法治国家で自力救済が禁止されているのは,ごく基本的な常識。それを覆したのが,家賃保証会社による,無法な追い出し,取立行為である。
相手の負い目につけ込んで,警察でもできないことを平気で行う彼らに,法が正当な縛りをかけたというのが,今回の法案の真価であろう。
これまでも,貸金業法が,同じような規制を行ってきた。サラ金は,執ような電話,勤務先への取立行為,張り紙など, . . . 本文を読む
建築業界では日常茶飯事に生じている下請代金の不払いが,さすがに,施主が裁判所ともなるとニュースになるのだ。
しかし,民間工事ならともかく,価格的には余裕があるはずの公共工事で,下請代金の不払いがあるというのも,考えてみれば驚きということになろう。たしかに,これまで,公共工事で下請代金の不払いがあったという話は余り聞いたことがない。
今回は,施主である国も一緒に被告 . . . 本文を読む
珍しい決定が出た。
昔は,義務づけ訴訟自体が理論的可能性がいわれるだけで,なかなか現実のものとはならなかったが,平成17年の行政事件訴訟法の改正で,義務づけ訴訟が制度化され,併せて,仮の処分の制度が取り入れられたが,そう簡単に使えるものではないという認識が一般的であったように思う。
今回の決定は,そのような一般の認識に風穴を明けるということになるのだろうか。
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本当に詐欺のタネは尽きない。
「観音様のパワー」だの「御霊光」だの,それだけで,詐欺っぽいことが明らかなのに,それでもひっかかる。
だから,詐欺師はいつまでたってもいなくならないし,最近では,むしろ簡単に詐欺ができるような状態になっている。
まったく,詐欺だ,刑事事件だ,有罪だと言っても始まらない。
なんとか詐欺にひっかからない方法 . . . 本文を読む
子供の虐待事件が起こるたびに,警察の対応や,児童相談所の対応が問題とされる。たいていは,児童相談所などが,虐待の事実に気づきながら,それを重大なことととらえなかったり,あるいは,気づくきっかけがありながら,見過ごしてしまったりしたことを非難する論調になる。
しかし,一般に児童相談所は忙しいということを聞く。
児童相談所は,虐待児の保護だけではなく,親がきちんと世話 . . . 本文を読む
いよいよ法科大学院の淘汰が現実の問題となってきた。
旧帝大系と,有名私立が気を吐く一方で,地方は,国公立でさえも,ぱっとしない。ましてや有名でない私立は,日本全国どこでも苦戦している。
司法試験は受験回数の制限があるのに対して,法科大学院は制限がないから,こうなると,結局は,どこの法科大学院に行くかが,その後の運命を決めるといっても過言ではない状態ができつつある。 . . . 本文を読む
企業経営の問題が議論されるときには,必ず税金は嫌われ者になる。
しかし,税金を,日本で事業をすることの対価と考えれば,そう,無碍に,税金を減らすことばかり考えるのもどうかと思われる。
すなわち,日本の治安が悪くて,会社の営業所や工場を厳重に警戒しないと,いつ被害に遭うか分からない状態でのコストは相当に大きなものとなる。
もっとわかりにくいのでは,あ . . . 本文を読む
昔から,投資話といえば,何ともいかがわしいものが多い。
それにもかかわらず,必ず,カリスマが登場する。というか,冷静に考えれば,訳の分からない言葉でも,カリスマを装えば,神の言葉のように聞こえるのであろうか。
世の中の常識として、客観的公正な立場から投資商品を分析して、それを他人に勧めること(情報を売ること)は、容易なことではない。分析して、ものにならなければ、自 . . . 本文を読む