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老子「第十八章」道徳経

2017-09-07 15:59:41 | 老子「道徳経と伊勢白山道「道経1~37
自分自身がどんな物事に反応し、そして執着を持つのかを見なさいということでもあります。
そこには「逆」が存在することでしょう。その逆を満たせば、無難に収まります

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・老子「道徳経と伊勢白山道」 道経 
第十八章 *老子を英訳 http://mage8.com/magetan/roushi02.html

・原文 「書き下し文
大道廢、有仁義。「大道廃(すた)れて、仁義有り。
智惠出、有大僞。「智恵出でて、大偽(たいぎ)有り。

六親不和、有孝慈。「 六親(りくしん)和せずして、孝慈(こうじ)有り。
國家昬亂、有忠臣。「国家昏乱(こんらん)して、忠臣有り。

現代語訳
人間本来の自然な生き方である「道」が失われてしまったからこそ、人々が仁義などと言い出すのだ。
小賢しい知恵を振りかざす者がいるからこそ、人々は偽り合う様になったのだ。

家族が仲良く暮らしていないからこそ、孝行とか慈愛とかが重んじられるのだ。
国がひどく乱れて安定しないからこそ、忠義の臣などがもてはやされるのだ。

英訳文
There are morals after natural lifestyle along "the way" died out. There are lies because the shrewd people are praised. There are affections because family discord with one another. There are loyal vassals because the country is in disorder.


*鏡の世界では逆に映り表れます 2012-10-06
伊勢ー白山道 記事全文http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20121006

老子の言葉 第十八章
(独自の超訳)
人間の本当の生き方の道(愛情・思いやり・真理)が無くなりつつあるからこそ、逆に道徳や礼節というものが人間に必要とされるのです。
法律や細かい規則が増えるほどに、逆にそれを上回る犯罪やウソが増えるのです。
人間は家族や親戚・近所の人々と仲良く出来ないからこそ、逆に親孝行や親睦をせよと声高に叫ばれるのです。
国家が乱れて不安定に成るほどに、逆に国に尽くすことがホメられるようにも成ります。


原文
「大道廢、有仁義。智惠出、有大僞。六親不和、有孝慈。國家昬亂、有忠臣」

(感想)
老子が、独特な逆説的な表現をすることによって、本来の正しい姿を説明しようとされています。
だから上記の文章を逆に言い換えますと、

(1)すべての人間が自然と道徳や礼節を自ら守って生きていれば、それを社会で叫ばれることがありません。道徳や礼節の必要性が社会で叫ばれること自体が、それは乱れた社会だと言うことです。
ただ、白紙の子供には、道徳や礼節を教えることは有りなのです。

(2)法律が厳しい国家ほど、それは犯罪が多い国である証拠です。
正しく安定した国ほど、逆に法律は無くなって行くでしょう。

(3)親孝行や他者との親睦を努力していれば、皆んなと仲良く居られます。

(4)皆んなが自然と国のために尽くせば、国家は安定します。忠臣という概念すら出て来ません。

以上のように考えますと、
社会において平和が議論されるほど、本当は平和では無い。
戦争について議論がされている内は、まだ平和なのだ。
男女平等という声が上がる間は、まだ平等では無い。
裕福さを他人に誇る間は、心が寂しく貧乏なのだ。
自分は悟ったと自称する人間ほど、まだ悟ってはいない。

このように社会や個人が表に発信する・現れる内容とは、実は逆であるのが真相であると言うことです。
最近に多い会社や学校でのイジメ問題にしましても、イジメている張本人が家庭や他所でイジメられている、または不幸を背負う人間が多いのです。
私の学生時代を思い出しましても、自分の家庭や環境の不満を他者や社会にブツケている人間が多かったです。

だからもし、会社や学校で自分がイジメられましても、そのような罪を犯す人間こそが不幸で弱い人間だと思い、恐れることはありません。
弱者をイジメる人間の晩年とは、後に行くほど不幸に成るものなのです。
自分がしたことは自分に帰るという法則が、冷徹に必ず反射して行きます。「運悪く」、もし今生で帰らなければ、死後に巨大化して帰るのです。
すべては完全であり、真に平等なのです。

老子は社会の中で生きるために、声高にストレートに言っては生けないことは、短く逆説的に表現をされたようです。このような柔軟な思考と思い詰めない明るさは、今の私たちにも大切なことです。
今日の話は、自分自身がどんな物事に反応し、そして執着を持つのかを見なさいということでもあります。
そこには「逆」が存在することでしょう。その逆を満たせば、無難に収まります。

生かして頂いて 有り難う御座います


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