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下町旅館 澤の屋から学ぼう6 自分達ができることをやる

2008-01-30 12:44:25 | 成長戦略、事業戦略に役立つ情報
こんにちは。中小企業診断士の青木公司です。

本日は、下町のおもてなし国際旅館、澤の屋旅館に学ぼうシリーズ。
最終話です。

身の丈で学べる経営のノウハウ。最後は「自分達ができることをやる」について、お話します。

澤の屋旅館は東京の下町、谷中にある小さな旅館です。
http://www.tctv.ne.jp/members/sawanoya/nihonngho.html

特段、すごい設備があったりするわけでもない古い普通の旅館です(社長談)。
しかし、現在までで外国人を受け入れ始めた昭和57年夏からで延べ90カ国、13万人の外国人を受け入れ、日本国内より外国で有名な旅館になっています。
脅威的に顧客の満足度は非常に高いです。
現在まで800回を超えるマスメディアに取材を受けており、社長は講演会に引っ張りだこ。

しかし、家族経営の澤の屋旅館です。人的資源を初め、お金、設備いずれも限られています。

社長はいいます。

「ホスピタリティーといっても特別なことをするわけではありません。お客様が何をして欲しいか。それを自分達ができる範囲でやるんです。できることをやるんです。」と。

その1:澤の屋旅館は夕食を出さない。朝ご飯のみ。和食は予約制。洋食はパンと玉子など。

社長はいいます。「前はうちも板前はいて、夕食を出していました。そうすると人件費がかかります。コストが上がります。お客さんが高く払わないといけなくなります。しかし、澤の屋のある谷中には、すばらしくおいしい定食屋や食べ物屋がたくさんあります。夕食は街で食べていただくんです。この下町谷中のおいしいものを、人情ある下町の人と触れ合いながら食べてもらう。そのほうがお客もうれしいんです。」

その2:街と共同で外国人客を迎え入れる体制
(ブログその5、街と連携するを参照してください)

そして、何も飾らない家族経営の澤のや、何も変わらない下町の谷中という街そのものをみてもらうようにするそうです。

社長は言います「外国の方に聞くと、外国の方が見たいもの、感じたいものと日本人が見せようとするものは違うそうです。外国の方は飾らない日本の文化、飾らない人の心に触れたいんですと。谷中には、いつまでも変わらない下町の心が流れています。私たち澤の屋旅館もそうです。それを飾らずにお見せするのです。」と。

その3:お客様の要望を聞き、やれることからやる。

澤のやも4年前にトイレを改装し、洋式トイレに。そして、今、女将こだわりの浴槽に新装したそうです。

社長はいいます。「お客様の言葉を聞いて、不便なことは少しずつ、少しずつ、直せるところから直していきたいんです。」と。

その4:地図をつくる。
家の周りの見所、食べ物屋、外国のお客さんに英語で、道を聞かれる街に住む日本人用に日本語で、そして両方わからない人のために絵で・・・。

身の丈で自分達がやれることをする。自分達がやれないことは、他の人と上手に連携してやる。お客様の立場を考えてする。

おもてなし、ホスピタリティーは特別なことじゃない。相手のことを本当に考えて、自分達がやれることをする。

身の丈で、成功する澤の屋旅館の真髄はそこなのです。

第6回のシリーズいかがだったでしょうか。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

ご感想をよかったら聞かせてくださいね。

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