~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第四 八つの詩句の章
九、マーガンディヤ
841、師は答えた、
「マーガンディヤよ。あなたは(自分の)
教義にもとづいて尋ね求めるものだから、
執着したことがらについて迷妄に陥ったのです。
わなたはこの(内心の平安)について
微かな想いをさえもいだいていない。
だから、あなたは(わたくしの説を)
『ばかばかしい』と見なすのです。
842、『等しい』とか『すぐれている』とか、
あるいは『劣っている』とか
考える人、―――かれはその思いによって
論争するであろう。
しかしそれらの三種に関して動揺しない人、―――
かれには『等しい』とか、『すぐれている』とか、
(あるいは『劣っている』とか)
いう思いは存在しない。
843、そのバラモンはどうして『(わが説は)真実である』と
論ずるであろうか。
またかれは『(汝の説は)虚偽である』といって
誰と論争するであろうか?
『等しい』とか『等しくない』とかいうことのなくなった人は、
誰に論争を挑むであろうか。