歌舞伎の舞台
歌舞伎の舞台
揚幕 「あげまく」
人物の出入口にかかっている幕で、舞台の上手(向かって右側)にあるものを
「上手揚幕(かみてあげまく)」と言います。劇場や興行主の紋が白く染め抜いてあり、
花道の突き当たりにも同じ幕があります。
定式幕 「じょうしきまく」
歌舞伎の象徴(シンボル)にもなっている三色縞模様(ストライプ)の幕です。
色や配色も劇場ごとに違っていたそうです。
今は、左から「黒・柿・萌葱」の森田座方式が歌舞伎座など松竹系の興行で、
「黒・萌葱・柿」の市村座方式が国立劇場で使われています。
※下部の幕は、歌舞伎座で使われている定式幕です。
花道 「はなみち」
客席の間を貫く通路で、ここを利用して役者が登場したり退場したりもします。
主な出演者がここでせりふや踊りを披露することもあります。
「出端(では)」あるいは「引込み」の芸と呼ばれて役者の見せどころです。
廻り舞台 「まわりぶたい」
舞台の回転テーブルみたいなものです。
十八世紀中頃考えられた舞台機構で、最初は舞台の上で廻していた仕掛けは
後に並木正三という人の知恵で、地下を堀り、心棒をつけて独楽(コマ)のように
廻す形になったそうです。今はもちろん電動式です。
セリ
舞台面を四角く切った穴から、人や大道具を上下に出し入れする仕掛けです。
正面の舞台には、大きさの違う数種類の切り穴があって、大道具をのせる「大ゼリ」、
人をのせる「小ゼリ」と使い分けられます。
いわば昇降機みたいなもので、荷物用昇降機(エレベータ)が「大ゼリ」、
人間用昇降機が「小ゼリ」です。これを考えたのも並木正三さんとも?。
すっぽん
花道の舞台よりの位置にあるセリのことです。ここから人が上がってくる様子が、
スッポンが首を出すところに似ているのでこう呼ばれたという説もあります。
すっぽんから出入りする演者は亡霊や妖怪、妖術使いなど普通じゃない場合が多いので、
ここから出てきた出演者は要注意です。
チョボ床
上手にある二階の小部屋で、義太夫の演奏者がいます。
一文字
正面の上部間口いっぱいに張ってある横長の黒い幕です。略して「もんじ」とも言います。
大道具の上の方や照明器具を隠す役割や、舞台を黒の太線で引き締める効果もあります。
黒御簾 「くろみす」
黒い板に囲まれた部屋で、中から舞台の進行状態がのぞけるよう、
窓に黒いすだれがかかっています。
音楽・効果音を担当する人達がいる演奏部屋(オーケストラボックス)です。
下手にあるので「下座」とも呼ばれていて、ここで演奏される音楽のことを「下座音楽」と
呼ばれています。
幕だまり
舞台両脇の、引き込んだ幕をためておく場所です。
バタバタッという効果音の係「ツケ打ち」は、上手の幕だまりのそばが定位置です。
※下部の幕は、歌舞伎座で使われている定式幕です。
産経 iza には、日野原さま・田窪さま・猪谷さまなど、
多くの見巧者が多く演目や、批評は投稿されています。
しかし、場内については記述が少ないようです。
【引用・出典】
歌舞伎の舞台
http://members.jcom.home.ne.jp/y-manbow/kabuki/kabuki.htm
歌舞伎座ホームページ
http://www.kabuki-za.co.jp/
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』歌舞伎座
http://ja.wikipedia.org/