夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

カンノーロを食べてみた。

2006年04月17日 | 映画(番外編:映画と食べ物・飲み物)
週末、立ち寄った神戸方面の洋菓子店で
目に飛び込んできたのがカンノーロ。
前々から気になっていたものの、
そのお店では1日限定30本のみの販売。
いつもショーケースを覗いて、
お盆いっぱいに盛られているときにはソソられず、
売り切れになっているときに限って食べたいと思う。
人の心理ってそんなもの?
この日は残すところあと2本。迷わず購入しました。

カンノーロはシチリアのお菓子です。
気になっていたのは『ゴッドファーザー PART3』(1990)に登場するから。

アル・パチーノ演じるマフィアのドン、マイケル。
しかし、息子のアンソニーは跡継ぎとなることを望まず、
オペラ歌手になりたいと言います。
マイケルは後継者として甥のヴィンセントを指名し、
それが原因で内部抗争が勃発。
アンソニーがオペラ歌手としてデビューを飾る日、
息子の晴れ姿を見に来たマイケルと彼の命を狙う殺し屋。
パレルモのマッシモ劇場が悲劇の舞台となります。

さて、こんなストーリー中、マイケルの妹コニーが、
名付け親でありながら、いまや敵対する間柄のアルトベッロを
殺害するために使うのがカンノーロ。
アルトベッロはコニーの差し出すカンノーロを警戒しますが、
コニーがみずから口をつけるのを見ると安心して手を出します。
嬉しそうにほおばるも、毒にやられて息絶え絶えに。

カンノーロの見た目はコルネみたいな感じです。
薄いパイ風生地をくるりと巻いてパリッと揚げ、
リコッタチーズ入りのカスタードクリームをたっぷり。
本場ではここに砂糖漬けのフルーツが入り、
そのフルーツの種類はお店によって異なるとか。
このお店のものにはレーズンが入っていました。
洋酒の香りがほんのり、粉砂糖がまぶされています。

ひと口食べたコニーがなぜ大丈夫だったかをバラすと、
この片側にだけ毒を盛っていたんですね。

生地サクサク、クリームしっとり、旨いです。
でも油の匂いが少し鼻をついて、
なんだか知ってるような味と匂いやなぁと思ったら、
そう、まさにアレ、箕面の紅葉のてんぷら。

初めてのカンノーロはとても美味でしたが、
どうしても紅葉のてんぷらを彷彿とさせます。
あれはあれで好きですが、シチリアのお菓子を食べて
箕面の猿を思い出してしまうとは。
てなわけで、同じお店のものなら、ナポリのお菓子、
スフォリアテッレやパスティエーラのほうがより美味し。

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