ex KATZE vocal中村 敦
ex SHADY DOLLS guiter塚本 晃
この二人が共に五線紙の上を歩むことを決めたとき、
『天国』を意味する『HEAVEN』が産まれた。
彼らが秋田でいつもライブを行うのは『秋田県児童会館』という、お世辞にも広いとは言えない会場だった。今でこそドームツアーやホールツアーを行うアーティストが主であるが、彼らにはライブハウスなどの狭い場所がよく似合う。『天国』を名に宿していても・・・そもそもそこに辿り着けるのは一握りしか居ないのだから・・・
彼らの言葉にいつも全身を締め付けられる・・・
彼らの言葉に脳みその隅々を、心の隅々を、這いずり回ってでも答えを探したくなる・・・
~死ぬまでの長い一瞬に 僕はうろたえる~
/綺麗
人は生き延びることは決まってなくても、死ぬことは決まってる。
だからこそ短い時間で何かを成そうとする。
しかし物事がうまく運ばないと苛立ちを覚える。
それは迫り来る『死』への恐れからなのだろうか・・・
~おーい、誰か 生きてる奴はいないか?
おーい、誰か 生きてる奴は手を上げろ!~
/SECOND LINE
あの頃の自分は多分生きてなかった。
今の自分は間違いなく生きている!
1995年2月・・・彼らは当時まだ存在していた日清パワーステーションで行われた
『SUN&CLOUD』というライブイベントを最後に活動を停止する。
おそらく解散したのだろう。中村 敦は同じくex KATZEのギタリスト・尾上 賢と
『愚息』というユニットを組んだようだ。
(余談だが、上記のライブには尾上も別バンドで参加していて、そのときのベーシスト・チロリンは後にhide withSPREAD BEAVERのメンバーになる)
3枚のアルバム、1枚のシングル、1本のライブビデオを残し瞬く間に消えた僕らの『天国』・・・
密度の濃い夢から覚めた僕らは、今日もすがすがしい目覚めを迎える。
なぜなら彼らの産み出した『アダムとイヴの子供たち』が僕らの心に宿っているから・・・
最後に名曲を一つ
~直向きなまでに理不尽な想いはどこへ消えてゆくのか
花咲く頃は遠く過ぎても 花の香りはいつまでも~
/花咲く頃は遠く過ぎても