【一心斎不覚の筆禍 物書同心居眠り紋蔵】佐藤 雅美 講談社
あんたは厄介な事件を解決する異能を持ち合わせているからねえ
よのなか せち がら
世の中は世知辛く、そこかしこに悪いやつはいるもんだ。
なのに法体系のなかにみぶんというものが入り込むと、
処罰にしばしば矛盾が生じる。釈然としない紋蔵が、
資料探しと、知恵絞りと、弾みで行う名裁き。
うら ひとかわ む
裏はどろどろ、一皮剥けばなんとやら。
まこと ひと
真の事情はとかく他人には分からぬもの
醜男(ぶおとこ)だからと、嫁ぎ先から逃げ出した姫。
相手の男が美女を後釜に迎えると、言えた義理ではないのに、
姫が難癖(なんくせ)をつける。
わがままにも程があると思いつつ、今日も紋蔵は知恵を絞る。
時代小説には、多くの捕物帳(噺)がある。
江戸時代には【町奉行所】のことを「御番所」(ごばんしょ)ともいわれた。
【番所】(ばんしょ) とは、
[1]番人が詰めている所。ばんどころ。
[2]江戸時代、交通の要所に設けて、通行人や船舶などを見張り、
積み荷の検査や税の徴収などを行った所。御番所。ばんどころ。
[3]江戸時代の町奉行所。江戸の南北町奉行所、大坂町奉行所をいう。
奉行・内与力・吟味方与力・定廻り同心・隠密同心など役人と
岡っ引き(ご用聞き)など民間人が、真相究明に動く話しである。
参考:引用・出典
【一心斎不覚の筆禍 物書同心居眠り紋蔵】
佐藤 雅美/ 出版:講談社/ 発行年月:2008/08
税込価格:¥1,785 (本体:¥1,700)