かくばかり身にしむ色は秋もあらじ霜夜の月のこがらしの風(続千載集)
木の葉ちるやどは聞きわくかたぞなき時雨する夜(よ)もしぐれせぬ夜も(後拾遺和歌集)
さゆる夜(よ)の月もたまらぬささの戸にあられふきいるる山おろしの風(光経集)
いくたびか寝覚めしつらむ霜こほりあられふる夜(よ)の床(とこ)の寒さに(宗尊親王御百首)
衣手(ころもで)に山おろし吹きてさむき夜を君来まさねばひとりかも寝む(古今和歌六帖)
笹の葉に置く霜よりもひとり寝るわがころもでぞさえまさりける(古今和歌集)
さえわぶる霜のころもをかへしても見し夜まれなる夢のかよひぢ(新拾遺和歌集)
夜をさむみ夢もよそなる手枕に霜のみむすぶ床のさむしろ(延文百首)
(2009年11月12日の「冬の夜」の記事は削除しました。)