第21回 「消えた姫」
二週間ぶりの千葉ちゃん・板垣登場。シーンは、2シーン。やっぱり物語が引き締まり緊迫感が出る気がするのは、自分の贔屓目?!
まずは、駒井(高橋一生)の報告で、村上義清(永島敏行)の動きを聞き、諏訪で再び戦いが始まるのことに、心を痛める板垣。「諏訪全土が手に入る日は何時来るのか」と聞く駒井に、「何年かかろうとそれができれば良いのだが・・・」と思わず口にする。武田の重臣らが、由布姫(柴本幸)騒動で勘助相手に騒ぎ立てている間にも、諏訪郡代として、一人、諏訪にて武田の行く末を思う表情に注目。次のシーンは、由布姫を連れて諏訪へ戻った勘助(内野聖陽)を側に呼び、諏訪の息女として育ったこの場所で、もし少しでも武田に恨みがあるなら、その思いが強くなるだけと、御屋方様、晴信(市川亀治郎)も御同意した諏訪湖に近い観音院に姫を連れて行くよう話す。そして、去って行こうとする勘助に「こたびばかりはそちの見通しが甘かったのう」と一言。まだ、御屋方様ほど信頼を寄せられずにいる板垣。勘助を見る眼差しに、軍師としても、今だ、信用できかねる残念な思いを滲ませる。
今回は、なんといっても、主役・勘助の迫真の演技が見どころ。重臣らに責め立てられ、晴信から由布姫の諏訪行きを任され、板垣からは策が及ばなかった事をちくり皮肉られる勘助の立場は、苦しい状況。そして、とどめを刺すように、由布姫が勘助の前から消える。雪の降る中、刀も捨て髪を振り乱し、あてどなく、必死に姫の名を呼びさまよう勘助は、亡霊のよう。海ノ口城で一度死んだ勘助が、又死んだ!?そして、再び、蘇る?!
常に優しく気にかけてくれる三条夫人(池脇千鶴)に、甘酒を振舞う由布姫。戸惑う三条夫人に辛らつな言葉を浴びせ、その胸を痛めさせ、駆けつけた晴信の視線にうつむく。若くして(14歳?!)生き地獄を選び、側室として連れてこられた由布姫の思いを、微妙に感じとっていたのは、同じく晴信に直に触れ合った女性・三条夫人だけだった。そして、晴信自身も、笛の音に、由布姫の態度と裏腹の気持ちを感じ、由布姫と勘助との間の、ある感情にも気づいていた。大井夫人(風吹ジュン)の温かい言葉にも、どうにも素直にうなずく事ができず、ただ頬を涙がつたう由布姫。ここからは、若き由布姫・柴本幸の迫真の演技も注目だ。
諏訪に一人返される道すがら気づいた自分の思い、無表情で湖を見つめる心中は・・・。消えた由布姫と、由布姫との運命の再会を果たした勘助は、遂に、自分の側室にしようとした考えの甘さを侘び、思いを打ち明けるように、一緒にお逃げ下されと話すが、姫の心は既に御屋方様にあった。復讐の思いをこえた激しい恋慕、嫉妬の情を知った娘心。己が、浅ましく恐ろしく、身も心も張り裂けんばかり で、私をあやめて欲しいと訴える。この姫はあくまでも自害と言う選択肢が無い?生の中で、もだえ苦しむ姿は、惨めで未練たっぷりで見ていられないという人もいるだろう。「私を助けて、私をあやめてください」と勘助に訴える姿は、人間らしくて好きだ。
想像もしていなかった、姫の御屋方様への愛しいと話す姿に呆然とする勘助だが、それこそ自分が思い描いていたものだった。侍女が自害した事を知り泣く崩れる姫に、『そこまでの思いを話しておきながら泣くのはおやめくだされ』と、我に返ったように話し出す勘助。『 なんと、小さき事を御考えになられる』姫を奮い立たせるように語る言葉は、まさに己に言い聞かせているよう。『御屋方様のご寵愛をご存分にお受けなさりませ。御屋方様は天下人になられるのです、この勘助がそうするのです。この勘助を御信じ下さりませ』と、自らを奮い立たせる様。凍えた姫の足をさすり暖めながら『明日をも知れぬこの乱世、人を追って死を選ぶほど愚かしい事はござりませぬ』と、姫への思いを断ち切るように、御屋方様の魔死利天を再び姫の手に渡し『御屋方様が、いつでも、姫様がお守りしております』と由布姫に優しく微笑む。自らの胸で涙を流す姫への失恋の情を断ち切り、覚悟を決めた勘助の表情は清々しく見えた。
無事に御屋方様の胸に抱かれた由布姫。自らの計画通り事が納まったのを確信した勘助の心中こそ、諏訪湖の御御渡りのようだったのでは・・・。
激しい二人の力がこもった大悲恋の回が終わり、遂に、戦国の勇士が揃って登場、戦も目前の次回。板垣の出番が気になるが、予告編のラスト聞こえてきた板垣の声にニヤリとしてしまいました。
二週間ぶりの千葉ちゃん・板垣登場。シーンは、2シーン。やっぱり物語が引き締まり緊迫感が出る気がするのは、自分の贔屓目?!
まずは、駒井(高橋一生)の報告で、村上義清(永島敏行)の動きを聞き、諏訪で再び戦いが始まるのことに、心を痛める板垣。「諏訪全土が手に入る日は何時来るのか」と聞く駒井に、「何年かかろうとそれができれば良いのだが・・・」と思わず口にする。武田の重臣らが、由布姫(柴本幸)騒動で勘助相手に騒ぎ立てている間にも、諏訪郡代として、一人、諏訪にて武田の行く末を思う表情に注目。次のシーンは、由布姫を連れて諏訪へ戻った勘助(内野聖陽)を側に呼び、諏訪の息女として育ったこの場所で、もし少しでも武田に恨みがあるなら、その思いが強くなるだけと、御屋方様、晴信(市川亀治郎)も御同意した諏訪湖に近い観音院に姫を連れて行くよう話す。そして、去って行こうとする勘助に「こたびばかりはそちの見通しが甘かったのう」と一言。まだ、御屋方様ほど信頼を寄せられずにいる板垣。勘助を見る眼差しに、軍師としても、今だ、信用できかねる残念な思いを滲ませる。
今回は、なんといっても、主役・勘助の迫真の演技が見どころ。重臣らに責め立てられ、晴信から由布姫の諏訪行きを任され、板垣からは策が及ばなかった事をちくり皮肉られる勘助の立場は、苦しい状況。そして、とどめを刺すように、由布姫が勘助の前から消える。雪の降る中、刀も捨て髪を振り乱し、あてどなく、必死に姫の名を呼びさまよう勘助は、亡霊のよう。海ノ口城で一度死んだ勘助が、又死んだ!?そして、再び、蘇る?!
常に優しく気にかけてくれる三条夫人(池脇千鶴)に、甘酒を振舞う由布姫。戸惑う三条夫人に辛らつな言葉を浴びせ、その胸を痛めさせ、駆けつけた晴信の視線にうつむく。若くして(14歳?!)生き地獄を選び、側室として連れてこられた由布姫の思いを、微妙に感じとっていたのは、同じく晴信に直に触れ合った女性・三条夫人だけだった。そして、晴信自身も、笛の音に、由布姫の態度と裏腹の気持ちを感じ、由布姫と勘助との間の、ある感情にも気づいていた。大井夫人(風吹ジュン)の温かい言葉にも、どうにも素直にうなずく事ができず、ただ頬を涙がつたう由布姫。ここからは、若き由布姫・柴本幸の迫真の演技も注目だ。
諏訪に一人返される道すがら気づいた自分の思い、無表情で湖を見つめる心中は・・・。消えた由布姫と、由布姫との運命の再会を果たした勘助は、遂に、自分の側室にしようとした考えの甘さを侘び、思いを打ち明けるように、一緒にお逃げ下されと話すが、姫の心は既に御屋方様にあった。復讐の思いをこえた激しい恋慕、嫉妬の情を知った娘心。己が、浅ましく恐ろしく、身も心も張り裂けんばかり で、私をあやめて欲しいと訴える。この姫はあくまでも自害と言う選択肢が無い?生の中で、もだえ苦しむ姿は、惨めで未練たっぷりで見ていられないという人もいるだろう。「私を助けて、私をあやめてください」と勘助に訴える姿は、人間らしくて好きだ。
想像もしていなかった、姫の御屋方様への愛しいと話す姿に呆然とする勘助だが、それこそ自分が思い描いていたものだった。侍女が自害した事を知り泣く崩れる姫に、『そこまでの思いを話しておきながら泣くのはおやめくだされ』と、我に返ったように話し出す勘助。『 なんと、小さき事を御考えになられる』姫を奮い立たせるように語る言葉は、まさに己に言い聞かせているよう。『御屋方様のご寵愛をご存分にお受けなさりませ。御屋方様は天下人になられるのです、この勘助がそうするのです。この勘助を御信じ下さりませ』と、自らを奮い立たせる様。凍えた姫の足をさすり暖めながら『明日をも知れぬこの乱世、人を追って死を選ぶほど愚かしい事はござりませぬ』と、姫への思いを断ち切るように、御屋方様の魔死利天を再び姫の手に渡し『御屋方様が、いつでも、姫様がお守りしております』と由布姫に優しく微笑む。自らの胸で涙を流す姫への失恋の情を断ち切り、覚悟を決めた勘助の表情は清々しく見えた。
無事に御屋方様の胸に抱かれた由布姫。自らの計画通り事が納まったのを確信した勘助の心中こそ、諏訪湖の御御渡りのようだったのでは・・・。
激しい二人の力がこもった大悲恋の回が終わり、遂に、戦国の勇士が揃って登場、戦も目前の次回。板垣の出番が気になるが、予告編のラスト聞こえてきた板垣の声にニヤリとしてしまいました。