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人生は「下り坂」からが勝負 人の心に灯をともす 4804より 写真はMさんからいただいたプレゼントで...

2021年11月19日 | 
【人生は「下り坂」からが勝負】4804



医師、鎌田實(みのる)氏の心に響く言葉より…


人間の心は難しい。

住宅ローンを背負って、苦しみながらミッドライフ・クライシス(中年の危機)に突入する人がいる一方で、住宅ローンや教育費などを返し終わり、「もう大丈夫、もう清々した」 と思った矢先に、逆にミッドライフ・クライシスが忍び寄ってくることもある。

ミッドライフ・クライシスは本当に厄介な相手なのだ。


精神分析家のエリクソンは、「中年期の特徴は、ネガティブな“停滞”とポジティブな“ジェネラティビティ(世代性)”、の2つが拮抗することだ」と言っている。

エリクソンはまず、人生の下り坂の始まりを“停滞”として表現をした。

停滞とは、あくまで自分自身の成長がゆっくりとしか伸びなくなる、停滞気味になるということで、すべてが完全に止まることではない。


そのうえでエリクソンは、中年期においてジェネラティビティ(世代性)が停滞を打ち破る鍵になると述べている。

ここで言うジェネラティビティとは、「次世代の価値を生み出す行為に積極的に関わっていくこと」を意味するエリクソンが作った精神分析学上の造語のこと。

エリクソンはジェネラティビティを「次の世代、若い世代」のことだと述べているが、ぼくはジェネラティビティを「世代を超える」と訳し直して理解している。

そのほうがしっくりくるからだ。

自分より下の世代へ橋渡しすることや自分より上の世代に手を差し伸べることで、自分自身の危機的状況から回避できる。

ほかの世代との関わりがない人は自己満足や自己陶酔に陥り、単なる頑固な中年になってしまう。いわゆる、“おっさん病”の人達だ。

ウィズコロナの時代、“自粛警察”もひょっとしたらこの頑固な中年がその一部を担っているのかもしれない。

ジェネラティビティは、心の老化を防ぐ鍵になりそうだ。


ミッドライフ・クライシスは誰でも襲われる。

早い人では35歳からミッドライフ・クライシスに襲われることもある。

日本人の寿命が伸びたから70歳くらいまでをミッドライフ・クライシスの危険を持った世代と考えたほうがいいだろう。


35歳から70歳といったら、とんでもなく広い範囲にわたって、ミッドライフ・クライシスは罠を張って待っていることになるのだ。

でも、必要以上に怖がる必要はないと思う。一発逆転のミラクルなんてそうそう起こらないけれど、人生は「下り坂」からが勝負なのだから。


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上から目線で常に偉そうに言う中年は、上からモノを言ったり、偉そう態度になってしまう人が多い。

一歳でも年齢が下なら、名前を呼び捨てしたり、ぞんざいな言い方になったりして、自分の優位性を示す振る舞い、いわゆるマウンティングをする。

すると、当然ながら若い世代はその人を避けるようになる。

柔軟性のない、嫌われる人だ。


反対に、年齢や性別にこだわらず、分けへだてなくつき合うことができる人は、柔軟性があり、器の大きい人だ。

古い価値観や思い込みにとらわれず、向上心があり謙虚な人。

常に相手の短所ではなく長所に目を向ける。

そして、言葉づかいが丁寧で、物腰も柔らかい。


つまり、男女を問わずモテる人だ。


中年を過ぎたら…

世代を超える役割に徹することができる人でありたい。








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