サラ金のＣＭ

　夜のテレビはサラ金のコマーシャルで花盛り。ポイントサイトのメルマガは，サラ金へのリンクが盛り沢山。クレジットカードの請求書には，キャッシングの広告が必ず入っている。

　何でこんなに金を貸したがるのかねぇ。

　その反面で，自己破産はまだまだ高水準。一昨年は２５万件。昨年は少し減って，それでも２０万件とか。一口に２５万件といっても実感がないが，日本の人口１億２０００万として，ざっと１年間に５００人に一人が破産している計算になる。このほとんどにサラ金が絡んでいる。

　大体，小さな字で「ご利用は計画的に」とか言っていても，きれいなお姉さんのセリフは，あなたの夢を実現するとか，希望を与えるとか，悩み事があれば相談してくれとか，いい話ばかり。でも現実はそうはいかない。

　目の前の小さな夢を実現して，後で大きな負担を抱え込むのがサラ金。例えば，１００万円を年利２６％で借りたとすると，月３万円ずつ支払って払い終わるのが６０回目。５年がかりで１８０万支払ってようやく完済になる。

　だいたい，月３万円の支出を切り詰めるというのがどれくらい大変かは，少し頭を冷やして考えればすぐ分かる。それなのに，まるで，貯金を引き出すかのように，簡単にまとまった金を借りてしまうのが，破産への第１歩になる。サラ金も悪いといえば悪い。必要もないのに，枠を５０万に設定しましたので，「まとめてどうです，ニコッ！」などとやるから，借りる方もコロッと騙されて，じゃあ，ということで５０万全部借りてしまう。アンタ，その利息どうやって支払うつもり，と言ってくれる人がいればいいが，そんな人がいるわけがない。

　ホントに，破産者との付き合いはやってられない。