夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『博士と彼女のセオリー』

2015年03月20日 | 映画(は行)
『博士と彼女のセオリー』(原題:The Theory of Everything)
監督:ジェームズ・マーシュ
出演:エディ・レッドメイン,フェリシティ・ジョーンズ,チャーリー・コックス,
   エミリー・ワトソン,サイモン・マクバーニー,デヴィッド・シューリス他

六甲道へ行く前にTOHOシネマズ西宮にて。
前述の『さいはてにて やさしい香りと待ちながら』とハシゴ。

車椅子の天才物理学者、スティーヴン・ホーキング博士と
彼の妻ジェーンの出会いと結婚生活を描いたドラマ。
ホーキング博士を演じたエディ・レッドメインが第87回アカデミー賞で主演男優賞を獲得。

1963年、イギリス。
ケンブリッジ大学大学院で理論物理学を専攻するスティーヴン・ホーキングは、
あるパーティーで文学を専攻する女子学生ジェーンと出会う。
どちらかと言えば変人の彼にジェーンは好感を持ち、交際に発展。
スティーヴンは教授も一目置く天才ぶりを発揮し、順風満帆と思えた。

ところがちょうどその頃、スティーヴンの体調に異変が起きる。
病院へ運び込まれ、ALS(筋萎縮性側索硬化症)で余命2年と診断される。
運動ニューロンが冒されて、脳から筋肉への信号が伝わらなくなるこの病は、
じきに手足が動かなくなり、話すこともできなくなる。
脳は冒されないから思考は停止しないが、それを他人に伝えるすべはない。
医師からそう聞かされたスティーヴンは失意のどん底に。
友人ともジェーンとも会おうとせず、部屋にひきこもる。

しかしジェーンはスティーヴンや両親らを説得。
普通でなくていい、どうしてもスティーヴンと一緒に居たいのだと言い、結婚。
子どもにも恵まれ、宣告されていた2年を超えて生き続けるスティーヴン。
次第に身体が動かなくなり、日常生活に影響を来すが、
ジェーンに支えられて研究者としての実績を着実に積み上げてゆくのだが……。

ホーキング博士、現在73歳でご健在。生きたいと願えばこんなこともある。
身体が動かなくても口がきけなくてもユーモアを忘れない。
そのおかげで恋もひとつにはとどまらないのですね。
長年スティーヴンを支えたジェーンだって息抜きもしたくなるし、
自分を支えてくれる男性がほしくもなる。
そういうときがあっても、この夫婦はやっぱり凄い。

『レ・ミゼラブル』(2012)の歌声が圧巻だったエディ・レッドメイン。
この演技も圧巻です。主演男優賞に納得。

下卑た話で申し訳ないけれど、ビックリしたのはやはりアレ。
ALSでも男性機能はしっかり働くとは。
本能って凄いんだなぁと、いろいろ凄さに驚かされました。

で、これを観てから六甲道へ行く途中に香櫨園のパン屋さんに寄りました。
お店の駐車場はなく、周囲にコインパーキングもなし。
どうするべと悩んでいたら、路上にこんな看板が。
「路上駐車中のアイドリングは近隣住民の迷惑になります。
エンジンを切ってから買い物にお出かけください」。
これ、パン屋さんが出している看板ではありません。
なんと鷹揚な地域なんや!とウケました。いや、感動しました。
この心の広さはこの映画に通じる。なんてのはムリくりですね。(^^;

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『さいはてにて やさしい香り... | トップ | 『風に立つライオン』 »

映画(は行)」カテゴリの最新記事