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『キャッシュトラック』

2021年10月22日 | 映画(か行)
『キャッシュトラック』(原題:Wrath of Man)
監督:ガイ・リッチー
出演:ジェイソン・ステイサム,ホルト・マッキャラニー,ジェフリー・ドノヴァン,ジョシュ・ハートネット,
   デオビア・オパレイ,エディ・マーサン,スコット・イーストウッド,アンディ・ガルシア他
 
ガイ・リッチー監督によるアメリカ/イギリス作品。
主役は大好きなジェイソン・ステイサムだから、
公開初日、仕事帰りにイオンシネマ茨木まで走りました。
 
リメイクなんですよね、これ。
オリジナルは『ブルー・レクイエム』(2004)というフランス作品。未見です。
 
ロサンゼルスにある現金輸送専門の武装警備会社フォーティコ・セキュリティ社に、
ヨーロッパの倒産した警備会社で働いていたという男パトリック・ヒルがやってくる。
人事を担当するマネージャーのテリーは、パトリックの経歴を高く評価。
しかしとりあえずは体力や適性に問題がないか調べなければならない。
体力検査や拳銃の命中率などを審査し、パトリックはかろうじてクリアする。
 
ところが、ギリギリ合格点だったはずの彼がとんでもない強者であることがわかる。
社員の中でリーダー格のブレット、中堅のデイヴと組んで現金輸送車に乗り込んだパトリックは、
強盗に襲われたさい、人質に取られたブレットを見て震え上がるデイヴを横目に、
驚異的なスキルで犯人たちを次々と殺したのだ。
 
フォーティコ社の社長はまったく金銭的被害が出なかったことに大喜び。
また、パトリックの活躍が紙上を賑わせて有名人となったため、
次に現金輸送車を狙った強盗団がパトリックを見た瞬間に怯えて逃げ出すまでに。
社員たちはパトリックがいったい何者なのかと訝りはじめるのだが……。
 
パトリックの狙いは何なのかはわりと早く明らかにされます。
だからネタバレにはならないと思うんですけど。
 
パトリックの一人息子は強盗現場を目撃したために犯人に殺されました。
その強盗団はまだ捕まっておらず、復讐するためにやってきたパトリック。
強盗に遭って犯人たちの覆面を剥ぐたびに、息子を殺した奴とは違うことに落胆します。
 
概ね面白かったのですけれど、テンポがイマイチ。そして暗い。
ガイ・リッチー監督なら、もっとシュシュッと、そして時折笑ってしまうような明るさもあるのに。
小気味よさに欠けると言いましょうか。
 
フォーティコ社のマネージャー役にエディ・マーサン
強すぎるパトリックに腰が引けている姿が可笑しい。
憎き強盗団を率いるジャクソンを演じるのはジェフリー・ドノヴァン
この人、たいてい悪役ですよね。善人役だったのはこのときぐらいしか記憶にない。
そして誰よりも嫌な奴の役だったのが、スコット・イーストウッド
そうです、クリント・イーストウッドの息子。
彼は今後こういう悪い脇役で生きていくことにしたのかも。
 
最初から最後まで観てもわからんかったのが、そもそもパトリックの会社って何をしている会社なのかということ。
真っ当なことはしていそうにないけれど、勤めている人たちは真っ当に見えなくもない。
政府の組織ではなさそうに見えるけど、FBIとは繋がっている。政府の組織なのかなぁ。
あ、FBIの人でアンディ・ガルシアが出ています。
 
パトリックがこそこそと動き回っているのもすべて復讐のためだけど、
何をやっているのかよくわからないところが他にもちょこちょこあって、スッキリ感はありません。
ただ、スコット・イーストウッドがあんな目に遭っていい気味ではある(笑)。
 
もう一度観たら、わからなかったこともわかるのでしょうか。
かと言ってもう一度観たいほど面白かったわけじゃない。

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