ミロク文明

新しき[神]の国の写し絵、天国地の上に現す
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老子「第十六章」道徳経

2017-01-10 22:40:49 | 老子「道徳経と伊勢白山道「道経1~37
人間は知恵を持つことが大切であり、そのためには慌てずに、自分の今の状況を静観しなさいと言っています
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・老子「道徳経と伊勢白山道」 道経 
第十六章 *老子を英訳 http://mage8.com/magetan/roushi02.html
・原文 「書き下し文
致虚極、守靜篤。「虚(きょ)を致すこと極まり、静を守ること篤(あつ)し。
萬物並作、吾以觀復。「万物は並び作(お)こるも、吾れは以(も)って復(かえ)るを観る。
夫物芸芸、各復歸其根。「それ物の芸芸(うんうん)たる、各々その根(こん)に復帰(ふっき)す。

歸根曰靜、是謂復命。「根に帰るを静と曰(い)い、これを命に復ると謂(い)う。
復命曰常、知常曰明、不知常、妄作凶。「命に復るを常(じょう)と曰い、常を知るを明(めい)と曰い、常を知らざれば、妄(みだり)に作(な)して凶なり。
知常容。容乃公。「常を知れば容(よう)なり。容は乃(すなわ)ち公(こう)なり。
公乃王。王乃天。「公は乃ち王なり。王は乃ち天なり。 

天乃道。道乃久。「天は乃ち道なり。道は乃ち久し。
沒身不殆。「身を没(お)うるまで殆(あや)うからず。

現代語訳
心を空っぽにして静けさを保っていると、世の万物がどんどん生み出されてまた元の姿へ戻っていく様が見える。
この世の全てはどんどん生み出されては、そうやって根源へ帰っていくものだ。

万物はこうして静寂へ還る。これを「本来の姿に戻る」と言う、そしてこれは「万物の法則」とも言う。この法則を理解する事は「明らかなる知恵」と言う。

この知恵が無いと何をしても出鱈目になってしまう。この法則を理解すれば、どんな事も包容出来る。全てを包容出来れば、全てを公平に扱う事が出来る。
物事を公平に扱う事が出来れば、それは「王者の徳」と呼ばれる。王者の徳はすなわち「天命」である。

天命とはすなわち「道」である。「道」を得る事は永遠を得る事であり、
そうなれば生涯を通じて迷う事は無いだろう。

英訳文
If I empty my mind and stay calm, I can see that all things are produced and they return to the roots. Everything is produced one after another, then they return to the roots. Everything returns to silence like this. This is called "return to the original form". This is a "law of nature". To understand the law is called "clear wisdom". If you don't have this wisdom, you will fall into confusion. If you have it, you can accept everything. Accepting everything is fairness. Fairness is a "virtue of king". The virtue of king is "Heaven's will". Heaven's will is "the way". This way is eternal. If you keep this way, you will never go astray. 


*生きる意味  2012-10-04
伊勢ー白山道 記事全文http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20121004

老子の言葉 第十六章
(独自の超訳)
自分の心をカラっぽにして、自分に起こる物事を静観しましょう。
そうすると、色んな物事が順番に並ぶように生じていますが、必ず消えて行くことが分かります。
コノ世に生命もドンドン生み出されて来ますが、必ずすべてが根源へと帰って行きます。
根源に帰ることを「静寂」と言い、これは大きな命の元に帰ることなのです。
命の元に帰る途中の過程を人生・生活と言い、人生・生活の本質を知ることを「知恵」と言います。
知恵が無ければ、人生と生活に迷うことに必ず成ります。


人生と生活の知恵を持てば、人生を正しく・楽しく生きることが出来ます。
人生を正しく生きる人は、公人(こうじん:社会のために尽くす人間)と自然と成ります。
社会に尽くせる人は、人生の本当の意味では王様なのです。
社会に尽くす王様とは、天の太陽と同じです。太陽は、与える一方の奉仕のカタマリです。
人の人生も、太陽と同じなのです。
人間も朝日のように生まれ、高く昇り、そして日没のように消えて行き、永遠の命の元に帰るのです。
原文
「致虚極、守靜篤。萬物並作、吾以觀復。
夫物芸芸、各復歸其根。歸根曰靜、是謂復命。
復命曰常、知常曰明、不知常、妄作凶。
知常容。容乃公。公乃王。王乃天。天乃道。道乃久。沒身不殆。」

(感想)
これを訳していまして、途中から文章の意識が釈尊に変わっていました。
釈尊も「正知」(せいち:正しく知る事 http://www.lucifer2.jpn.org/index.php?word=%81%9E%81%9F%88%C9%90%A8%94%92%8ER%93%B9+%8E%DF%91%B8+%90%B3%92m&type=and&sort_flg=0&encode=%82%A0)
が最も大切だとしていました。

老子は、中国の周国を水牛に乗って立ち去ったのが最後の姿だとされています。
徒歩ではなくて水牛に乗っているということは、よほどの遠方へと行く覚悟だったのでしょう。
私は、その後に老子がインドへと行かれたと思っています。
そして、若い王子である釈尊に対して、老子はその知恵のすべてを教えたのだと夢想します。

北極星を背負う老子が、太陽を背負う釈尊に知恵を授けたのです。
夜空の北極星は、時代ごとに北極星に成る星が定期的に変わって行くのが宿命ですから、老子も同じくして人生において大移動をしたのでしょう。
そして、若い釈尊を教えた老子は、その後はヒマラヤ山中に消えて逝かれたと私は思っています。
役所の中間管理職として世間を見ながら苦労し、最後まで有名になることを拒んで隠れた老子こそは、真の聖人だったのでしょう。

今日の老子の文章で大切なことは、
(1)人間は知恵を持つことが大切であり、そのためには慌てずに、自分の今の状況を静観しなさいと言っています。
そして、人間は死ぬまで勉強が大切でもあります。皆さんが、このような内容の話を読むことも、大切な命の勉強です。

(2)どんな苦しみも、必ず去って行くのが法則であることを知りなさいと言うことです。
今が苦しい人間は、この苦痛と状況が永遠に継続すると思ってしまうのです。
しかし、そうではなくてコノ世の法則では、絶対にそんなことは無いのです。その代わりに、良い事も永遠には続かずに必ず変わって行きます。

(3)何があろうとも最後は、大きな命の根源へと全員が帰って行くのです。生まれ出た母親の元に帰るように、全員が安心の心境に帰ることを知りなさいと言うことです。
そして、自分は地獄に行くんだと慌てるのは、今の自分に知恵が無くて、他人に尽くす「奉仕の心」が無いからだと老子は看破しています。


だから老子は、人間は死ぬまで勉強して知恵を持ち、すべてを静観する気持ちを維持しながら、他人への奉仕の気持ちを持てれば、その人は人生の真の勝利者だとしています。
金持ちが人生の勝利者では無いのです。
真の勝利者とは、他人や社会に尽くせる人間のことなのです。
なぜならば人間は、必ず死んで行くからです。

生かして頂いて ありがとう御座位ます


人生の本質は静寂だった 2017-10-07 老子の人生論
伊勢ー白山道 記事全文 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/d/20171007
参考記事:老子の言葉 第十六章「生きる意味」

「 老子の人生論」第十六章

自分の心を常に空白にして置こう。
そうすると、身の回りでは色々な出来事が起こっていましても、黙ってそれを静観していれば、過ぎ去って行くことが良く分かります。

だから命だって同じなんだよ。
生まれた命は、みんな必ず過ぎ去って逝く。
すべての命は、たった1つの大きな根源へと必ず帰るのだ。
コノ世では分離していたが、誰もが死ねば大いなる1つに帰るのさ。

大きな1つの命に帰る過程を「静寂」と呼びます。
過程とは、人生そのもののこと。
人生は激しく動いているように見えるだけであり、本当は静寂へと帰る過程なのさ。

人生の本質が静寂であるということに気付くには、知恵が必要だ。
起こっては、必ず消えて行く過程を静観することで、人生は静寂であることが良く分かります。
この法則に気付いた者は、「大いなる知恵」に触れています。

この知恵が無い人は、人生で必ず迷います。
行き当たりばったりで右往左往します。
人生が静寂であることを思い知った人間は、

・ どんな人も、真に公平に見ることが出来ます。
・ 他人や社会に、懸命に尽くしたいと思います。
・ 人生を心から楽しむことが出来ます。

このように成れた人は、人としての真の王様です。最上の人間です。
こういう人間が歩く過程(人生)は、誰もが歩くべき「道」を残します。
その道は、永遠という存在に誘導してくれる道なのです。

(感想)
人類の英知が、ここに炸裂しています。
人生、その意味、行き先、歩き方、宇宙。
このすべてが、この項に表現されています。

この騒々しいコノ世が、嫌になるほど動く自分の人生が、
・ 実は、静寂なんだよ。
と老子は言っています。

先が見えない夜の、不安定な荒波の中に誰もが居ると思い込んでいます。
だから、誰もが先行きを心配しています。
でも老子は、そう見えるだけであり、

・ 波は来ても、必ず去って行くことを静観しなさい。
・ 本当は、何も起こっていないのだ
・ 大いなる母性の命へと、誰もが帰るから心配するな。

命を意識した時に、コノ世を冷静に見ることが出来ます。
すべての肩書き、立場、貧富の先入観が吹き飛び、命からの視点ですべてを見ることが可能に成ります。
その時に、真に公平で中立で、冷静な判断が人は出来るのです。
これを「知恵」と、老子は呼びます。

静観という知恵を得た人は、
大いなる母性へと死んでから帰って逝くだけが人生だと心から分かり、大安心します。
そうすると、生きている短い間は、

・ 何でも思いっ切りやってやるぞ!
・ 何でも来い!
結局、すべては来て過ぎ去って行くだけではないか。それの何を恐れようか。

・ よし、他人に良いことをしてやるぞ!
・ どうせ消えて行く命ばかりではないか。明るく、与え尽くしてから死んで行くぞ!

このような心境に至った人間は、人生を心から楽しむことに成ります。
何をしても、コノ世で成功がしやすい人に、自分が望まなくても成ります。
すべては静寂に帰る。自分も帰る。
これを忘れないで、生活を楽しみましょう。

生かして頂いて 有り難う御座います


老子 第十四章   第十五章  「第十七章」道徳経

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調息(プラーナーヤーマ)の知識

2017-01-02 19:27:33 | 完全呼吸法 「プラーナーヤーマ」
呼吸をコントロールする事により、心も自然に落ち着き、心を制御できるようになるのです
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私の大和ごころを志しての旅は「ミロク文明」ミロクの世を地の上に現す方向性。

プラーナーヤーマ(デーヴァナーガリー:प्राणायाम, prāṇāyāma)とは、ヨーガにおける呼吸法・調気法のこと。- Wikipedia   
・概要
この語彙自体は、サンスクリットで「気息、呼吸」を意味する「プラーナ」(प्राण, prāṇa)と、「制御、制止、延長」を意味する「アーヤーマ」(आयाम, āyāma)からなる合成語である。

ただし、ここで言う「プラーナ」(प्राण, prāṇa)とは、単なる「息」ではなく、身体内外に存在する「生命エネルギー」のことであり、「プラーナーヤーマ」も単なる「呼吸法」というよりも、身体内外の生命エネルギーの調節(「調気法」)を意味している。

・内容
プラーナーヤーマは、基本的にクンバカ(英語: Kumbhaka)(止息)が中心となる。ただし、特に「ハタ・ヨーガ」などにおいては、それは一般人が思い描くような生やさしいものではなく、発汗や痙攣など生理的な変調が生じるほど長時間の止息を要求するものであり、門外漢が遊び半分で行うのは極めて危険である。

調息しましょう
  http://qo.eijukai.jp/archives/6277
ヨガでは、調気法、呼吸をコントロールする、プラーナヤーマと言う練習があります。
プラーナ = 宇宙のエネルギー(気、風、生命エネルギー)を、
アーヤーマ = 制御、コントロールする行法です。

深い呼吸は、心身を落ち着かせ、安定した状態を得ることが可能になります。
深く呼吸することで、肺が活発に働き、酸素量が増し毒素を排出させ、生命エネルギーに転換してくれます。

細胞を若くしてくれたり、内臓が刺激され調子が整ったり、しなやかな筋肉が発達する効果も期待できます。
そして、交換神経(吸う息)と副交感神経(吐く息)のバランスがとれるようになり、精神的にも、肉体的にも安定感が増すのです。

 


プラーナヤーマ 呼吸法、調気法 
  http://ameblo.jp/sukha-hatha-yoga/entry-12095399716.html
プラーナヤーマとは日本語では呼吸法、調気法あるいは調息法と置き換える事ができます。

息(いき)は自分の自に心と書きますね。
まさしく”息”すなわち呼吸とは自分自身の心を映し出す鏡なのです。漢字って本当にうまくできていますね。

気持ちが高ぶっていたり、緊張状態のときには、無意識のうちに呼吸は浅く、早く、反対に気持ちがゆったりしているときは、ゆっくりそして深く呼吸しているのです。
そして、集中している時は息を一時的に止めているかもしれません。
上記の時は自分で呼吸をそのようにコントロールしている訳ではありません。

自律神経の働き、交感神経が優位になっている緊張状態の時は浅く、早くそして副交感神経が優位になっている時、例えば睡眠時や休息時はゆっくりそして深く呼吸ができているのです。


私は整体の施術も行いますが、施術される方の呼吸を観察し呼吸に合わせて体に触れたりします。
やはり極度の痛みのある方は体が緊張していますので呼吸が非常に浅くなっているのがわかります。

ヨーガでは心と体を一つと考えています。そしてこの心と体を繋いでいる唯一の物が呼吸と言えるでしょう。

そして、プラーナヤーマとは呼吸をコントロールしていくエクササイズであり、呼吸をコントロールする事により、心も自然に落ち着き、心を制御できるようになるのです。
呼吸と心、そして体が相互に関係しているためにそのような結果になると言えるでしょう。

ヨーガと聞くとアーサナ(体操、体位法)とイメージされる方が多いと思いますがこのプラーナヤーマもアーサナと同様ヨーガにおいては非常に大事な柱なのです。


ヨガの哲学・八支則(はっしそく)について

 まず、ヨガの根本経典『ヨーガ・スートラ』を紐解くと、そこには「アシュタンガヨガ(八支則/はっしそく)」という、ヨガを深める(悟りに近づく)ために、守るべき・行うべき8つの段階が説かれています。

 古代インドから受け継がれてきた伝統的なヨガは、この8つの段階を順番に実践していくことであり、また、その探求というプロセスの中で、人間が本来持っている肉体や精神、霊性の質を高めながら、自己実現を可能にしていくもの。ではここで、ヨガを深めていく8つのステップ、八支則をご紹介していきましょう。

アシュタンガヨガ/八支則
(1)ヤマ(yama) 禁戒。してはいけない5つのこと
(2)ニヤマ(niyama) 勧戒。積極的に行う5つのこと
(3)アーサナ(asana) 座法。心統一の座り方
(4)プラーナヤーマ(pranayama) 調気法。呼吸のコントロール
(5)プラティアーハーラ(pratyahara) 制感。五感の制御
(6)ダラーナ(dharana) 凝念。集中すること
(7)ディヤーナ(dhyana) 静慮。瞑想、集中が深まった状態
(8)サマーディ(Samadhi) 三昧。心の働きが無くなった状態、悟り

※サンスクリット語でアシュタは「8」、アンガは「部分」の意味 


八支則4のプラーナヤーマ – 呼吸の力 
八支則4のプラーナヤーマは、呼吸法や調気法と呼ばれています。私たちの内臓器官はほとんど意識することができませんが、肺だけは意識できることに気づきます。呼吸を通じて自分の心身のバランスを整える術がある。このことがプラーナヤーマの大切さを気づかせてくれるのです。

八支則4のプラーナーヤーマは、意識的に呼吸をコントロールすることによって、体内を調整することを指しており、体、心に意識を向けていく、という段階に入ります。
それでは、呼吸法や調気法とも呼ばれるプラーナヤーマを見ていきます。

・八支則 プラーナヤーマ(Pranayama)/ 呼吸法、調気法とは?
プラーナヤーマの「プラーナ」は、生命、息、生気という意味。「アーヤーマ」は、休止、制止、コントロールという意味から、「プラーナヤーマ」は生命エネルギーをコントロールする、調気法、呼吸法を意味し、呼吸によってエネルギーを全身に取り入れ、身体中に行き渡らせることを目的としています。

呼吸によって全身の細胞にプラーナ(気)が巡ることで全身にエネルギーが巡るとされています。理想的にエネルギーを循環させるためには、姿勢を正すことが大切。身体が整っていれば、エネルギーの流れが良くなり、呼吸も整いやすくなります。そのため、八支則3のアーサナの次に位置しています。

・八支則 プラーナヤーマの大切さを理解する上で重要な2つのこと
もちろん、気やエネルギーが体内を巡るといった表現は科学的に実証されているわけではありません。しかし、呼吸の大切さは私たちの日常でも気づくことができます。

1. 感情と心は、呼吸とつながっている
皆さん、誰もが経験あると思うのですが、息つぎの間隔が短くなっていたり、気が付けばハァハァと肩で息をするように、呼吸が浅くなっていたり。

反対に深い眠りにつく時や、何かとてもリラックスしている時は、ゆったりとした深い呼吸になっているはず。このことから分かる通り、心の状態と呼吸の状態は、いつもつながっているのです。

2. 肺は私たちが意識できる内臓器官
また、もう一つプラーナヤーマを理解する上で大切なことをあげます。
人の内臓は沢山ありますが、「小腸を意識してみてください。」と言われても、なんだかピンときませんよね。腎臓を意識してみるのは?肝臓は??と…。私たちの内臓は自律神経が働きかけています。自律神経は文字通り、自立して動くため普段、意識することができません。

しかし、内臓の中でも、自分で意識してコントロールできるのが、呼吸を行っている“肺”です。例えば、深い呼吸、もしくは浅くて短い呼吸など、私たちは肺を意識的に操作できるのです。

・プラーナヤーマで私たちの心身が繋がる
私たちが普段何気なく行っている呼吸には、交感神経と副交換神経などの自律神経に働きかける役割があります。ヨガの呼吸法には多くの種類がありますが、その多くが自律神経のバランスを整え、精神面のバランスを整える(つまりは心と身体を繋げる)ことを目的としていると言えるのです。

確かにヨガの効果を説明する表現は、現代からすると非科学的と思われる内容もあるのですが、必ずしも間違いではないのです。心の調整も、感情の調整も、呼吸によって自分でコントロールできる、それがヨガなのです。

特に、東洋人にはこの感覚を理解しやすいのかも。「気合がいる」「気が滅入る」「元気」「息が詰まりそう」「息を呑む」など、昔から心の状態を表す「気」や、「息」という言葉が沢山あることからも頷けます。

・プラーナーヤーマを意識することであなたのヨガがレベルアップ
ヨガの神髄はアーサナをどれだけマスターするかよりも、むしろ呼吸法にあると言う人もいるくらい…。それだけプラーナヤーマが重要なことがわかりますよね。ただ、その時思うのが、何を持って自分の呼吸が正しく行えているのかどうかを判断するのかということ。

これは「いま、自分が気持ちいいか。」、ただそれにつきます。なんだか呼吸が不快だな、落ち着かないな、という感覚は、アーサナを取っているときも同様に、“いまの自分”にとっては強すぎるので、少し緩めた方が良いですよ、というサインです。

これは日常にも当てはまります。ご自身にとって向上できる感覚が伴う、心地よい緊張感は必要ですが、息が上がりすぎるような過剰なストレスや行動は、少し、緩めた方が良い、ということかもしれません。過度な緊張状態を感じた時は、深い呼吸を意識してみることをお勧めします。

「私は身体が固いからヨガはできない。」と思われる方もいらっしゃいますが、アーサナをとるだけがヨガでありません。ヨガは呼吸することができれば、つまり生きてさえいれば、誰だってヨガができる、とも言われているほど万人を分け隔てなく受け入れています。


完全呼吸法 「プラーナーヤーマ」記事一覧
「完全呼吸法」1 につづく


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