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キューリー夫人のパリ大学式典挨拶

2005-09-24 15:57:21 | 映画 ドラマ
映画「キューリー夫人」をビデオで見た。


ラジウムを発見したキューリー夫人の伝記映画である。ストーリーは特に科学に興味を持っている人、科学者は勿論研究者、技術者にとって大変興味があり且つ示唆に富んだ映画であると思います。

当時の科学の常識ではどうしてもわからない幾多の難題に直面しながら、辛抱を重ね諦めない不屈の精神で人類のためと研究をし続けたキューリー夫人に頭が下がります。

そして、いつも夫人を支えたピエール・キューリー、彼がいなければラジウムの発見はなかったかもしれません。

ラジウムという新しい元素を発見し、最終的にバリウムとラジウムを分別結晶法という分離方法で抽出に成功したのも、つかの間、抽出した結晶が消えてシャーレの中にはシミがあるだけになってしまいます。二人は落胆しますがそのシミがもしかして、ラジウムではないかと家族の食事の時に思いつき、二人は食事を残したまま、研究室に戻ります。そして暗闇の中に光るラジウムを二人はしっかりと見たのでした。ここに4年間に渡る苦闘は終止符を打ったのでした。

キューリー夫人は夫を馬車の事故でなくしますが、ペロー教授の励ましによって再起します。

そしてパリ大学でのラジウム発見25周年記念式典で彼女は挨拶します。

この映画の90%を語っていると言っても過言ではないキューリー夫人の式典挨拶に感激しましたので以下に記します。

『あれから25年たった今でもなお、課題はたくさんあります。夫ピエールが残してくれた助言や研究記録が私をここまで導いてくれました。

我々の歩みは遅くとも、少しずつなら。真理のかけらを探し出せるはず。

どんなに小さなかけらでも、夢への道しるべになります。

その小さな光が我々の闇を照らし、そして目の前の長い道を照らし、やがては全宇宙の神秘を浮き彫りにするでしょう。

私は思います。それだからこそ科学は美しいのだと。いつの日かその力がすべての災いを流し去ってくれるでしょう。無知も貧困も病気も戦争もそして悲しみも。

真実の光を求めて、未知の小道に分け入りましょう。どれほど深く分け入ろうと,道は果てることがありません。

夢は時代と共に生まれるのです。きのうの夢は捨て、真実のたいまつをかかげて、未来の宮殿を築き上げましょう』

http://home.owari.ne.jp/~fukuzawa/eiga94.htm

データ
制作年:1943年
国:アメリカ MGM
監督:マービン・ルロイ
女優:グリア・ガーソン
男優:ウォルターピジョン
原作:イブ・キューリー
音楽:ハーバード・ストザード
舞台:パリ(ソルボンヌ大学、パリ大学)
ビデオ番号:0077-1


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