ひとり気ままに

バツイチ女のひとりごと。離婚した人も、離婚を考えている人も、そしてこれから結婚する人も、「気ままな話」を聞いてください。

2009年 富士登山

2009-08-11 00:14:42 | 旅行記
今年も富士登山に行った。
メンバーは、毎年一緒に行っている友人と、その友達。それから夜のバイトで一緒だった60代のおじさんの4人。
ルートは富士吉田口。6合目以上ならご来光確実なので、ここに決めた。

9日19時45分河口湖五合目到着。
1時間ほど食事をしたり、着替えをしたりして、体を慣らした。
20時45分出発。
ガスが出ていたが、河口湖や吉田の町の夜景が見えていた。

歩くこと30分。やはり去年より辛くなっている。
いつもは私が先頭を歩くのだが、今年はおじさんが歩く。
そういえば、男性が参加したのは今回が初めて。
富士山安全指導センターで「風が強いので注意してください」と言われた。

だんだん夜景が見えなくなり、雨が降ってきた。
下は雨でも頂上は・・・と登っていった。

7合目の山小屋の前で休憩していると山小屋の人がポツリと言った。
「まだ山を登るんだ、山を知らないなぁ」
このときは、この意味がよくわからなかった。

また、頂上を目指して歩いていいると、下山する人にすれ違った。
ここには、下山道があるので、すれ違うことはないはず。
話を聞くと「台風9号が発生して、こちらに向かっているらしい。雨、風が強くなる前に下山した方が良い。と言われた。」とのこと。
どうするか悩んだが、7合目から8合目は両手を使ってはいのぼる様な場所。
ここを、雨の中下山するのは非常に危険。
とりあえず、8合目の山小屋まで向かった。

ひとりの体調が悪くなったため、下山することに決定。
しかし、この暴雨風の中下山するのは危険と判断し、明るくなるのを待つことにした。
ただいまの時間10日の1時30分。

山小屋のトイレで雨宿り。壁には「雨宿りはしないでください」と書いてあった。
しかし、ここには8パーティ25人がいた。
内、海外の方が3パーティ13人。
どのパーティも体調の悪い人間を抱えていた。
女性の二人連れ。ひとりが「寒い」と震えていたので、もうひとりが服を脱いで渡していたり、海外の親子は中学生くらいの息子が高山病なのか真っ青な顔して気持ち悪そうだった。父親はカッパを購入し、体をさすりながら、応援していた。
別の若い女性のパーティでは、外国人の女性が高山病で倒れてしまった。
友人の友達も、顔色が悪く、横になっていた。
山のトイレでにおいもきついが、雨がしのげれば、体力の消耗にはならない。

3時になった。日の出まであと1時間半。
自然と周りの人と会話がでる。
和歌山から来ているというご年配の家族。
20代のカップル。みんなで「明るくなったら下山しましょう」と話をした。

ところが、この時間になると山小屋に泊まっていた人たちが起きだしてトイレにやってきた。
もちろん私達がいると邪魔になる。
出来るだけ通路をつくり、邪魔にならないようにしていたが、中には「私はトイレに行きたいのよ」と怒る人や、「どいてくれない」と言うひとがいた。
その中に「大変だったわね。大丈夫?」と声を掛けてくれた年配の女性がいた。私は、こんな人になりたいと思った。

その後、山小屋の人がやってきた。日の出まであと1時間。
「これから、ここに泊まっている人が300人ぐらいトイレを使います。出て行ってください。ここにいても雨はひどくなるばかりです。今来た道を降りていった方がいいです。出て行ってください」
確かに商売の妨害をしているのは私達だから仕方ない。隣のカップルに聞いたら「小屋で休ませてくれないか」と聞いたら、「満員だからダメだ」と言われてここにいた。と話してくれた。

軒のないところで、雨の中1時間を待つのは辛いことである。
山小屋の人に聞いた「ここから下山道に通じる道がありますよね。わかりますか?」
「わかりますよ、でも日が出てからにしてください」

トイレにいた面々はそれぞれに散っていった。
和歌山の家族と、カップルと明るくなるのを待って、一緒に下山しようと話していたが、カップルは我慢できなかったのか、手を振りながら登山道を降りていった。

もうすぐ日の出と言う時間に、泊まっていたツアーが下山道を下山するという。
これについていけば、道も間違えず下山が出来る。
ツアーの後ろについて下山を始める。
雨も風も強く、雨が下から降ってきた。顔につき刺さる。
ゴアテックの靴なのに、雨が入り靴の中に水溜りがある。
新しい靴でサイズが合わなかったのか、親指が痛い。爪が死んでしまう。
カミナリが鳴り出す。稲光は見えない。早く下山しなくては。

緊急避難所で休憩。最後の私達が1段上がろうとした瞬間、何かに足をとられそうになった。
下山道が川になっていく。水の前に泥が土石流となって流れてきた。
その勢いはすごいものだった。
無事に下山できるのか?

時々流れてくる土石流に気をつけながら、無事に下山。
五合目に戻ってきたのは7時近かった。
あまりにも雨がひどく、レインウェアーが役にたたず、下までびしょびしょに濡れている。
携帯も見事に水没。

頂上にはたどり着けなかったけど、いろいろな事を学んだ富士登山になりました。
今年は日程的に無理ですが、来年はまた頂上でご来光を見たいと思います。



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