アイスバーンになったところへ、粉雪が積もると非常に危険です。一番溶けるのは、春雨が降ることなんですが・・。作業終了後に撮影をしていたら、雪かき後に通りすがりのご近所さんが、70年生きて来たけどこんなの初めてだよと。信州人は、まだ雪に慣れているからいいのですが、山梨県民はノウハウもないため、本当に危機的状況にあるようです。病院では、入院患者の食事の用意が満足にできないとか、ホテルや列車内に缶詰の人も大勢いるようです。山梨県から流れるツイッターを見ると、一刻を争う状態に置かれた人達が大勢いることが分かります。決してテレビでは分かりません。秩父や群馬山間部なども危機的状況にある所がいくつもあるようです。

 午後、カメラを提げて散歩。近所のおばさんが雪かきしていました。除雪された畑道を通って行くと、秋に仲間と昇った奇妙山の30mの崖が見えました。一人であの崖を下りたのは雪のある1月でしたが、この積雪ではあの崖を登るのは危険すぎます。手がかりがない。見える中腹の集落は、除雪ができているのでしょうか。孤立していないといいのですが。夕べスカイプで話した東京の次男が、歩道の雪を道路に投げる馬鹿な爺がいて困ると言っていましたが、これはすぐ溶ける東京では極普通のことです。しかし、今回の様な大雪では絶対にやってはいけないことです。これを信州でやったら袋だたきに遭います。

 国道403号線に出ようとすると、修理工場の車が雪に埋まっていました。10台ぐらいはあるでしょうか。403号線は、二級国道とはいえ、一応千曲川右岸のこの辺りの幹線道路なんですが、全く除雪されていません。道路は轍がこぶ状になって非常に危険な状態です。昔は大雪になるとすぐに除雪した記憶があるのですが。その頃より国力が明らかに落ちたのでしょう。通行車両は、時速20~30キロぐらいで、こぶの上では横滑りしながらのろのろと走っています。妻女山の下にある上信越自動車道は、通行止めのままです。鉄道もほとんど動いていません。明朝の最低気温は-5度。凍結します。溶けた雪が凍ってブラック・アイスバーンになるのです。一見黒い路面ですが、実はスケートリンク。一度コントロールを失ったら、止まりません。スピンします。

 茶臼山を見ると、真っ白ではないですね。比較的気温が高かったので着雪しなかったのでしょう。大雪には慣れている西山の人達ですが、備えはしているでしょうけど、今回の大雪には往生したのではないでしょうか。老人の一人暮らしも多い地域です。山間部は近くにスーパーもないですし。長野県でも停電しているところがあり、軽井沢町は県へ自衛隊の災害派遣を要請しました。オール電化になんぞしたら死にますね。エネルギーは分散化しておくのが、正しい危機管理というものでしょう。いざという時のために、七輪と竃と炭や薪も用意してあります。
 19日(水)から20日(木)にかけて、また南岸低気圧が来ます。また降雪がありそうなので、準備を。今度は平日なので、より混乱しそうです。←その後南岸低気圧は、本州を離れて通過の予報で大雪の心配はなくなったようです。しかし、まだ陸の孤島になっているところがたくさんあります。一刻も早い復旧を。


JARTIC 交通規制情報:都道府県別・道路別 :山梨県・長野県の一部では陸の孤島状態が続いています。

道路情報掲示板【road110.com】:長野県内専用 :18号線、20号線の最新情報。

長野国道事務所:カメラ画像:軽井沢の長倉、鳥井原は、17日正午現在も大量のバスやトラックが立ち往生のまま。→17時現在、国道18号 碓氷バイパス、上り線のみ通行止め解除。

道路情報広場NAGANO/長野県:山梨県や群馬県のリンクもあり。

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