夜な夜なシネマ

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『イタリアは呼んでいる』

2015年05月18日 | 映画(あ行)
『イタリアは呼んでいる』(原題:The Trip to Italy)
監督:マイケル・ウィンターボトム
出演:スティーヴ・クーガン,ロブ・ブライドン,ロージー・フェルナー,クレア・キーラン,
   マルタ・バリオ,ティモシー・リーチ,ロニ・アンコーナ,レベッカ・ジョンソン他

前述の『脳内ポイズンベリー』を観たあと、テアトル梅田へダッシュ。
その間わずか5分しかなく、とてつもなく無謀なスケジュール組みではありましたが、
なんとか予告編開始前に滑り込み。もちろん出入り口すぐの端っこ席を確保済み。

ダンナと一緒に映画を観たのは、『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』(2006)がおそらく最後。
以降、一度も一緒に映画を観ていないのですが、
数カ月前からダンナが「『イタリアは呼んでいる』っちゅう映画があるらしいねん。観てきて」と。
「観にいこう」じゃなくて「観てきて」です(笑)。

ダンナからそう言われたときは全然本作のことを知らず。
テアトル梅田の上映スケジュールを見たときに、「おぉ、これのことか」と知りました。
で、いったい監督は誰で出演者は誰なのか調べてみたら、なんだ、これかよ。

去年の7月頃にレンタルしたDVD。
『スティーヴとロブのグルメトリップ』(2010)という劇場未公開のDVDスルー作品でした。
そのとき目に留まったのは、監督がマイケル・ウィンターボトムだったから。
加えて、なぜだか放っておけない気がするスティーヴ・クーガンが食べ歩きする話だと知ったから。
これがなかなかにアホらしくて面白く、DVDスルーだったのはもったいないなぁと思っていたら、
なんと2作目の本作はしっかり劇場公開されて、しかも満席ではないですか。

1作目でイギリスの湖水地方を巡るグルメ旅をしたスティーヴとロブ。
もともとはスティーヴに舞い込んだ企画で、愛人のミーシャと旅を楽しむつもりが、
彼女にドタキャンされたがゆえに、仕方なく同業者のロブに声をかけた話だった。
それが好評を博したらしく、今度はイタリア半島を5泊6日で南下するグルメ旅の依頼がふたりに届く。

ロブは司会業が絶好調、妻子とも問題なく、すべてにおいて順風満帆。
一方のスティーヴは、家族と離れてアメリカで暮らすも、ハリウッドで撮影中のTVシリーズが打ち切りに。
状況は対照的ではあるが、気のおけないふたりだから、この旅は良い気分転換になる。
さっそくふたりはミニクーパーを駆ってグルメ旅へと繰り出すのだが……。

スティーヴとロブが実名で出演する、ドキュメンタリーのようなフィクション。
相当にオタクな作品です。
グルメ旅なのですから、お料理やワインが美味しそうなのは当たり前のことですが、
それ以上に可笑しいのはスティーヴとロブの物真似の応酬。
ふたりの会話に登場する作品や俳優のことを知らないと意味不明で退屈でしょう。

繰り返される『ゴッドファーザー』『バットマン』ネタ。
『ローマの休日』(1953)、『甘い生活』(1959)の話。
クリスチャン・ベイルトム・ハーディの真似は傑作で、
アル・パチーノマイケル・ケインロバート・デ・ニーロ、マーロン・ブランドと、出てくる出てくる。
スティーヴが“ナイトミュージアム”シリーズで共演したオーウェン・ウィルソンの話に、
ホーキング博士の脚だとか脳だとかの話まで。
音楽ならばアラニス・モリセット談義も。

新聞か何かで紹介されたのかと思うほどの客の入りですが、
豪快にいびきをかいて寝ているお客さんもいました。
料理よりも映画のオタク度が高いので、詳しくない人にはかなりつまらんと思われます。
とにかくオッサンふたりが延々しゃべりまくる作品で、
全部ついていけるなら、めっちゃ楽しいはず。

実は先週金曜日の朝に本作のオンラインチケット予約をしたさいに、
12:20の回を選ぶつもりだったのに、なぜか14:30の回を予約してしまいました。
金曜日の昼にそのことに気づき、12:20の回を予約しなおして、
14:30の回は職場のI氏に行っていただきました。Iさん、どうもありがと~。
たまにやるんだなぁ、予約まちがい。

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