夜な夜なシネマ

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『サンシャイン♪歌声が響く街』

2014年08月06日 | 映画(さ行)
『サンシャイン♪歌声が響く街』(原題:Sunshine on Leith)
監督:デクスター・フレッチャー
出演:ピーター・ミュラン,ジェーン・ホロックス,ジョージ・マッケイ,アントニア・トーマス,
   フレイア・メイヴァー,ケヴィン・ガスリー,ジェイソン・フレミング他

日曜日の朝、某試験を受けるダンナを会場の某大学へ送る。
この試験の受験者はたぶん9割9分が男性で、しかも中年以上。
相当な数の受験者がいるためか、会場はたいてい駅から遠くて広い大学。
2年前の会場は別の私立大学で、構内は車の乗り入れ禁止でした。
送迎時に会場付近を歩くオッサンの群れの暑苦しいこと(失礼)。
今回の会場は国立大学で、鷹揚なことこのうえなし。
構内建物の真ん前まで侵入可能で、守衛さんもとても優しい(適当とも言うか)。
試験終了時間頃に同じ建物前で待っているからと約束して、
私は車でそのままシネ・リーブル梅田を目指しました。

コインパーキングに駐車して梅田スカイビルへ向かったら、
スーツケースを引きずりながら歩く若いカップルに呼び止められ、
中津駅へ行くにはどうすればいいかを尋ねられました。
最寄りの駅は確かに中津かもしれないけれど、その後の行く先を聞いたら心斎橋。
ならば地下道を通って梅田に出るほうがいいでしょうと道案内。

スカイビル周辺に遠方から到着するバスが多いようで、
このごろ道を尋ねられることが頻繁にあります。
何週間か前には日本語の達者な韓国人女性グループから梅田はどこかと聞かれましたし。
相変わらず朝からカメラを構える欧米人がいっぱいのスカイビル。
その間を縫って歩き、階上へ進んでまずはこのミュージカル作品を。

スコットランドの田舎町リース(原題は「リースを照らす太陽」の意味)。
まもなく結婚25周年を迎える夫婦ロブとジーンのもとへ、
アフガニスタンに出征していた息子デイヴィーとその親友アリーが帰還する。
デイヴィーの妹リズは看護師で、アリーの恋人。リズも2人の生還を大喜び。

しかし、デイヴィーとアリーの友人ロニーは被弾し、両脚を失って入院中。
それが気になって、家族との再会も心からは喜べないデイヴィー。
そんなデイヴィーにリズは同僚のイヴォンヌを紹介する。
双方乗り気ではなかったが、会ってみれば意気投合。デイヴィーも徐々に元気を取り戻す。

こうして迎えた銀婚式を祝うパーティーの日。
ロブが24年前に不義を働き、隠し子までいることをジーンは知ってしまう。
アリーはリズにプロポーズするも断られ、
デイヴィーもイヴォンヌとの仲に不穏な空気が立ちこめて……。

歌声が楽しい作品ではありますが、ちょっと物足りない。
ま、こうして書いてみると、「3つの痴話喧嘩に歌付き」、それだけですもんねぇ(笑)。

オチは当然のことながらハッピーエンド。
飲んだくれ役のイメージが強いピーター・ミュランが、本作ではいいお父さん。
一度の過ちはあっても、家族をこよなく愛しています。
そして、いい娘に育った隠し子の存在が物語を盛り上げます。

ちょっと注目したいのは、キャスト紹介にも挙げられていないポール・ブラニガン。
ロニー役で登場する彼は、そう、『天使の分け前』(2012)の主役の彼。
両脚を失った彼を見るのが辛くて、お見舞いにもいかないアリー。
病院にひとりでやってきたデイヴィーをロニーが逆に気遣います。
帰還後の仕事についてロニーに問われたデイヴィーが「電話営業」と答えると、
「俺より大変かもな」とロニーは笑って見せます。このシーンにはグッと来ました。

スケールは小さめ、だけどまぁそれなりに○ということで。

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