
タイトル:日本沈没/東宝
ジャンル:切ないラブストーリー+パニック/2006年/135分
映画館:三番街シネマ1(614席)
鑑賞日時:2005年8月XX日 満席・売り切れ
私の満足度:65%
オススメ度:65%
<序>
今年の1月、京都東宝・スカラ座のさよなら上映でみた
オリジナルの「日本沈没」。少しは記憶のがある33年前の日本を
なつかしく感じるとともに、リメイクに対する期待をつのらせました。
印象に残ったのは、NHK教育番組のように長々と続く
東京大学・竹内均教授のマントルがどうのこうのという説明。
長すぎてなんだか笑っちゃいました。
もうひとつは、いしだあゆみの黒いビキニ。
歌手かとおもったら、既に女優活動もしてたんですね。
刺激的!!
<うろおぼえ冒頭:Tはテロップ>
T『近い将来それは明日かもしれない』
まっくろなスクリーン、ところどころで火があがる。
ニュースレポータの声『マンションが倒壊しています。』
T『本震後2時間 静岡県沼津市』
ヘリコプターが、下を照らしながら旋回。
雨の中、夜。幼い少女があるいている。
倒れて横になっている男のアップ(草剛)『うーっ』と
肩をおさえながら瓦礫をはねのけて、車の上に這い上がる。
倒れている信号機が点滅。1階がつぶれたマンション。
車から漏れたガソリンが路面に広がる。
そのなかを少女が歩く。『オーイ』男が声をかけ走りだす。
はげしいい余震。倒れる電柱。火の海がひろがり、少女を
飲み込みそうになる。そのとき。。。
ヘリコプターからたらされたロープからのびる手が
アクション映画のように少女をつかみ、男のそばへと運ぶ。
男が少女に服をかける。
(女性の声)『怪我はありませんか?』ヘリコプターから
舞い降りたのは、ほほにキズのある女性(柴崎コウ)。
一瞬見つめる草。
と、ドカーン。大音響とともに山から炎があがり、
まっかな溶岩がながれる。眺める3人の後姿。
メインタイトル『日本沈没』
富士山を背景に、新幹線が右から左へと横切る。
五重塔、お寺、川(京都の高瀬川?)、桜、田植え、
駅のホームにあふれる人、自動改札、新宿高層ビル、高速道路、
ゲートボール、住宅街、藁葺き屋根の家々、秋葉原、
ティッシュを配る人、丸の内イルミネーション、東京タワー、海辺
宇宙。人口衛星越しに地球。少し回転して日本列島。
その日本列島がみるみる沈んでゆく。カメラが引くと会議室。
スクリーン上の日本列島は、ほとんど水没してしまっている。
英語でのプレゼンに通訳の声がかぶる。
『ご覧いただいている映像は、日本列島の最後の姿です』
<ストーリー:gooの説明を要約>
日本各地で大規模な地震が頻発する中、潜水艇のパイロットの小野寺は、
地球科学博士・田所の深海調査に参加。日本が1年以内に沈没するという
驚愕の事実を知る。総理大臣は諸外国に日本国民の受け入れを要請し、
危機管理担当大臣の鷹森は日本を救う方法を求めて田所を訪ねる。
そんな中、小野寺(草剛)は被災現場でハイパーレスキュー隊員の
玲子(柴崎コウ)と出会い、お互いに心引かれるのだった…。
<感想>
『たとえば明日どこかで大地震が起きたとしても、
公開中止になるような内容にしてはいけない。
被災に遭われた方々を勇気付けられるような
映画にしたかった』樋口真嗣監督・キネマ旬報より
これを読んで、少しがっかりしたというか、納得したというか
いまをときめく東宝だなあと思いました。パニック映画として
どれだけ緊迫した映像をみせてくれるか、背景のCGと
手前の人間のいる所(実写)をいかに継ぎ目なくリアルに繋いでくれるかと
思っていたのですが、そんな画像もともと狙ってなかったんですね。
各地の沈没がイラストでポスターになっていましたが、
「絵」としてみれば精密。街が津波に覆われていく様子もOK。
でも、なんとなく遠くからながめている映像が多く
パニックもののとしては、物足りなかったです。
ストーリーのほうは、よくいえば、わかリやすし。
柴崎コウは、ビキニになるどころが、レスキュー隊というのに
髪もきらず。大地真央も、疲労よりも美しさの表現優先。
でも、それが全体的には妙にバランスがとれているようだし
私は難しいラブストーリーはわからないので、そこそこ楽しめました。
<切ないラブストーリーをちょっと前あからネタバレ再現>
柴崎コウの「抱いて」を拒否した草、だまって避難所をあとにして、
草の手紙のナレーションがつづく。柴崎コウはオフロードバイクで
あとを追うが地震で倒れる。どろどろになって『バカヤロー』
もう会えないのかと思わせといて?場面転換。
久保田利伸と韓国のSunMinの「Keep Holding U」前奏が流れ出し
明るい雰囲気に。前後にプロペラのあるヘリコプター1台だけの発着場。
右手前からバイクが長い髪をゆらしながらフレームイン。
タラップに足をかけていた草が振り返り、走り出し、二人が駆け寄って抱擁。
カメラは二人を中心に90度まわりをまわって、ストップ。
背後でややぼやけたヘリのプロペラ(ローターがバランスよく、二人の
両側でブルンブルン。絵の構図としはバッチリ。
歌詞もさびの部分にはいって、草の手が柴崎の肩を引き寄せ
柴崎の東京消防庁オレンジ色のジャケットの上で、腰までの髪がなびく。
それでも時はまってくれず、再びにヘリへと向かう草薙。
見送る柴崎の悲壮な表情のアップ。
タラップの上では、まだまだ美しい危機管理大臣役の大地真央が
軽くうなづき、草薙はヘリのなかへと消えてゆく。
カメラがひいて、再び中央にヘリ。柴崎、右手前へとバイクで
フレームアウトすると同時に、ヘリは離陸。浮き上がって
空に舞うヘリをカメラが追いながら、主題歌もフェードアウト。
見事なプロモーションビデオを見たような感じ。
<再び感想:ネタバレ>
私の街には、自衛隊の駐屯地があります。9月には市中パレードも
あるようでポスターが駅やお店に貼られています。「守りたい人がいる」
というのは、どこかで聞いた言葉だと思ったら陸上自衛隊創隊50周年を
記念して2000年に制定されたキーコンセプトでした。これを、
潜水艇で人間魚雷のように沈んでゆく決意をした草の
『俺にも守りたい人がいるんです』というセリフに結びつけるのは
強引でしょうか?それはともかく、この映画をつくるにあたっては
きっとあれをいれなきゃいれない、これはつかってはならないとかの
制約が一杯あったことでしょう。
「こんな映画に20億もかけるな」という感想をあちこちでみました。
でも、つっこみどころ満載ながらも致命傷をさけて歌、広告、特撮/CG、
俳優陣をみるとそれぐらいかかるのかなあという感じもするし、
エンターテイメントとしてかなりできはよいと思いました。
寧ろ、キッチリ稼いだであろう東宝としての企業の強さに
恐れ入りました。
追伸
<旧作冒頭>
8/18深夜2:30AM テレビで旧作の日本沈没をやっていたので
最初のタイトルバックのあたりだけメモをとりました。
低い太鼓の音。モノクロの地球儀。
T『2億年前・1.5億年前・1億年前・6500万年前』
年代とともに地形が変化して、ひとつのかたまりが細胞のように
分裂してゆく、地球儀が回転してなんとかアジアと見受けられる
部分で止まる。
T『3000万年前・1000万年前・300万年前・現在』
アジア大陸から分離した地形が今の日本列島の形になったところで
ジャーンとシンバルの音
メインタイトル『日本沈没』
富士山を背景に、新幹線が右から左へと横切る。
踊り、みこし、『同じあほなりゃ踊らなそんそん!!』
競馬、野球場(長島が打つ)、雀荘、モーターショー(満員)
港にズラリ並んだ車(輸出?)、海水浴(人ごったがえす浜辺)
団地、住宅街、駅のホーム・階段(人人人)、プール(人人人)
銀座の歩行者天国(人人人)
※人人人でこれだけでいやに(パニックに)なりそうな映像。
これとくらべるとリメイク版は、あまりあおらずに、
長島もでてこず、より庶民的になり、それでいて
最初の富士山に新幹線は、はずさない。そんな感じかな。
ではまた。
ジャンル:切ないラブストーリー+パニック/2006年/135分
映画館:三番街シネマ1(614席)
鑑賞日時:2005年8月XX日 満席・売り切れ
私の満足度:65%
オススメ度:65%
<序>
今年の1月、京都東宝・スカラ座のさよなら上映でみた
オリジナルの「日本沈没」。少しは記憶のがある33年前の日本を
なつかしく感じるとともに、リメイクに対する期待をつのらせました。
印象に残ったのは、NHK教育番組のように長々と続く
東京大学・竹内均教授のマントルがどうのこうのという説明。
長すぎてなんだか笑っちゃいました。
もうひとつは、いしだあゆみの黒いビキニ。
歌手かとおもったら、既に女優活動もしてたんですね。
刺激的!!
<うろおぼえ冒頭:Tはテロップ>
T『近い将来それは明日かもしれない』
まっくろなスクリーン、ところどころで火があがる。
ニュースレポータの声『マンションが倒壊しています。』
T『本震後2時間 静岡県沼津市』
ヘリコプターが、下を照らしながら旋回。
雨の中、夜。幼い少女があるいている。
倒れて横になっている男のアップ(草剛)『うーっ』と
肩をおさえながら瓦礫をはねのけて、車の上に這い上がる。
倒れている信号機が点滅。1階がつぶれたマンション。
車から漏れたガソリンが路面に広がる。
そのなかを少女が歩く。『オーイ』男が声をかけ走りだす。
はげしいい余震。倒れる電柱。火の海がひろがり、少女を
飲み込みそうになる。そのとき。。。
ヘリコプターからたらされたロープからのびる手が
アクション映画のように少女をつかみ、男のそばへと運ぶ。
男が少女に服をかける。
(女性の声)『怪我はありませんか?』ヘリコプターから
舞い降りたのは、ほほにキズのある女性(柴崎コウ)。
一瞬見つめる草。
と、ドカーン。大音響とともに山から炎があがり、
まっかな溶岩がながれる。眺める3人の後姿。
メインタイトル『日本沈没』
富士山を背景に、新幹線が右から左へと横切る。
五重塔、お寺、川(京都の高瀬川?)、桜、田植え、
駅のホームにあふれる人、自動改札、新宿高層ビル、高速道路、
ゲートボール、住宅街、藁葺き屋根の家々、秋葉原、
ティッシュを配る人、丸の内イルミネーション、東京タワー、海辺
宇宙。人口衛星越しに地球。少し回転して日本列島。
その日本列島がみるみる沈んでゆく。カメラが引くと会議室。
スクリーン上の日本列島は、ほとんど水没してしまっている。
英語でのプレゼンに通訳の声がかぶる。
『ご覧いただいている映像は、日本列島の最後の姿です』
<ストーリー:gooの説明を要約>
日本各地で大規模な地震が頻発する中、潜水艇のパイロットの小野寺は、
地球科学博士・田所の深海調査に参加。日本が1年以内に沈没するという
驚愕の事実を知る。総理大臣は諸外国に日本国民の受け入れを要請し、
危機管理担当大臣の鷹森は日本を救う方法を求めて田所を訪ねる。
そんな中、小野寺(草剛)は被災現場でハイパーレスキュー隊員の
玲子(柴崎コウ)と出会い、お互いに心引かれるのだった…。
<感想>
『たとえば明日どこかで大地震が起きたとしても、
公開中止になるような内容にしてはいけない。
被災に遭われた方々を勇気付けられるような
映画にしたかった』樋口真嗣監督・キネマ旬報より
これを読んで、少しがっかりしたというか、納得したというか
いまをときめく東宝だなあと思いました。パニック映画として
どれだけ緊迫した映像をみせてくれるか、背景のCGと
手前の人間のいる所(実写)をいかに継ぎ目なくリアルに繋いでくれるかと
思っていたのですが、そんな画像もともと狙ってなかったんですね。
各地の沈没がイラストでポスターになっていましたが、
「絵」としてみれば精密。街が津波に覆われていく様子もOK。
でも、なんとなく遠くからながめている映像が多く
パニックもののとしては、物足りなかったです。
ストーリーのほうは、よくいえば、わかリやすし。
柴崎コウは、ビキニになるどころが、レスキュー隊というのに
髪もきらず。大地真央も、疲労よりも美しさの表現優先。
でも、それが全体的には妙にバランスがとれているようだし
私は難しいラブストーリーはわからないので、そこそこ楽しめました。
<切ないラブストーリーをちょっと前あからネタバレ再現>
柴崎コウの「抱いて」を拒否した草、だまって避難所をあとにして、
草の手紙のナレーションがつづく。柴崎コウはオフロードバイクで
あとを追うが地震で倒れる。どろどろになって『バカヤロー』
もう会えないのかと思わせといて?場面転換。
久保田利伸と韓国のSunMinの「Keep Holding U」前奏が流れ出し
明るい雰囲気に。前後にプロペラのあるヘリコプター1台だけの発着場。
右手前からバイクが長い髪をゆらしながらフレームイン。
タラップに足をかけていた草が振り返り、走り出し、二人が駆け寄って抱擁。
カメラは二人を中心に90度まわりをまわって、ストップ。
背後でややぼやけたヘリのプロペラ(ローターがバランスよく、二人の
両側でブルンブルン。絵の構図としはバッチリ。
歌詞もさびの部分にはいって、草の手が柴崎の肩を引き寄せ
柴崎の東京消防庁オレンジ色のジャケットの上で、腰までの髪がなびく。
それでも時はまってくれず、再びにヘリへと向かう草薙。
見送る柴崎の悲壮な表情のアップ。
タラップの上では、まだまだ美しい危機管理大臣役の大地真央が
軽くうなづき、草薙はヘリのなかへと消えてゆく。
カメラがひいて、再び中央にヘリ。柴崎、右手前へとバイクで
フレームアウトすると同時に、ヘリは離陸。浮き上がって
空に舞うヘリをカメラが追いながら、主題歌もフェードアウト。
見事なプロモーションビデオを見たような感じ。
<再び感想:ネタバレ>
私の街には、自衛隊の駐屯地があります。9月には市中パレードも
あるようでポスターが駅やお店に貼られています。「守りたい人がいる」
というのは、どこかで聞いた言葉だと思ったら陸上自衛隊創隊50周年を
記念して2000年に制定されたキーコンセプトでした。これを、
潜水艇で人間魚雷のように沈んでゆく決意をした草の
『俺にも守りたい人がいるんです』というセリフに結びつけるのは
強引でしょうか?それはともかく、この映画をつくるにあたっては
きっとあれをいれなきゃいれない、これはつかってはならないとかの
制約が一杯あったことでしょう。
「こんな映画に20億もかけるな」という感想をあちこちでみました。
でも、つっこみどころ満載ながらも致命傷をさけて歌、広告、特撮/CG、
俳優陣をみるとそれぐらいかかるのかなあという感じもするし、
エンターテイメントとしてかなりできはよいと思いました。
寧ろ、キッチリ稼いだであろう東宝としての企業の強さに
恐れ入りました。
追伸
<旧作冒頭>
8/18深夜2:30AM テレビで旧作の日本沈没をやっていたので
最初のタイトルバックのあたりだけメモをとりました。
低い太鼓の音。モノクロの地球儀。
T『2億年前・1.5億年前・1億年前・6500万年前』
年代とともに地形が変化して、ひとつのかたまりが細胞のように
分裂してゆく、地球儀が回転してなんとかアジアと見受けられる
部分で止まる。
T『3000万年前・1000万年前・300万年前・現在』
アジア大陸から分離した地形が今の日本列島の形になったところで
ジャーンとシンバルの音
メインタイトル『日本沈没』
富士山を背景に、新幹線が右から左へと横切る。
踊り、みこし、『同じあほなりゃ踊らなそんそん!!』
競馬、野球場(長島が打つ)、雀荘、モーターショー(満員)
港にズラリ並んだ車(輸出?)、海水浴(人ごったがえす浜辺)
団地、住宅街、駅のホーム・階段(人人人)、プール(人人人)
銀座の歩行者天国(人人人)
※人人人でこれだけでいやに(パニックに)なりそうな映像。
これとくらべるとリメイク版は、あまりあおらずに、
長島もでてこず、より庶民的になり、それでいて
最初の富士山に新幹線は、はずさない。そんな感じかな。
ではまた。
この映画は、、、あたしほとんど孤立状態なんで、、、
京宝、スカラ座、無くなったんですね。
最後にあの前通ったの、4ヶ月ほど前なんですケド、まだ工事中なんでしょうね。
子供の頃、スカラ座と言えば、大人の映画、と言う感じでした。他の映画館は2本立てとかなのに、あそこは1本だけ。
相当昔のお話なんですが、、、懐かしいです。
またよろしくお願いしますね。
私も生まれ京都なので、スカラ座は、思い出いろいろです。チャップリンの何度めかのリバイバル、そしてバックツゥザフュチャーⅢの先行レイトショーをみたのもここでした。スカラ座は洋画1本、京宝は邦画系2本立てのイメージが私もあります。
ちなみに昨日TVでみた「時をかける少女」は「探偵物語」と併映だったそうです。
ではまた、よろしく。
私も夜中にやっていた旧作を録画して観たのですが、オリジナルはほとんど原作に沿ってましたね。
今回の新作は別物と思っていいのかも。
それなりに楽しめましたが、「アルマゲドン」ぽくなったラストには乗せられて泣いたもののちょっとな~とも思いました。(笑)
TBお返しさせてくださいね♪
私にはリアリティーの無さが、かえって恐怖感を煽られないで良かったです。
原作や旧作にこだわりがなければ、普通に楽しめた映画だったと思います。
うどんという麺と、親子というツユがぜんぜん絡まず、細かい具や薬味だけが目立った映画に比べりゃ、上出来です。
てなわけで、少々ツユが辛口、麺は毒入りなコメントで申し訳ありませんが(笑)、TBありがとうございました。
ブログに乗せられたハリポタ新作ポスター
こわいですねえ。
そういうところが東宝のうまいところだと思います。
東宝も、ハリウッドれほどお金はかけてないことを考えると、よくやっているのかも?
沈没ゲーム??これも東宝ですか?
--ブログの映画用語集をみせていただきました。