~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
四、スンダリカ・バーラドーヴァジャ
486、目覚めた人(ブッダ)であるあなたさまは、
お供えの菓子を受けるにふさわしい。
あなたは最上の福田であり、
全世界の布施を受ける人であります。
あなたにさし上げた物は、果報が大きいです。」
そこでバラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは、
尊き師にいった。
「すばらしいことです、ゴータマ(ブッダ)さま。
すばらしいことです。ゴータマさま。
あたかも倒れた者を起こすように、覆われたものを開くように、
方角に迷った者に道を示すように、
あるいは『眼ある人々は色やかたちを見るであろう』といって
暗闇の中に灯火をかかげるように、
ゴータマさまに帰依したてまつる。
また法と修行僧のつどいに帰依したてまつる。
わたくしはゴータマさまのもとで出家し、
完全な戒律(具足戒)を受けたいものです。」
そこでバラモンであるスンダリカ・バーラドーヴァジャは、
師のもとで出家し、完全な戒律を受けた。
それからまもなく、
このスンダリカ・バーラドーヴァジャさんは独りで他から遠ざかり、
怠ることなく精励し専心していたが、まもなく、
無上の清らかな行いの究極―――
諸々の立派な人たち(善男子)はそれを得るために
正しく家を出て家なき状態に赴いたのであるが―――
を現世においてみずからさとり、証し、具現して日を送った。
「生まれることは尽きた。清らかな行いはすでに完成した。
なすべきことをなしおえた。
もはや再びこのような生存を受けることはない」とさとった。
そうしてスンダリカ・バーラドーヴァジャさんは
聖者の一人となった。