MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

なぜかエルガ―な人たち

2010-10-28 00:00:00 | 私の室内楽仲間たち

10/28 私の音楽仲間 (227) ~ 私の室内楽仲間たち (201)

           なぜかエルガ―な人たち




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 2010年夏は、どちらも異様な暑さに見舞われました。 東京では
九月になっても、猛暑は一向に治まりません。

 長年ケチケチ生活を送っていた私も、前月末にはついにダウン。
やっとエアコンを居間に入れ、やれやれ…。



 そんなとき、突然メールが舞い込みました。 私の音楽仲間
からです。

 「怖いもの見たさで、遊んでみたい弦楽四重奏曲があります。
お付き合い願えませんか?」



 差出人はチェロの Suさん。 私を室内楽のグループへ紹介
してくれた、言わば縁結びの神。 自称 "マニアックな愛好家"
ですが、私など体験したこともないような曲を、これまで数多く
ご一緒してくれました。

 その Suさん、今回は自らメンバー集めに奔走している様子。

 やりたい曲というのは、エルガーの四重奏曲なのだそうです。



 相変わらず知識も、レパートリーも無い私のこと。 エドワード
・エルガー
に弦楽四重奏曲があるとは知りませんでした。




 さっそく調べてみると、弦楽四重奏曲ホ短調 Op.83 という
のがありました。 未完成の前作と区別するために、"第2番"
と呼ばれることもあるようです。 念のために確認メールを
送ると、さっそく返事がありました。

 「そのとおり、Op.83 の曲で、確か作品番号は85迄だったと
思います。 82-Vn Sonata、83-SQ、84-Pf5、85-Cello
Concerto、…と続く晩年の一連の作品群の一つです。」

 「今、正に待ち焦がれる秋の気配が何となく感じられるよう
な雰囲気が大好きなのですが……弾くのはかなり厄介な感じ
です。 Pf5は時々遊ぶ事もあるのですが、なかなかSQは手
が出せなくて…。」



 「ぜひよろしく」と私が返信したのは、言うまでもありません。

 これでメンバーは3人が集まり、あとは Viola を担当する方
を探せばいいとのこと。 「うまく見つかればいいけどな…。」




 「怖いもの見たさか、あっという間にメンバーが決まりました。
この異様に暑い時になぜエルガーなの? というミステリー!」

 この連絡があったのは、実に翌日のこと。 同じグループの
Oさんが引き受けてくれたそうで、やはり、自分が公私ともに
お世話になっている方です。



 しかし、譜面はどうするんだろう? すぐ見つかるだろうか?

 それが、もう一人のメンバーが持っているというのです!



 準備してくれるのは、Suさんの仲間、Violin の Mさんです。

 なるほど、この二人が首謀者だったのか…。



 かくてメンバーが4人揃い、数日後には、もう譜面が送られて
きました。 それも、パート譜にスコアまで!




 一通り楽譜に目を通してみて…、なるほど。 一筋縄では
行かないようです。 私のパートも易しくはありません。

 日時は、ほぼひと月ほど後で、もう10月に入っているはず
です。 "秋の気配" が本当に訪れていればいいのですが。



 そして、Suさんからはすぐメールが。

 「なぜかエルガ―な人たちが集まりました。 怪しげな会に
なりそうです。 楽しみです。 でも、聴けば聴くほどヤッカイ
だなあ、でもいい曲だなあ。 なんて思っています。」




 [音源ページ



 ただし、以下の1種類しかありません (2010/10/26 現在)

 [第Ⅰ楽章 Allegro moderato



  (続く)