浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

「ブッダのことば」より。

2014-09-30 03:49:53 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

570、「先生! 眼ある方よ。今から八日以前に、
       われらはあなたに帰依しましたが、
       七日のあいだに、われらはあなたの教えの中で
       身をととのえました。

571、あなたは覚った方(ブッダ)です。
       あなたは師です。
       あなたは悪魔を征服した聖者です。
       あなたは煩悩の潜在的な可能力を断って、
       みずから渡りおわり、またこの人々を渡してくださいます。

572、あなたは生存の素因を超越し、
       諸々の煩悩の汚れを滅ぼしておられます。
       あなたは執着することのない獅子のようです。
       恐れおののきを捨てておられます。

573、これら三百人の修行僧は、合掌して立っています。
       健き人よ、足をお伸ばしください。
       諸々の竜(行者)をして師を拝ませましょう。」


               ~ 感謝・合掌 ~ 



                

「ブッダのことば」より。

2014-09-29 04:04:47 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

そこでセーラさんは、自分の仲間と共に、独り他人から遠ざかり、
怠ることなく、精励し専心していたが、まもなく―――
諸々の立派な人々がそれを得るために正しく家を出て
家なきに赴く目的であるところの―――
無上の清らかな行いの究極を現世において自ら悟り、体得し、具現していた。
「〔迷いの生存のうちに〕生まれることは消滅した。

清らかな行いはすでに完成した。
なすべきことをなしおえた。
もはや再びこのような生存を受けることはない」とさとった。
そうしてセーラさんとその仲間とは、聖者の一人一人となった。
そののちセーラさんはその仲間とともに師のおられるところへ赴いた。
そうして、衣を一方の(左の)肩にかけて〔右肩をあらわして〕、
師に向かって合掌し、次の詩を以って師に呼びかけた。
―――


              ~ 感謝・合掌 ~


         

「ブッダのことば」より。

2014-09-28 04:12:34 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

568、火への供養は祭祀のうちで最上のものである。
      サーヴィトリー〔賛歌〕はヴェーダの詩句のうちで最上のものである。
      王は人間のうちで最上の者である。
      太洋は、諸河川のうちで最上のものである。

569、月は、諸々の星のうちで最上のものである。
      太陽は、輝くもののうちで最上のものである。
      修行僧の集いは、功徳を望んで供養を行う人々にとって
      最上のものである。

師はこれらの詩を唱えて結髪の行者ケーニヤに喜びの意を示して、
座から起って、去って行かれた。


               ~ 感謝・合掌 ~


         

「ブッダのことば」より。

2014-09-27 00:46:01 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

566、(セーラは言った)、
       ―――「これら三百人のバラモンたちは、合掌してお願いしています。
       『先生!わたくしたちは、あなたのみもとで、清らかな行いを
       実践しましょう。』」

567、師(ブッダ)が答えた、
       ―――「セーラよ。清らかな行いが、みごとに説かれている。
       それは、目のあたり、即時に果報をもたらす。
       怠ることなく道を学ぶ人が、出家して〔清らかな行いを修めるのは〕、
       空しくはない。」

セーラ・バラモンは仲間とともに師のもとで出家して、完全な戒律を受けた。
ときに、結髪の行者ケーニヤは、その夜が過ぎてから、
自分の庵で味のよい硬軟の食物を用意させて、師に時の来たことを告げて、
「ゴータマ(ブッダ)さま。
時間です。食事の用意ができました」と言った。
そこで師は午前中に内衣を着け、重衣をきて、鉢を手にとって、結髪の行者ケーニヤの庵に赴いた。
そうして、修行僧のつどいとともに、あらかじめ設けられた席についた。
それから結髪の行者ケーニヤは、ブッダを初めて修行僧らに、手ずから、味のよい
硬軟の食物を給仕して、満足させ、あくまでももてなした。
そこで結髪の行者ケーニヤは、師が食事を終わり鉢から手を離したときに、
みずから一つの低い座を占めて、傍らに坐した。
そうして結髪の行者ケーニヤに、師は次の詩を以って、喜びの意を表した。
―――


                  ~ 感謝・合掌 ~


                  

「ブッダのことば」より。

2014-09-26 01:52:36 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

563、神聖な者、無比なる者、悪魔の軍勢を撃破する者、
      を見ては、だれが信ずる心をいだかないであろうか。
      たとい、色の黒い種族の生まれの者でも、(信ずるであろう)。

564、従おうと欲する者は、われに従え。
      また従いたくない者は、去れ。
      わたしもすぐれた智慧ある人のもとで出家しましょう。」

565、(セーラの弟子どもが言った)、
      ―――「もしもこの(完全にさとった人)の教えを、
      先生が喜ばれるのでしたら、わたくしたちもまた、
      すぐれた智慧ある人のもとで、出家しましょう。」


            ~ 感謝・合掌 ~ 


     

「ブッダのことば」より。

2014-09-25 01:50:01 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

560、かれら(さとりを開いた人々)が、しばしば世に出現することは、
       そなたらにとって、いとも得がたいことであるが、
       わたしは、その(さとった人)なのである。
       バラモンよ、わたしは(煩悩の)矢を抜き去る最上の人である。

561、わたしは神聖な者であり、
       無比であり、悪魔の軍勢を撃破し、あらゆる敵を降伏させて、
       なにものをも恐れることなしに喜ぶ。」

562、(セーラは弟子どもに告げていった)、
       ―――「きみたちよ。眼ある人の語るところを聞け。
       かれは(煩悩の)矢を断った人であり、偉大な健(たけ)き人である。
       あたかも、獅子が林の中で吼えるようなものである。


               ~ 感謝・合掌 ~ 


        

「ブッダのごとば」より。

2014-09-24 00:33:08 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

557、師が答えた、
      「セーラよ。わたくしがまわした輪、すなわち無上の〈真理の輪〉(法輪)を、
      サーリップタがまわす。
      かれは〈全き人〉につづいて出現した人です。

558、わたしは、知らねばならぬことをすでに知り、
      修むべきことをすでに修め、断つべきことをすでに断ってしまった。
      それ故に、わたしは〈さとった人〉(ブッダ)である。
      バラモンよ。

559、わたしに対する疑惑をなくせよ。
      バラモンよ。
      わたしを信ぜよ。
      もろもろの〈さとりを聞いた人〉にしばしば見(まみ)えることは、
      いともむずかしい。


                   ~ 感謝・合掌 ~ 


             

「ブッダのことば」より。

2014-09-23 06:28:25 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
               第三 大なる章 

                七、セーラ

554、師(ブッダ)は答えた、
      「セーラよ。わたくしは王ではありますが、無上の真理の王です。
      真理によって輪をまわすのです。
      ―――(だれも)反転しえない輪を。」

555、セーラ・バラモンがいった、
     「あなたは〈完全にさとった者〉であると、
     みずから称しておられます。
     ゴータマ(ブッダ)よ。
     あなたは『われは〈無上の真理の王〉であり、
     法によって輪をまわす』と説いておられます。

556、では、誰が、あなたの将軍なのですか?
      師の相続者である弟子は、誰ですか?
      あなたがまわされたこの〈真理の輪〉を、
      誰が(あなたに)つづいてまわすのですか?」


              ~ 感謝・合掌 ~


        

「ブッダのことば」より。

2014-09-22 06:26:02 | 日記

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

551、あなたは見るも美しい修行者(比丘)で、
      その膚は黄金のようです。
      このように容色が優れているのに、
      どうして〈道の人〉となる必要がありましょうか。

552、あなたは転輪王(世界を支配する帝王)となって、
      戦車兵の主となり、四方を征服し、ジャンプ州(全インド)の
      支配者となるべきです。

553、クシャトリヤ(王族たち)や地方の主どもは、
      あなたに忠誠を誓うでしょう。
      ゴータマ(ブッダ)よ。
      王の中の王として、人類の帝王として、
      統治をなさってください。」


              ~ 感謝・合掌 ~


       

「ブッダのことば」より。

2014-09-21 05:22:51 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

548、「先生!あなたは身体が完全であり、
       よく輝き、生まれも良く、見た目も美しい。
       黄金の色があり、歯は極めて白い。
       あなたは精力のある人です。

549、実に、生まれの良い人の具えるすがた・かたちは、
       すべて、偉人の相として、あなたの身体のうちにあります。

550、あなたは、眼が清らかに、容貌も美しく、(身体は)大きく、
       真っ直ぐで、光輝あり、〈道の人〉の群れの中にあって、
       太陽のように輝いています。


                ~ 感謝・合掌 ~


           

「ブッダのことば」より。

2014-09-20 01:17:29 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

そのとき師は思った、
「このセーラ・バラモンはわが身に三十二の偉人の相を殆ど見つけているが、
ただ二つの相を見ていない。
ただ体の膜の中におさめられた場所と広長舌相という二つの偉人の相に関しては、
(それらがはたしてわたくしの身にあるかどうかを)かれは疑い惑い、
(目覚めた人(ブッダ)であるということを)信用せず、信仰していない」と。
そこで師は、セーラ・バラモンが師の体の膜の中におさめられた隠所を見得るような
神通を示現した。
次に師は舌を出し、舌で両耳孔を上下になめまわし、両鼻孔を上下になめまわし、
前の額を一面に舌で撫でた。

そこでセーラ・バラモンは思った、―――
「道の人ゴータマは三十二の偉人の相を完全に身に具えていて、不完全ではない。
しかしわたしは、『かれがブッダであるか否か』ということをまだ知らない。
ただわたしは、年老い齢高く師またはその師であるバラモンたちが
『諸々の〈尊敬さるべき人、完全な覚りを開いた人〉は自分が讃嘆されるときには、自身を示現する』と
語るのを聞いたことがある。
さあ、わたしは、適当な詩を以って、〈道の人〉ゴータマ(ブッダ)をその面前において
讃嘆しましょう」と。
そこでセーラ・バラモンはふさわしい詩を以って尊き師をその面前において讃嘆した。


              ~ 感謝・合掌 ~


                 

「ブッダのことば」より。

2014-09-19 00:53:33 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

そこでセーラ・バラモンは三百人の少年とともに師のおられるところに赴いた。
そのときセーラ・バラモンはそれらの少年たちに告げていった、
「きみたちは(急がずに)古俣に歩いて、響きを立てないで来なさい。
諸々の尊き師は獅子のように独り歩む者であり、近づきがたいからです。
そうしてわたしが〈道の人〉ゴータマと話しているときに、きみたちは途中でことばを
挿(さしはさ)んではならない。
きみたちはわたしの話が終わるのを待って。」
さてセーラ・バラモンは尊き師のおられるところに赴いた。
そこで、師に挨拶した。

喜ばしい、思い出の挨拶のことばを交わしたのち、かれは傍らに坐した。
それから、セーラ・バラモンは師の身に三十二の〈偉人の相〉があるかどうかを探した。
セーラ・バラモンは、師の身体に、ただ二つの相を除いて、三十二の偉人の相が殆ど具わっているのを見た。
ただ二つの〈偉人の相〉に関しては、〈それらがはたして師にあるかどうかを〉かれは
疑い惑い、(〈目覚めた人(ブッダ)〉であるということを)信用せず、信仰しなかった。
その二つとは体の膜の中におさめられた隠所と広長舌相とである。


                ~ 感謝・合掌 ~


               

「ブッダのことば」より。

2014-09-18 08:45:29 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

「ケーニヤさん。あなたはかれを〈目覚めた人〉(ブッダ)と呼ぶのか?」
「セーラさん。わたしはかれを〈目覚めた人〉と呼びます。」
「ケーニヤさん。あなたはかれを〈目覚めた人〉と呼ぶのか?」
「セーラさん。わたくしはかれを〈目覚めた人〉と呼びます。」
その時セーラ・バラモンは心に思った。
「〈目覚めた人〉という話を聞くことは、世間においてはむずかしいのである。
ところでわれわれの聖典の中に偉人の相が三十二伝えられている。

それを具えている偉人にはただ二つの途があるのみで、その他の途はありえない。
〔第一に〕もしもかれが在家の生活を営むならば、かれは転輪王となり、正義を守る
正義の王として四方を征服して、国土人民を安定させ、七宝を具有するに至る。
すなわちかれには輪という宝・象という宝・馬という宝・珠という宝・女という宝・
資産者という宝・及び第七に指揮者という宝が現れるのである。
またかれには千人以上の子があり、みな勇敢で雄々しく、外敵をうち砕く。

かれは、四海の果てに至るまで、この大地を武力によらず刀剣を用いずに、
正義によって征服して支配する。
〔第二に〕しかしながら、もしかれが家から出て出家となるならば、
真の人・覚りを開いた人となり、世間における諸々の煩悩の覆いをとり除く」と。
「ケーニヤさん。では真の人・覚りを開いた人であられるゴータマさまは、
いまどこにおられるのですか?」
かれがこのように言ったときに、結髪の行者ケーニヤは、右腕を差し伸ばして、
セーラ・バラモンに告げていった、
「セーラさん。この方角に当たって一帯の青い林があります。
(そこにゴータマさまはおられるのです)。」


          ~ 感謝・合掌 ~                  



「ブッダのことば」より。

2014-09-17 04:24:35 | 日記

        ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

「セーラよ。わたくしには息子の嫁取りがあるのでもなく、
息女の嫁入りがあるのでもなく、
マガダ王セーニヤ・ビンビサーラが軍隊とともに明日食事に招かれているのでも
ありません。
そうではなくて、わたくしは近く大きな祭祀を行うことになっています。
シャカ族の子・道の人ゴータマ(ブッダ)は、シャカ族の家から出家して、
アンダッタラーパを遊歩して、大勢の修行僧千二百五十人とともにアーパナに
達しました。
そのゴータマさまには次のような好い名声がおとずれている。
―――すなわち、かの師は、真の人・さとりを開いた人・明知と行いを具えた人・
幸せな人・世間を知った人・無上の人・人々を調える御者・神々と人間との師・
目覚めた人(ブッダ)・尊き師であるといわれる。
わたくしはあの方を修行僧たちとともに明日の食事に招きました。



               ~ 感謝・合掌 ~    

「ブッダのことば」より。

2014-09-16 04:01:29 | 日記

         ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
 

    
               第三 大なる章 

                七、セーラ

先の続き・・・

ところでそのときセーラ・バラモンはアーパナに住んでいたが、
かれは三ヴェーダの奥義に達し、語彙論・活用論・語源論・
(第四のアタルヴァ・ヴェーダと)第五としての史詩に達し、語句と文法に通じ、
順世論や偉人の観相に通達し、三百人の少年に取り巻かれていたが、
(長く坐っていたために生じた疲労を除くために)膝を伸ばす散歩をし、
あちこち歩んでいたが、結髪の行者ケーニヤの庵に近づいた。

そこでセーラ・バラモンは、ケーニヤの庵に属する結髪の行者たちが、或る者は
竈の坑を掘り、或る者は薪を割り、或る者は器を洗い、或る者は水瓶を備えつけ、
或る者は座席を設け、また結髪の行者ケーニヤはみずから円い集会場をしつらえて
いるのを見た。
見てから結髪の行者ケーニヤに問うた、「ケーニヤさんには息子の嫁取りがあるのでしょうか?
あるいは息女の嫁入りがあるのでしょうか?
大きな祭祀が近く行われるのですか?
あるいはマガダ王セーニヤ・ピンピサーラが軍隊とともに明日食事に招待されたのですか?」


            ~ 感謝・合掌 ~