Miaou:猫と一緒にフランス語

長い道のりを猫と共に行きつ戻りつ

ナイロビの蜂<The constant gardener>

2006-05-21 07:35:56 | 映画
金曜日、予定通り「ナイロビの蜂」を観てきました。
小説上下巻を買い、まだ上巻しか読み終わってない時点で観てしまうのはどうかなぁ?とは思ったのですが、実際に観てみると、やはり映画の脚本となると、小説とは違う(削除される)部分もあるわけで、また、たとえ上巻だけても小説を読んでいったからこそ、映画前半部分の話題の展開に迷わず付いていけたかな、と思います。なにせ、現実のシーンと回想シーンが織りあわされ、組み合わされて出てくるものですから。

公式ホームページを開くとまず耳に入ってくる曲。
映画を観る前から、「きっと、この曲はエンドクレジットのとき、ケニアの赤い大地を空撮した画像と一緒に流れてくるのでしょう」と思っていました。
これは何語なのでしょう?スワヒリ語???

この映画は、アフリカを舞台にした壮大なラブストーリーだそうです。ガーデニングにしか興味のない物静かな外交官と、正義感の強い行動的なその妻。妻は大国や大企業の横暴の影で力のない貧しい人々の生活や命がどれほど軽んじられ踏みにじられているかということを公にしようと活動しています。
その活動が仇となり、殺害されてしまう妻。
その妻の殺害の真相を探って行くうちに、夫は妻が突き止めていた巨大製薬会社の陰謀に驚きます。そして真実を追究していく過程で、妻の愛に改めて気づきます。でも最後は・・・。

主人公の外交官を演ずるのはレイフ・ファインズ。この役者さんの作品は過去にも数本観たことがありますが、この人、以前お世話になったフランス語の先生にそっくりなんです。映画とは関係ないですけど。
妻を演じたレイチェル・ワイズは若く聡明で決断力のある女性を丁度よく演じていたかな、という感想。

でも、私がこの映画を観て一番印象深かったシーンは、終盤のほうに出てくるもので、援助物資を運搬してきた国連の飛行機に現地の子供一人を乗せる乗せないで主人公とパイロットがもめているとき、子供が自ら飛行機を降りたシーン。
その子供は自分の生まれ持ってきた運命に諦めをすでに持っているのか、いや、まだそれすらにも気づかず、「また来てくれるんでしょ?」と軽い気持ちで飛行機を降りたのか・・・。

貧困に苦しんでいる人々を救うというのは、個人的な一時の感情ではとうていできうるものではなく、しかし世界には、国際機関が空から投下する食料を待っている人、それすら口に入らない人もいるということを改めて痛感しました。





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