monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

霰(あられ)

2011年11月05日 | 日本古典文学-和歌-冬

あられふる真木の板屋のかたびさしおとにたててぞ冬は来にける(為家卿藤川題百首)

時雨にも木の葉にも似ず音たてて霰はしるき板びさしかな(藤河五百首)

はなすすき枯れ野の草のたもとにも玉ちるばかりふるあられかな(新後撰和歌集)

かきくらし霰ふりしけ白玉をしける庭とも人の見るべく(後撰和歌集)

ささ竹の大宮人の袖のうへにかざしのたまと降るあられかな(新後拾遺和歌集)

玉の緒のみだれたるかと見えつるは袂にかかる霰なりけり(道命阿闍梨集)

あられ降り玉と見れどもひろひおきてこころのごとく貫(ぬ)かば消(け)ぬべし(家持集)

道たえて人もたづ ねぬまきのとに冬の夜すがら霰おとなふ(堀河百首)

さゆる夜のまきのいたやのひとり寝にこころくだけと霰ふるなり(千載和歌集)

夜をさむみ霰たばしる山ざとは苔のむしろに寝覚めをぞする(堀河百首)

冬の夜のねざめにきけばかたをかのならの枯れ葉に霰ふるなり(風雅和歌集)

真柴ふくやどの霰に夢さめて有明がたの月を見るかな(千載和歌集)

(2009年12月2日の「霰(あられ)」の記事は削除しました。)

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