球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

曲の勉強(という名の世界史)

2006-03-03 | 趣味(旅行・娯楽・読書・食)
本当は今日はひな祭りであることを理由に
「お嫁にいらした姉さまによく似た官女の白い顔フィギュア」について書こうと思っていましたが、
折角第三弾まで自分で勉強したので第四弾も書いてみることにしましょう。
前置きが長くなりそうな予感がしています。



第四弾 ヴィヴァルディ「調和の霊感」
この曲については第1~3弾でお話したような標題性を語るのは難しいので、
世界史などからこの曲について考えます。

§(雑感を含め)バロック音楽について
オーケストラに携わる人にとっては、この時代の音楽が最古の音楽という考え方ができます。
それはバロック時代(1600-1750)に器楽が隆盛した、という事情によります。
劇音楽(オペラ)の隆盛もこの時代のものです。

日本で言うと関が原の戦いから田沼時代くらいです。
わかりにくくなった、と思った人もいるかと思います。
目立った文化の発展がなかったのか我々が取り上げないのかわかりませんが、
いずれにせよ日本史的には空白に近い時代であります。
1639年の鎖国完成との関係があるのかもしれません。

さて、ヴィヴァルディは1678頃生-1741没ですから、
バロック時代の作曲家としては中期~後期ということになると思います。
もっとも、バロック時代の音楽を時期ごとに分ける習慣はないみたいですが…

先日エレティールで演奏した「青少年のための管弦楽入門」の中にあったパーセルのテーマなんてものがありましたが、
そのパーセルの生死は1659-95年だということで、大体これくらいの時代だということがわかりました。

§調和の霊感(L'estro Armonico ←成城オケの名前ってこれのことか。)作品3
ヴィヴァルディが当時勤めていた、
ヴェネティアのピエタ養育院の女生徒たちの楽団のために書かれた曲から12曲まとめたもの、だそうです。
今回演奏するのは4人のVnソロを含む曲であり、今回の4年生に誂え向きの曲だということですね。

練習して感じることは、バロックの音楽はなんと言っても音の立ち上がりが最重要ポイントで、
らしい響きを出すためにもまずは音の立ち上がりを、大きく明瞭に弾くことをイメージしなければならないようです。
恐らく、そういった種類の音のイメージの仕方が
この時代の音楽に対する取り組み方ということなのだと思います。



なんか関係があるのかないのかわからないことばかり書く結果になってしまいましたが、
多分、これを書いている僕にとってはいい勉強になった気はします。
バロック時代に何故器楽やオペラが隆盛したのか、とか。
知りたければ訊いてください。ルネサンスの話とかをしなくてはならなくなるのと、
事実関係の確認作業が必要になってくるのでここに書くのはちょっとめんどくさいのです。


…ていうか、あらためてヴィヴァルディを聴くと、熱いね、これ。
ヴィヴァルディの音楽はバロック音楽の中ではかなりの熱さを感じます。
昔アンサンブル大会で弾いたチェロのドッベルコンチェルトでも明日弾いてみよう。
コメント (4)
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