「最近は女による男への暴力も増えているという」が,そうではないだろう。昔から,配偶者暴力があったことは疑いのない事実であり,先に男が女に対して暴力をふるう実態が明らかになり,DV法の制定に結びついたが,現実には,女の男に対する暴力も昔から存在しており,それが,最近になって,ようやく水面上に現れてきたということだと思える。
普段は,そのように見えない人間が,ある時スイッチが入ったよ . . . 本文を読む
何事につけても泥酔者の取り扱いは難しいが・・・
記事によると,タクシー運転手は,泥酔者の乗車を拒否できるらしいが,この判決によると,拒否しなければ,普通の客よりも重大な保護義務が生じるということになる。
たしかに,いわゆる弱者に対しては,市民一般が保護的に行動する必要があるとはいえるだろうが,通常は正常な能力があるものの,自分の責任で泥酔した立派な大人に対しては, . . . 本文を読む
SFCGが,民事再生廃止決定を受けて,破産に移行した。
ニュースにはいろいろの理由が挙がっているが,やはり,貸金業の免許取消見込みが一番大きい理由だろう。ただ,免許取消理由が明らかでないので,これと,債権の二重譲渡が絡んでいるのかどうかは明らかでない。
時事通信の記事では,債権の二重譲渡もあって事業継続が困難になったことが理由とされている。
ともあ . . . 本文を読む
平成18年発生の強盗殺人事件で,平成19年7月に逮捕,8月に釈放された男の嫌疑不十分による不起訴がようやく決定したとのこと。
それから今まで約1年半。本人にとっては長い1年半だったことだろう。
最初のボタンの掛け違いは,最後まで尾を引く。確かに,見込み捜査が当たることも多かろうが,それは動物的勘にすぎず,簡単に裁判に耐えるものにはならない。
今逮捕 . . . 本文を読む
あちこちから,法曹人口問題が議論されるようになっている。
新進の質の低下を実感する人もいれば,新人の質が悪いと言っていたのは昔から同じで,ただ新人が増えたから,十分に指導ができなくて,質が低下しているように見えるだけだという人もいる。
大きな弁護士会では,就職先が決まらずに,先輩から,十分に学べない新人弁護士をどうするかは,喫緊の問題になっていると聞く。弁護士も実 . . . 本文を読む
覚せい剤事件の再犯率が高いことは周知のこと。一説には9割ともいう(Wikipedia)。
覚せい剤取締法の罰則も,罰金のみ→罰金と懲役の選択刑→懲役のみ,とどんどん重罰化され,実際の刑も,初犯6月求刑くらいから,現在では1年6月求刑になっている。
それでも覚せい剤汚染は止まらない。平成19年の司法統計では,地方裁判所で懲役・禁錮となった6811 . . . 本文を読む
記事だけではよく分からないけれども,収入から何を控除するかは,確定申告の時に決められるべき,技術的な事項なのだから,前年の確定申告にまでさかのぼって適用するのは明らかにおかしいけれども,その年の確定申告の際に,それは控除できないよ,とするのは,別におかしいわけではないと思うのだが・・・・
遡及適用ということの意味を間違えているように思える。
(そういえば,ニュースに . . . 本文を読む
どんな事故でも,後で振り返って,事故を防ぐ手だてがなかった,などとはいえない。極端にいえば,プロドライバーでない者が,子供の送迎をすること自体が悪いことで,それは過失だといえなくもない。
しかし,刑事責任を問うのであれば,過失の前提として,どんな注意義務があったかを明確に定めなければならない。
マイクロバスのドアステップに座ること自体が,通常あり得ないし,その上に . . . 本文を読む
まあ,何とも極端と言えば極端だが・・・
私には,この被告人が,全くの他人事とは思えない。ネットや雑誌などで,正義漢ぶって,得々と他人を批判しているブロガーや記者さんたちと,一脈通じているように感じられる。
要は,他人との距離の取り方が分からない。ある第三者に対して,心の中で批判的であっても,その人もそれなりに存在価値がある。そこで一歩踏みとどまるべきなのに,踏みと . . . 本文を読む
自殺の名所の三段壁に自殺防止用の柵が設置されることになったようだ。
それも,中央の30mだけ,高さ1.2mのものだという。
まあ,ちょうど絶壁部分に設置するのだろうが,そこからはずれたところで,自殺が起こったら,そこに柵を設置していなかったという営造物の設置管理の瑕疵を問われないか。
中途半端に手を加えるのはかえってそちらが心配になる。
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