『30年後の同窓会』(原題:Last Flag Flying)
監督:リチャード・リンクレイター
出演:スティーヴ・カレル,ブライアン・クランストン,ローレンス・フィッシュバーン,
J・クィントン・ジョンソン,ユル・ヴァスケス,シシリー・タイソン他
好きだった映画を何本かに絞って挙げるなんて無理な話だと思っていたので、
以前はそれを挙げてみようとは考えもしませんでした。
だけど2015年からは気が向いて、「好きだった映画、嫌いだった映画」を挙げることに。
もしも2014年に気が向いていたら、
リチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)は、
まちがいなくランクイン、いや、私の1位だったかもしれません。
この邦題のせいで、オッサン3人のドタバタ同窓会を想像していました。
そうしたら全然ちがう。
なんでまたこんな邦題を付けのだろうと訝っていたら、
ダリル・ポニックサン原作の『さらば冬のかもめ』(1973)の30年後という設定なのですね。
2003年。安酒場を経営するサルのもとを訪ねてきたドク。
サルとドクはかつて海軍に所属して共にベトナム戦争を戦った仲。
30年音信がなかったが、インターネットで何でも調べられる時代、
ドクはサルのことを調べて店にたどり着いたと言う。
ドクに言われるままに車を走らせたサルは、教会に到着。
いったい何があるのかと思ったら、牧師はもうひとりの旧友ミューラーではないか。
従軍時、さんざん悪さをしていたミューラーが説教する立場とは笑える。
ミューラーは迷惑そうな顔をするものの、妻の配慮によりサルとドクを招き入れる。
するとドクがふたりに頼み事があると話を切り出す。
ドクには妻子がいたが、妻を失ったのち、息子のラリーがイラク戦争へ。
ラリーが戦死したとの報せを受け、遺体の確認に行かなければならない。
ついてはサルとミューラーについてきてはもらえぬかとのこと。
サルは快諾。脚の悪いミューラーは断ろうとするが、妻に促されて渋々承諾。
こうして、ラリーの軍葬に立ち会うため、3人で出発するのだが……。
戦場で亡くなったとはいえ、本当は戦いでもなんでもない状況でなくなった若者たち。
それをあくまでも隠して英雄扱いしようとする政府と、本当のことを知りたい親。
真実を告げられることがいい場合もあれば、それが望まれない場合もある。
元兵士宅を訪れる3人とその母親とのやりとりが頭に残ります。
ヘヴィーになりそうな内容のところ、ユーモアを交えて描かれるのは○。
スベリ気味のジョークも多く、重さと軽さのバランスが半端ではあるけれど、
ドク役のスティーヴ・カレル、サル役のブライアン・クランストン、
ミューラー役のローレンス・フィッシュバーン、3人とも名役者。
この3人の珍道中は楽しくないわけがありません。旧友との旅は良いもの。
監督:リチャード・リンクレイター
出演:スティーヴ・カレル,ブライアン・クランストン,ローレンス・フィッシュバーン,
J・クィントン・ジョンソン,ユル・ヴァスケス,シシリー・タイソン他
好きだった映画を何本かに絞って挙げるなんて無理な話だと思っていたので、
以前はそれを挙げてみようとは考えもしませんでした。
だけど2015年からは気が向いて、「好きだった映画、嫌いだった映画」を挙げることに。
もしも2014年に気が向いていたら、
リチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)は、
まちがいなくランクイン、いや、私の1位だったかもしれません。
この邦題のせいで、オッサン3人のドタバタ同窓会を想像していました。
そうしたら全然ちがう。
なんでまたこんな邦題を付けのだろうと訝っていたら、
ダリル・ポニックサン原作の『さらば冬のかもめ』(1973)の30年後という設定なのですね。
2003年。安酒場を経営するサルのもとを訪ねてきたドク。
サルとドクはかつて海軍に所属して共にベトナム戦争を戦った仲。
30年音信がなかったが、インターネットで何でも調べられる時代、
ドクはサルのことを調べて店にたどり着いたと言う。
ドクに言われるままに車を走らせたサルは、教会に到着。
いったい何があるのかと思ったら、牧師はもうひとりの旧友ミューラーではないか。
従軍時、さんざん悪さをしていたミューラーが説教する立場とは笑える。
ミューラーは迷惑そうな顔をするものの、妻の配慮によりサルとドクを招き入れる。
するとドクがふたりに頼み事があると話を切り出す。
ドクには妻子がいたが、妻を失ったのち、息子のラリーがイラク戦争へ。
ラリーが戦死したとの報せを受け、遺体の確認に行かなければならない。
ついてはサルとミューラーについてきてはもらえぬかとのこと。
サルは快諾。脚の悪いミューラーは断ろうとするが、妻に促されて渋々承諾。
こうして、ラリーの軍葬に立ち会うため、3人で出発するのだが……。
戦場で亡くなったとはいえ、本当は戦いでもなんでもない状況でなくなった若者たち。
それをあくまでも隠して英雄扱いしようとする政府と、本当のことを知りたい親。
真実を告げられることがいい場合もあれば、それが望まれない場合もある。
元兵士宅を訪れる3人とその母親とのやりとりが頭に残ります。
ヘヴィーになりそうな内容のところ、ユーモアを交えて描かれるのは○。
スベリ気味のジョークも多く、重さと軽さのバランスが半端ではあるけれど、
ドク役のスティーヴ・カレル、サル役のブライアン・クランストン、
ミューラー役のローレンス・フィッシュバーン、3人とも名役者。
この3人の珍道中は楽しくないわけがありません。旧友との旅は良いもの。