浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2019-11-30 23:23:31 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~


              第三 大なる章 

               一、出家

405、眼ある人(釈尊)はいかにして出家したかのであるか、
     かれはどのように考えたのちに、出家を喜んだのであるか、
     かれの出家をわれは述べよう。

406、「この在家の生活は狭苦しく、煩わしくて、塵の積もる場所である。
     ところが出家は、広々とした野外であり、(煩いがない)と見て、
     出家されたのである。

407、出家されたのちには、身による悪行をはなれた。
     ことばによる悪行をもすてて、生活をすっかり清められた。



明来闇去

2019-11-29 23:18:24 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

404、正しい法(に従って得た)財を以って母と父とを養え。
    正しい商売を行え。
    つとめ励んでこのように怠ることなく暮らしている在家者は、
    (死後に)(みずから光を放つ)という名の神々のもとに赴く。」

〈小なる章〉第二おわる。

この章のまとめの句
宝となまぐさと、恥と、こよなき幸せと、
スーチローマと理法にかなった行いと、
バラモンにふさわしいことと、船の経と、
いかなる戒めを、と、ラーフラと、
ヴァンギーサと正しい遍歴と、さらにダンミカと―――
これらの十四の経が「小なる章」と言われる。


明来闇去

2019-11-28 23:42:42 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

401、
    (7)花ざかりを着けてはならぬ。
    芳香を用いてはならぬ。
    (8)地上に床を敷いて臥すべし。
    これこそ実に八つの項目より成る
    ウポーサタ(斎戒)であるという。
    苦しみを修滅せしめるブッダが
    宣示したもうたものである。

402、そうしてそれぞれ半月の第八日、
    第十四日、第十五日にウポーサタを修せよ。
    八つの項目より成る完全な
    ウポーサタをきよく澄んだ心で行え。
    また特別の月においてもまた同じ。

403、ウポーサタを行った〈ものごとの解った人〉は次に、
     きよく澄んだ心で喜びながら、
     翌朝早く食物と飲物とを適宜に修行僧の
     集いにわかち与えよ。


明来闇去

2019-11-27 23:39:27 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

398、また酒飲を行ってはならぬ。
     この(不飲酒の)教えを喜ぶ在家者は、
     他人をして飲ませてもならぬ。
     他人が酒を飲むのを容認してもならぬ。―――
     これは終(つい)に人を狂酔せしめるもので
     あると知って―――。

399、けだし諸々の愚者は酔いのために悪事を行い、
     また他の人々を怠惰ならしめ、(悪事を)なさせる。
     この禍の起こるもとを回避せよ。
     それは愚人の愛好するところであるが、
     しかし人を狂酔せしめ迷わせるものである。

400、
     (1)生物を害してはならぬ。
     (2)与えられないものを取ってはならぬ。
     (3)嘘をついてはならぬ。
     (4)酒を飲んではならぬ。
     (5)婬事たる不浄の行いをやめよ。
     (6)夜に時ならぬ食事をしてはならぬ。



明来闇去

2019-11-26 23:20:00 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

395、次に教えを聞く人は、与えられていないものは、
     何ものであっても、またどこにあっても、
     知ってこれを取ることを避けよ。
     また(他人をして)取らせることなく、
     (他人が)取り去るのを認めるな。
     なんでも与えられていないものを取ってはならぬ。

396、ものごとの解った人は淫行を回避せよ。―――
     燃えさかる炭火の坑(あな)を回避するように。
     もし不婬を修することができなければ、
     (少なくとも)他人の妻を犯してはならぬ。

397、会堂にいても、団体のうちにいても、
     何ぴとも他人に向かって偽りを言ってはならぬ。
     また他人をして偽りを言わせてもならぬ。
     また他人が偽りを語るのを容認してはならぬ。
     すべて虚偽を語ることを避けよ。


明来闇去

2019-11-26 01:54:30 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

392、それ故に、食物と臥具と大衣の塵を洗い去るための水とを、
     よく気をつけて用いよ。

393、次に在家の者の行うつとめを汝らに語ろう。
     このように実行する人は善い〈教えを聞く人〉
     (仏弟子)である。
     純然たる出家修行者に関する規定は、
     所有のわずらいある人(在家者)が
     これを達成するのは実に容易ではない。

394、生物を(みずから)殺してはならぬ。
     また(他人をして)殺さしめてはならぬ。
     また他の人々が殺害するのを容認してはならぬ。
     世の中の強剛な者どもでも、また怯えている者どもでも、
     すべての生きものに対する暴力を抑えて―――。



明来闇去

2019-11-24 23:28:47 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

389、もしもかれが、教えを聞く人、
     或いは他の修行者とともに語る場合があるならば、
     その人にすぐれた真理を示してやれ、
     かげぐちや他人を誹謗することばを発してはならぬ。

390、実に或る人々は(誹謗の)ことばに反撥する。
     かれらは浅はかな小賢しい人々をわれらは称賛しない。
     (論争の)執着があちこちから生じて、かれらを束縛し、
     かれらはそこでおのが心を遠くへ放ってしまう。

391、智慧の優れた人(ブッダ)の弟子は、
     幸せな人(ブッダ)の説き給うた法を聞いて、
     食物と住所と臥具と大衣の塵を洗い去るための水とを、
     よく気をつけて用いよ。



明来闇去

2019-11-24 00:03:26 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

 
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

386、修行僧は時ならぬのに歩き廻るな。
     定められたときに、托鉢のために村に行け。
     時ならぬのに出てあるくならば、執着に縛られるからである。
     それ故に諸々の〈目覚めた人々〉は時ならぬの
     に出て歩くことはない。

387、諸々の色かたち・音声・味・香り・触れられるものは、
     人々をすっかり酔わせるものである。
     これらのものに対する欲望を謹んで、定められた時に、
     朝食を得るために(村に)入れよ。

388、そうして修行僧は、定められたときに施しの
     食物を得たならば、
     一人で退いて、ひそかに坐れよ。
     自己を顧みて思い、心を外に放ってはならぬ。


明来闇去

2019-11-22 23:16:11 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

383、先生!
     あなたがみごとに説きたもうたこの教えは
     幽微であり、また楽しいものです。
     あなたにお尋ねしますが、どうぞわれらにお説きください。
     最高の〈目覚めた方〉(ブッダ)よ。

384、これらの出家修行者たち、並びに在俗信者たちは、すべて、
     (目覚めた人)が悟り、みごとに説うとして、
     ここに集まってきたのです。
     けがれなき人(目覚めた人)が悟り、みごとに説いた理法を開け。
     ―――神々がインドラ神のことばを聞くように。」

385、(師は答えた)、
     「修行者たちよ、われに聞け、
     煩悩を除き去る修行法を汝らに説いて聞かせよう。
     汝らすべてはそれを持(たも)て。
     目的をめざす思慮ある人は、
     出家人にふさわしいそのふるまいを習え。



明来闇去

2019-11-21 23:56:47 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

380、毘沙門天王であるターヴェーラも、
    またおしえを請おうとして、
     あなたに近づいてきました。
     賢者よ。かれに尋ねられたときにも、
     あなたは話をなさいました。
     かれもまた(あなたの話を)聞いて、
     喜んだ姿を示しました。

381、アージヴィカ教徒であろうとも、
    ジャイナ教徒であろうとも、
     論争を習いとするこれらのいかなる異説の徒でも、
     すべて、
     智慧であなたを超えることはできません。
     立ったままでいる人が急いで走ってゆく人を
     追い越すことができないようなものです。

382、論争を習いとするいかなるバラモンでも、
     老年であろうとも、あるいは(中年、
     あるいは青年の)バラモンであろうとも、
     またそのほか『われこそは論客である』と
     自負している人々でも、すべてあなたから(
     ためになることがら)を得るようにと望んでいるのです。



明来闇去

2019-11-21 04:07:10 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

377、実にあなたは神々とこの世の人々の
    帰趣と究極の目的とを知っておられます。
    奥深いことがらを見るで、
    あなたに比(なら)ぶ人はいません。
    世人はあなたを、
    優れた目覚めた人(ブッダ)だと呼んでいます。

378、あなたはすっかり証(さと)りおわって、
    生けるものどもをあわれんで、
    智識と理法を説かれます。
    あまねく見る人よ。
    あなたは世の覆いを開き、汚れなくして、
    ひろく全世界に輝きたもう。

379、エーラヴァナと名づける象王は、
    あなたが勝利者(ブッダ)であると聞いたので、
    あなたのもとに来ました。
    かれもまたあなたと相談して、
    (あなたの話を)聞いて、
    『いいなあ』といって喜んで去りました。



明来闇去

2019-11-20 00:01:30 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

              14、ダンミカ

わたくしが聞いたところによると、
―――あるとき尊き師(ブッダ)はサーヴァッティー市のジェータ林、
〈孤独な人々に食を給する長者の園〉におられた。
そのときダンミカという在俗信者が五百人の在俗信者とともに
師のおられるところに近づいた。
そして師に挨拶し、からわらに坐った。
そこで在俗信者ダンミカは師に向かって詩を以って呼びかけた。

376、「智慧ゆたかなゴータマ(ブッダ)さま。
      わたくしはあなたにお尋ねしますが、

      教えを聞く人は、家から出て出家する人であろうとも、
      また在家の信徒であろうとも、
      どのように行うのが善いのですか?



明来闇去

2019-11-19 01:23:38 | 明来闇去
 
   ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
              第二 小なる章 

             13、正しい遍歴

374、究極の境地を知り、理法をさとり、
     煩悩の汚れを断ずることを明らかに見て、
     あらゆる〈生存を構成する要素〉を滅しつくすが故に、
     かれは正しく世の中を遍歴するであろう。

375、「尊いお方(ブッダ)さま。
     まことにこれはそのとおりです。
     このように生活し、みずから制する修行者は、
     あらゆる束縛を超えているのです。
     かれは正しく世の中を遍歴するでしょう。」





明来闇去

2019-11-17 23:50:01 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~


              第二 小なる章 

             13、正しい遍歴

371、信念あり、学識ある賢者が、
    究極の境地に至る定まった道を見、
    諸々の仲間の間にありながら仲間に盲従せず、
    貪欲と嫌悪と憤怒とを慎むならば、
    かれは正しく世の中を遍歴するであろう。

372、清らかな行いによって煩悩に打ち克った勝者であり、
    覆いを除き、諸々の事物を支配し、彼岸に達し、
    妄執の動きがなくなって、
    生存を構成する諸要素を滅ぼす認識を立派に
    完成するならば、かれは正しく世の中を
    遍歴するであろう。

373、過去及び未来のものに関して
    (妄りなる)はからいを超え、
    極めて清らかな智慧あり、
    あらゆる変化的生存の領域から解脱しているならば
    かれは正しく世の中を遍歴するであろう。




明来闇去

2019-11-17 02:28:13 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

  
                第二 小なる章 

               13、正しい遍歴

368、 修行者が、自分に適当なことを知り、
      世の中で何ものをも害うことなく、
      如実に理法を知っているのであるならば、
      かれは正しく世の中を遍歴するであろう。

369、 かれにとっては、いかなる潜在的妄執も存せず、
      悪の根が根こそぎにされ、ねがうこともなく、
      求めることもないならば、
      かれは正しく世の中を遍歴するであろう。

370、 煩悩の汚れはすでに尽き、高慢を断ち、
      あらゆる貪りの路を超え、みずから制し、
      安らぎに帰し、こころが安立しているならば、
      かれは正しく世の中を遍歴するであろう。