12番札所焼山寺
道のりが長いだけにこのブログも長くなります。あしからず。
焼山寺は四国霊場で2番目に高い山岳札所ということで早くも本当の難所です。
なかなか情報を見つけられずにいました。
遍ころがしがいっぱいあって大変だと言うことは分かったのですが。。。
見つけたブログには健脚5時間、男性6時間、女性8時間とありました。
このお寺には宿坊があったのでそこに泊まれれば安心と思ったのですが、
お祭りの関係で受け付けられないかもしれないということでした。
宿が決まらないと予定が組めないのでとりあえず、その先にある「神山温泉ホテル」をおさえました。
この宿に辿り着くには焼山寺を15:00に出発しないと間に合いません。
逆算すると朝7時には11番札所の藤井寺を出発しないと行けないということになります。
そのためには出来るだけ藤井寺に近い宿ということで「旅館吉野」に宿をとりました。
宿は一見普通のお家の様でしたが、とても衛生的で、夕食もボリュームたっぷりで美味しかったです。
宿のご主人はとても親切でご主人を慕ってみなさん泊まりに来ているようでした。
ご主人はよく新聞でここに泊まった人たちのその後のインタビューをチェックしているようでした。
この宿ではお願いするとお昼用のおにぎりをお願いできました。(夕食の時に聞かれます。)
また宿泊費も先に払うことも出来ます。
筋肉痛予防のものが欲しくてコンビニ行きたかったのですが、それを相談すると宿の自転車を貸してくださいました。
これは本当に助かりました。国道192号まで出て右へ曲がっていくとコンビニがありました。
でもそこでは手に入らなかったのですが、その隣に「マルナカ」というスーパーがあり、
そこで買うことが出来ました。
ここで相談しながら筋肉痛のスプレーを購入すると邪魔になるかもしれないけどと景品のバンダナをくださいました。これが後々色々と便利でした。
早速、宿の人が用意してくれたおにぎりを包んでリュックに結びつけました。
この宿はベテランさんだらけでした。66番の雲辺寺の宿をどうするかについて語っていました。
そして予報は雨だったので行くか行かないかも心配して皆さんで話していました。
私は自称晴れ女だったので降らないんじゃないかなどと思っていてなんとなく話を聞いていました。
そして、なんでそんなに心配して、登るのを辞めるまでの話になるのか不思議に思っていました。
雨が降ると川のようにになって、足元も石だと滑って危ないのだそうです。
なんと、私達の次の日は雪が降ったそうです。。タイミング良くて良かったです。
みなさん何度も歩き遍路をしているようでした。
私は、途中交通機関も利用する予定だったのでちょっとモゴモゴしてしまいました(^^;)
途中交通機関を利用するなんて言える雰囲気ではなかったのです。
初心者の私に焼山寺までの道のりを沢山説明してくれました。
ここまで行けば大丈夫というという話で「浄蓮庵」(空海さんの像と一本杉がある場所です)が出てきました。
なので、ここが私の中での一つのゴールでした。が、しかし。。。
正直、ここからが大変でした。
ここまでせっせと登ってきたのに、同じ分と感じるくらい下るのです。。
そして下ったと同じぐらい登る。。。
確かに常連さんの話でも「登って降りるんだよね」というセリフはあったのですが、まさかこれほどまでにとは思いませんでした。
ここからがハードでした。
藤井寺から焼山寺まで約13kmには長戸庵→柳水庵→浄蓮庵と3つ通過ポントがあるので
それがひとつの目標で先に進める感じでした。
長戸庵には女性専用のトイレがあります。
私は使わなかったのですが、同じぐらいのスピードで歩いていた男性が入りたかったようで。。
ちょっと気の毒でした。
次は柳水庵にトイレがあります。こちらは男女ともあります。
宿で一緒のベテランさんはのスタートは早く、またしても足が遅いのに遅れ気味の出発。
外にはタクシーが待っています。
ん?と思うと物静かだった常連さんが乗りました。宿のご主人から聞いた話では
タクシーで柳水庵まで行ってそこから歩くそうです。
もう9回も歩いているそうで、今は好きな場所を歩くようにしているそうです。
歩きに拘らなくてもいいよね。。。と少し心が緩みました。
ひとそれぞれ。
宿の人が見送ってくださり、出発です!
藤井寺には7時なのに沢山の人がもう居ました。
みんな山越えするのかな?
とにかく15時には着かないと!!
長戸庵手前に「大師水」という水がチョロチョロ出ています。飲めるのかな??
ちょっと飲んで見ようと飲んでいると。
早くもしばらく後から来たとおもわれるご夫婦に抜かされます。
旦那さんはちょっと水に興味を持っていましたが、奥さんはお腹を壊したらこまるという感じでここはスルーでした。
確かに、私もお腹は強い方ではないので飲んだあとで後悔しました。
ここは次の柳水庵まで給水スポットが無いことから、ここでペットボトルに給水して行かれる方も多いようです。
私もお腹を壊しませんでした(^^;)v
長戸庵は何もない山道にポッと最初に現れる人工的なもので変な感じもしましたがホッとします。
藤井寺から柳水庵までの「丁度」真ん中のようです。
しばらく進むと吉野川を一望できるベンチもあるスポットが現れます。
しばし休憩。
こんなに登ってきたのだと実感が湧きます。でもこの時点で1/4ぐらいでしょうか?
様々な山道をとおり、途中、逆打ちの人とすれ違ったりしました。
どうも、旅館吉野に宿泊予定の様でした。
逆うちの人は何人とすれ違うかも楽しみの一つのようです。
柳水庵でもお参りして進むと目標だった
空海さんの像と一本杉がある場所(浄蓮庵)に到着です!
このときは知らなかったのですが、ここから焼山寺を望めたそうです。
もうすぐかな??地図を確かめると全体の3/4しか来ていなくて、あと1/4はある!!
でもここまで来れば大丈夫と常連さんは言ってたよね?と自問自答。
ご夫婦はここで昼食だったようです。
足に自信のない私は先に進みます。
あっという間に追いつかれます。
休み休み進む為に、ちょこちょこあるお地蔵様を拝みなが進むようにしていました。
これは「舟形石丁」といって「一丁」109mごとにある道標だったようです。
とうとう先に話した登った分を下り、下った分を登る場所にさしかかります。
民家が見えてくるのです。
民家をお寺かな??などど甘い考えを持ったりしました。
足取りも軽く進むとどんどん下り、民家もスルーして山に差し掛かります。
まさか。。。まさかと思ったけど。。。
登り続けました。緩い登りになることは無かった気がします。。
もうあと1km!やっと道が緩くなり進むとコンクリートの道が見えてきて、
人がぞろぞろ右手方向に進んでいます。
お寺は左手方向にありそうなのに右にあるのかな?
山の中から出てきた私に驚いている人に思い切って聞き来ました。
やっぱり、左でした。右は駐車場。。。みなさんお参りして帰るところだった様です。
参道には色々な石の彫刻がありました。
歩きの方はもうこの参道は通らないので撮っておきたいものは撮っておきましょう。
私は後でと思ったことで心残りが出来てしまいました。
やっと焼山寺に到着です!どうにか目標の時間に到着です♪
この頑張りはのちのちの自信に繋がりました。
ほぼ歩き遍路の方はここは是非トライしてほしいです。
旅館吉野で一緒だったベテランさんが心配して待っていてくれました。。。
ありがたい話です。
「これなら宿まで間に合うね」といってご自分の宿へと出発されました。
お参りして、納経を済ませるとお寺の方が、「今日はどこに泊まりますか?」
と聞いてくださり、バスの時刻表とそこまでの道順を教えて下さいました。
ここで、私にとってペースメーカーだったご夫婦に挨拶をして別れました。
このご夫婦とは高知まで何度となく逢うことになります(^^)v
お寺の方に1時間くらいといわれ、少し時間があるとのんびり歩いてたら、
一時間半かかってしまい、最後は早歩き。バスには丁度間に合った感じでした。
途中、「杖杉庵」というスポットが現れます。
ここは遍路の起源といわれる「衛門三郎」のお墓があるところです。
衛門三郎がお大師様と出逢うことが出来た場所ということだと思います。
寄井中で乗り換えで、ここでけっこう待ちました。
バスの運転手さんも親切で、役所までは乗って行ってそこから歩けばいいと提案してくれました。
しかし、もう歩きたくないモードだったので、ここで乗り換えました。
でも乗り換えの待ち時間を考えたらバスの運転者さんの提案を受け入れるべきだったと後悔。
先人さんの言うことは聞いたほうが良のかも。
神山温泉ホテルさんはなかなか良い宿でした。
温泉はもちろんですが、食事も美味しかったです。
お遍路さん用の「お四国巡拝宿泊プラン」で予約しました。少しリーズナブルだったと思います。
良い気分で食事が終わって出てくると、旅館吉野で一緒だった初心者の男性がいました。
宿のお風呂が壊れていて、車を借りて同じ宿泊の人と入りに来たのだとか。
「いいとこ泊まってるね~」とちょっと嫌味っぽいかんじで言われましたが、
オバサンだとしても女子なので。。と心のなかで一言。
私は、お遍路で長く四国にお邪魔するのだから、多少お金を落としていこうと思っていました。
なので、交通機関も利用するし、寄ることが出来れば観光もしようと思っていました。
そう。人それぞれなのですよ。
何度となくこのお遍路中に四国の方に言われた言葉です。
私も未熟ですが、初心者の男性もまだ未熟なわけです。嫌味も受け入れましょう。
この温泉地は桜の季節はまた良いだろうなと感じる場所でした。
周辺に神社や滝など見どころスポットも沢山あるようです。
こんな感じでお遍路3日目が終わりました。
旅館吉野のシンプルな外観
こんなに食べられないと思ったけどペロッと食べてしまった夕食
藤井寺にある焼山寺への入り口
途中途中にあるありがたい言葉(キツイ遍路道にはさいごまでありました。)
最初の遍路ころがし
水大師 給水スポット
丁度まんなかの長戸庵
吉野川を臨みます
休憩中のご夫婦 絵になります♪
舟形石丁
柳水庵
浄蓮庵
お大師様と一本杉 迫力がありました!
あの民家が見えるところまで、さらに下まで、下ります!
綺麗な川がありました。
三徳山投入堂への道を思い出す。
参道が見えた瞬間
参道には色々な石彫があります。
焼山寺の山門
梅の香を楽しみながらバス停へと向かいます
バス停までの途中にある杖杉庵
衛門三郎がお大師様と出逢えた瞬間の像
焼山寺バス停 バスで来た人もここから3.4km山登りです!
寄井中のバス停