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『ロケットマン』

2019年09月08日 | 映画(ら行)
『ロケットマン』(原題:Rocketman)
監督:デクスター・フレッチャー
出演:タロン・エガートン,ジェイミー・ベル,ブライス・ダラス・ハワード,
   リチャード・マッデン,チャーリー・ロウ,ジェマ・ジョーンズ他
 
ダンナ出張中でもダンナ実家へは寄らねばならぬ。
いつも通り食パンを届け、30分ほどおしゃべりした後、
109シネマズ箕面にて本作を鑑賞。
 
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)の実質の監督と言ってもいい、デクスター・フレッチャー
皆さんご存じのことでしょうが、
『ボ・ラプ』は監督としてクレジットされているブライアン・シンガー
撮影中にいろいろとトラブルを起こし、途中で解雇されました。
その後を引き継いで作品を完成させたのがフレッチャー。
フレディ・マーキュリー役のラミ・マレックへのインタビュー記事などにも
シンガーへの不満たらたらだったのが見て取れて、
フレッチャーがいなければいったいどうなっていたんだろうと思います。
 
そんなフレッチャーが今度はしっかり自分の監督作品として。
『ボ・ラプ』を観た人なら、知った名前が出てくるのがより楽しいかも。
 
エルトン・ジョン、本名レジー・ドワイト。
彼がアルコール依存症患者の会に突然姿を現し、過去を回想する形で進みます。
 
レジーは1947年にロンドンで生まれ、音楽に特異な才能を見せる。
王立音楽院に奨学金を得て進学。
しかし両親は不仲で、特に父親の心ない態度にレジーは傷つく。
レジーの才能を信じ、協力を惜しまない祖母だけが救い。
 
レジーはロックに傾倒し、バンドを組んで演奏。
ある日、レコード会社の公募を見つけて応募したところ、
レジーに見込みありと踏んだレイ・ウィリアムズの計らいで
のちに親友となる作詞家バーニー・トーピンと出会う。
 
エルトン・ジョンと名乗るようになったレジーは、
バーニーの詞に曲をつけ、幾多の名曲を生み出すのだが……
 
エルトンを演じるのはタロン・エガートン。
私が彼を最初に認識したのは『イーグル・ジャンプ』(2016)でした。
その前にすでに『キングスマン』(2014)に出ていたのに、印象薄すぎて。
『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2017)ではほぼ主役級だったものの、
なんか華のない子だなぁ(子ども扱い(笑))と思っていました。
今回は見直しましたね。いわゆるブレイクスルーでしょうか。
 
『ボ・ラプ』でフレディに車中で解雇されて追い出されていたジョン・リード。
本作では同じ役柄とは思えないほどワイルドでセクシーなイケメンですが(タイプじゃないけど)、
善人感まるでなし、儲けることしか頭にない嫌な奴。
同じ人物を描いても、作品がちがえば印象が変わりますねぇ。
 
『アポロ13』(1995)の監督の七光りだと思っていた彼女が、
二の腕太くなって(笑)こんなお母さん役に。凄いです。
 
なんといっても嬉しいのは、バーニー役のジェイミー・ベルのこと。
『リトル・ダンサー』(2000)のあの主役の少年が、
まったく堕落せずにこうして俳優人生を送っているなんて、嬉しくないですか。
 
ところで本作がミュージカルだなんて、
本編が始まるまで私はまったく知りませんでした。
タロン・エガートンがライブシーンで歌うだけかと思っていたら、
めちゃめちゃミュージカルやん。
みんな歌が上手くてビックリしました。
 
なんかね、よかったです。複数シーンで涙がにじむ。
エルトン・ジョンが皆に愛されている理由、彼の曲の良さがわかった気がします。

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