これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

人口爆発の時代です!

2022-05-07 10:55:14 | 社会問題
【はじめに】
 先進国の多くでは『少子化』が問題になっていますが、世界全体で見たら『人口爆発』の方が重大な問題です。 今回は、人口爆発問題について私の考えを書きます。

 第二次世界大戦後、比較的平和だったので先進国の多くで『自由・平等・博愛』を重んずる様になりました。然し、人口爆発がこのまま続いたら、食糧と地下資源の奪い合いになるのは必定です。 日本国憲法前文に書かれた、「・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して・・・いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない・・・日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」と言う理想とは真逆の世界になって行くと私は予想しています。

【人口爆発の原因】
 後述のようにキリスト誕生の頃から人類は増加し始め→→19世紀から爆発的な増加状態に入り→→10年間ほどで世界の人口は10億人ほども増加する様になっています。

 現在は間氷期ですが、氷河期になると1億人を超える人間が生き残れるとは思えませんが、氷河期は10万年ほどの周期で発生すると言われています。最後の氷河期は1.5万年前に終わりました。 従って、数万年以上は人類を含めた生物の繁殖に適した気候が続くと思われます。

 地震と津波は怖いですが、その被害は局所的ですから、超大規模な地震や津波が発生しても人類が絶滅する事は考えられません。 7.5万年前に発生した超大規模な火山噴火では、生き残った人類は『1%以下』だった様です。

 プーチン大統領はウクライナ戦争を始める前から「欧米諸国が手出ししたら、核兵器を使用する」と恫喝しています。現在、地球上には核爆弾が13,000発も有りますから、全てを爆発させたら7.5万年前の超大規模な火山噴火と同じように、人類は絶滅の危機になるのでは?と危惧しています。 (通常兵器で戦争を繰り返しても、人類が滅亡する事は無いと思います。)

 人口爆発には人間の知能が関係しています。 地球は何十億人まで人類を養う事が出来るでしょうか? もう・そろそろ限界に達しているのでは?!

・・・ 人口爆発の原因 ・・・
❶ 現在は間氷期で、生物の繁殖に好ましい気温が続いている。
❷ 超大規模な火山噴火が発生していない。
❸ 医薬、医療技術の進歩
❹ 化学肥料や農薬の増産
❺ 農業機械の進歩、食物貯蔵技術の進歩、貯蔵設備の充実
❻ 土木機械の進歩→→農地の拡大、灌漑設備の充実
❼ 輸送機械の進歩→→遠距離の搬送が可能になった。
❽ 大型漁船の建造(遠洋漁業が可能になった)、養殖漁業の普及
❾ 網戸の普及→→乳幼児の死亡率が減少した。

【人口爆発の問題点】
 人口爆発が次の❶~➌の問題と関連する事は明らかです。 人口爆発が発生している/今後発生する国が後進国の為に、国家間の格差が拡大して行く事が最大の問題だと私は思います。

 日本は明治維新後、短期間に自力で近代化して豊かな国になりましたが、現在貧しい国は、自力で近代化/工業化するのは非常に難しくなっています。(先進国の援助と投資が無ければ不可能です。)

ミャンマーの例 :ミャンマーが民主主義国家になっていたら、日本を含む欧米諸国が投資して、現在・中国で生産している工業製品の一部をミャンマーで生産していたと思います。(中国が支援する)軍隊が支配する国家には、中国以外の国からの投資は殆ど期待出来ません。

ウクライナの例 :戦争が始まる前からウクライナは貧しい国でした。もしもロシア軍を押し戻すことが出来たら、日本を含む欧米諸国から経済援助と投資が行われ、豊かな国になる切っ掛けが得られる可能性が有ると私は考えています。

❶ 自然破壊、森林破壊、海洋汚染
❷ 食糧や地下資源の奪い合い→→内乱や隣国間での戦争が頻繫に始まる。
❸ 二酸化炭素(CO2)の排出問題
❹ 国家間の格差拡大→→現在貧しい国が豊かになるのが難しい。

(余談) 「中国がアフリカなどの後進国で農地を買いあさっている」と言う記事を読んで、「何と!浅はかな!」と思いました。 その国で人口が増加して→→国民が飢える様になったら→→内乱が発生して→→真っ先に中国人の農園が襲撃されてしまうでしょう! そんな状態になったら、中国は何万人もの兵隊を投入する必要が有ります。

【人口爆発対策】
 人口爆発が問題になるのは後進国です。 問題が発生する国が自ら対策を講じるのは、宗教と教育レベルを考えると、出来ないと思います。 先進国が「産児制限しろ」と圧力を掛ける事は出来ません。然しながら、放置すると後進国の多くで内乱が発生し、最悪の場合は隣国と戦争を始める恐れが有ります。

 先進国は団結して何らかの行動を起こす必要が有ると思います。然し、出来る事は、「人口増加を止められ無い国に対して、❶経済援助をしない、❷経済投資をしない、➌人道支援をしない」などしか有りません。

(余談 :人工妊娠中絶) カトリックの信徒数は現在12億人いるそうですが、未だに人工妊娠中絶に反対しています。人口爆発が進んで、食糧難が酷くなった国で内乱が発生するのは、人類の宿命(定め)です。 ローマ法王が平和を愛するのだったら、人工妊娠中絶を認めるべきです!

【人類の増殖】
 植物も動物も、厳しい環境の中で増殖出来る『種』だけが生き残る事が出来ました。 勿論、人類も同じです。 得られる食物の限界よりも沢山子供を産んで→→病気/疫病、天敵、飢饉、人間同士の殺し合いで数を減らし→→それでも増えすぎた時は餓死者が出て数を調節して来たのだと思います。

 オランウータンは単独行動が基本で、雌が子供を連れて生活しますが、人類は狩猟・採取の時代から、集団生活をしていたのだと思います。 集団生活は『一種の福祉社会』です。働ける者達が食物を手に入れ、子供や老人を養っていたのです。 (最近の研究によると、1万年以上前にトルコ南東部では狩猟・採取で沢山食物が得られたので『町』が出来て、神殿まで建設されていました。)

 農耕社会になって『土地(農地)』の私有が始まって、『家族』で子供や老人を養う様になったのだと思います。 集落が大規模化して→→集落間で土地を奪い合い→→人口が増加して→→国が出来→→大規模な戦争をして→→人口が増加して→→国家が出来ました。 人類は数を少しずつ増やし、何時も戦をしていたのだと思います。

(余談 :灌漑用水路) 私の故郷では五つの集落共用の灌漑用水路が有りました。川上の谷から水路が設けられていて、全長10キロメートルほど有りました。毎年春先に、各家から一、二人出て、水路に溜まった落ち葉や泥を除去しました。水路の石垣などが壊れそうになると、各集落の男達が集まって修復しました。水田を維持する為には、沢山の人間の協力が必要だったのです。 山の上に、集落の団結のシンボルだった神社が有り、毎年お祭りをして、『餅まき』をしました。

【世界の人口の推移】
 15,000年ほど前に間氷期に入り→→12,000年前に農耕が始まり→→1,000年ほど前から人口が増加して→→現在は10年間で10億人も増加する『人口爆発』の時代になっているのです。

★ 2021年:79億人
★ 2011年:70億人
★ 1998年:60億人
★ 1987年:50億人
★ 1975年:40億人
★ 1960年:30億人
★ 1920年?:20億人
★ 1810年?:10億人
★ 1500年?: 5億人
★ 0001年: 1.7億人~3億人
★ 12,000年前: 100万人~1,000万人 農耕社会が始まる!

(余談) 500万年ほど前に人類の祖先はアフリカで誕生し→→20万年~30万年前にホモ・サピエンスが誕生して→→少しずつ数を増やし、住む場所を広げて→→7万年ほど前にアフリカから世界に拡散し始めたと言われています。(『トバ・カタストロフ理論』によると、一旦人口が激減した様です。) 日本にホモ・サピエンスが到達したのは3.8万年ほど前だと言うのが定説になっています。

『トバ・カタストロフ理論』とは、75,000年前に発生したインドネシアの『トバ大噴火』で→→地球が寒冷化して→→全世界の人口が10,000人ほどにまで激減したと言う説です。

(余談 :氷河期) ホモ・サピエンスは少なくとも2回の氷河期を生き抜いたのです。ドバ火山の大噴火による絶滅の危機を乗り越え、最後の氷河期が終わった後、高収量品種の米と麦を発見して農耕社会に入りました。

❶ ヴュルム氷河期 :70,000年前~15,000年前 (最後の氷河期)
❷ リス氷河期 :18万年前~13万年前
❸ ミンデル氷河期 :30万年前~23万年前
❹ ギュンツ 氷河期 :47万年前~33万年前

【インドネシアの人口爆発】
 近年・人口爆発が起こっている例はインドネシアです。最近の30年間で51%(9,300万人)も増加しています。 現在、インドネシアの人口は世界第4位です。 今後も増え続けると予想します。

★ 2020年≒2.74億人 (151%)
★ 2010年≒2.42億人 (134%)
★ 2000年≒2.12億人 (117%)
★ 1990年≒1.81億人 (100%)
(出典) グローバルノート

【中国の人口推移】
 中国は税金と兵隊を集める為に古くから戸籍調査が行われて来ました。 そして、新しい王朝が誕生すると、その前の王朝の記録(正史)を作成しました。 正史を調べると、人口の推移が分かります。

(余談 :正史) 中華民国と中華人民共和国が、それぞれ『清史』を作成し、正史は『二十五史』だと主張しています。 正史の数は、『明史』までの『二十四史』が正しいと私は思います。 その中に、司馬遷の『史記』や、『魏志倭人伝』が含まれる『三国志』が有ります。

 キリスト誕生以来の中国の人口推移を以下に整理してみました。1500年頃までは増えたり/減ったりしています。 減少の最大の原因は、天候不順による凶作だった様です。(各正史に凶作の年や大規模な戦争に関する記載が有ります。)

 大規模な戦争で男性が沢山死んでも、昔の中国は厳密な『一夫一妻制』では無かったので、女性が生き残れば10年ほどで人口は回復したはずです。何回も繰り返した中国の人口減少は、凶作が主な原因だったのです。

 中国で人口爆発が始まったのは、1700年頃(江戸時代の中頃)からです。1.4 億人だった人口が、200年後の1900年には4.0 億人になり→→その後も増加しましたが→→毛沢東の失政で餓死者が多数出て減少しました。その後・人口爆発が始まったので、1979年に『一人っ子政策』を始めました。深刻な高齢化社会が予想される様になって、2001年『二人っ子政策』に切り替えましたが、出産率は回復せず→→高齢化社会になって来ています。

(余談 :少数民族と『一人っ子政策』) 1979年に始めた人口抑制政策では、少数民族には特例が認められていました。農村部は3人、都市部は2人まで許していたのです。ウイグル族などでは、1979年以降も人口が増加し、→→産児制限を強制された漢民族を説得する為に→→ウイグル族の人口統計を誤魔化し→→ウイグル族への弾圧が続いているのだと私は見ています。

★ 2020年≒14.11億人
★ 2000年≒12.7 億人 ・・・2001年『一人っ子政策』を見直した。→→『二人っ子政策』
★ 1980年≒ 9.9 億人 ・・・1979年『一人っ子政策』
★ 1962年≒ 6.84億人 ・・・大躍進運動(毛沢東の失政) ・・・人口減少
★ 1959年≒ 8.83億人
★ 1949年≒ 5.42億人 ・・・中華人民共和国
★ 1900年≒ 4.0 億人
★ 1880年≒ 3.7 億人 ・・・人口減少
★ 1840年≒ 4.1 億人
★ 1700年≒ 1.4 億人 ・・・人口減少
★ 1600年≒ 1.6 億人
★ 1500年≒ 1.0 億人
★ 1275年頃≒0.55億人 ・・・人口減少
★ 1193年頃≒1.01億人
★ 1020年頃≒0.50億人
★  970年頃≒0.30億人
★  786年頃≒0.29億人 ・・・人口減少
★  780年頃≒0.36億人
★  764年頃≒0.29億人 ・・・人口減少
★  755年頃≒0.61億人
★  604年頃≒0.51億人
★  221年頃≒0.14億人 ・・・旱害
★  188年頃≒0.60億人
★ 0000年頃≒0.7~0.8億人 ・・・キリスト誕生
(出典) ①山田利明『中国史に見る人口激減現象について』、②加藤徹『中国の人口の歴史』、③図録▽中国とインドの超長期人口推移

【日本の人口推移】
 鎌倉幕府が誕生した頃(13世紀)の日本の人口は800万人ほどです。 1281年の蒙古襲来(弘安の役)の時の蒙古軍総数は55万人だったと言われています。疫病と台風が蒙古軍を弱体させ→→日本軍が決死の覚悟で奮戦して→→蒙古軍を撃退したのだと思います。

 江戸時代の初期に1,200万人だった人口が、約260年後の明治維新の時(1868年)には2.8倍ほど増えて3,300万人になりました。 多くの国では、人口が増加すると戦争が始まりますが、徳川幕府は海外への出兵はせず、大名同士の戦を禁止して、大名の反乱も許さなかったのです。 江戸時代は、長く平和が続いた珍しい国の一つだったのです。

 明治時代になって、化学肥料と西洋医学・医薬が普及する様になって人口が爆発的に増加しました。終戦の年(1945年)までの約80年間に人口は2.2倍になりました。 日本を取り巻く世界情勢に問題が種々有りましたが、日本が覇権主義国家になって大陸で戦争をしたのは、人口爆発も原因の一つだったと私は思います。

 第二次世界大戦で男性が沢山亡くなりましたが、女性の死亡者が少なかった為に、戦後も人口爆発は続きました。 戦後の45年間(1945年~90年)に53,000万人も増加しました。 その後、少子化が始まり→→日本の人口は2009年にピーク(1.286億人)になり→→減少が始まりました。

★ 2020年≒1.26億人
★ 2009年≒1.286億人 ・・・人口のピーク
★ 1990年≒1.25億人
★ 1945年≒0.72億人 ・・・終戦の年
★ 1868年≒0.33億人 ・・・明治維新
★ 1720年頃≒0.31億人 ・・・江戸中期
★ 1603年≒0.12億人 ・・・江戸幕府成立
★ 1192年≒0.076億人 ・・・鎌倉幕府成立











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