本大好き・音楽大好き

図書館と古本屋さんをipodを連れ合いにして歩くのがほぼ日課

タクちゃんとケンちゃん

2008-10-16 21:23:27 | Weblog

ちょっと遅めの朝の散歩道
遠くに この時間にいるはずのない小学生が二人

あれれ
いつかの兄弟愛の二人だ
もそもそとうつむきがちに歩いてるな
進路変更して声を掛ける

「お腹が痛くなっちゃって…」
「遅れちゃって、みんな、いなくなっちゃってて…」
  そういうことか

「お腹が痛いの ? それは大変だね
  コロちゃんと一緒におうちに送って行くね」

雲ひとつない秋空の下

「ぼ、ぼくお兄ちゃんが心配だし」
 と懸命に訴える弟クンも一緒に
元気いっぱい(?)たんぼ道を話しながら帰る

3年生と1年生
ちょっと変わった名字のタクちゃんとケンちゃん

「ボクね、犬なんてぜんぜん怖くなんかないんだよ
ぜんっぜんだからね」
 と握りコブシで力説のケンちゃん

そうか まだ怖いんだね わかった
 コロちゃんに云っとくよ

10分程歩いて着いた二人の家は
白い壁のアパートの1階角部屋

「お母さん、いるかな  二人で大丈夫?」
「ただいま」
「あらあ!どうしたの~」
「うん、ぼくね、ぼくね…」
 
怒鳴り声や過剰な叱責がなさそうなので
ほっとして散歩に戻る

しばらく歩いていると

「すみませ~ん、横通りますっ!」
ケンちゃんを後ろに乗せた自転車が
学校に向かって、疾風のように駆け抜けて行った

「おばちゃん、バイバ~イ」
「誰~」 とママ
「ほらあ 親切なおばちゃんだよお」
「ありがとうございましたあぁ!急ぎますぅ…」
風に乗って声が届く

ふふ
タクちゃん、お腹痛いの却下されなかったんだ
良かったね
そんな日があっても良いよね


ふふ  
私も良かったわ 
          ≪おばちゃん≫で。

コメント
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