10月31日をもって小学校の学童保育の指導員を辞めた。
地元地域の同年代の女性指導員のお二人にはたいへん親切にしていただいて感謝している。
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8ヶ月間の学童の仕事に携わって、いろいろと考えさせられた。
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もともと高校教員38年、最後の3年間はその高校長と付属の幼稚園長を兼務して現役を退いた。
私立の高校だから職務の中で全員に課せられた大きな一つに仕事が生徒勧誘だった。生徒が集まらなければ教室に生徒がいなければ教育は成り立たないのだ。公立と違う一番大きな点だ。私立だから「学園=学校法人といういわば企業体」の経営の安定がまず前提。学校も教員もまずその経済が安定しなければ教育に全力投球はできない。
だから中学校へはよく通った。講堂や教室で中学生を前にして話す機会も多かったので接点はあった。
そして就学前教育としての幼稚園教育は経験があるので、初等教育の小学校だけが経験がなかった。
小学生とはまったく関わりがなかったので、「学童保育」という言葉も良く知らなかった。
子供がいないので子育ての経験もない。小学生ってどういうものなのか自分自身の古い記憶しかない。
ここに移住して2年目の今年の2月の村の公報に、地元のある小学校の学童保育指導員のアルバイト求人が出ていた。これはいい機会と思い応募した。
そこは公設民営の学童で保護者が運営に当たっていた。面接はその保育室で行われた。教員経験があったし「こどもが好きだ」という一言が効いたのかすぐ採用された。実際には合計で二人しか応募がなかったので二人とも採用された。
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学童指導員を始めてまず機構改革を行った。保護者の運営が経験のなさからか忙しさの所為なのか残念ながら杜撰に思えた。それで保護者会議を開き運営を公設公営にすなわち運営(特に大きいのは会計)を行政に移管した。
学童は「第二の家庭」。保護者の仕事を守護し、特にお母さんのサポートをする。学校帰り3時から6時まで。5年生以下の子供15,6名ほどが会員になっていた。毎時来るのは10名内外。これを3名の指導員で「保育」する。
内情に詳しくない私がすぐ気付いたのは、小学校が学童に対して一線を画していて接触してこないこと。合同の連絡会などなかった。そして4月新入生が入ってくるのだがその一人に発達障害を持った子がいた。
すぐ行政と話を持ち、これまでは通常指導員1人対応だったのを発達障害児童がいることで常時2人体制にするように求め受け入れられた。
案の定、この子に対するいじめが始まった。
これはただ子どもを預かっている、子どもと一緒に遊んでいればいいという話ではない。
まさにこれは教育そのものだと思った。
そこですぐ小学校に出かけていき強い姿勢で学童は教育の問題であり、学校でもしっかり捉えなおしてもらいたいと校長、教頭、教師と話し合った。
学童はあなた方の小学校教育を下支えしているサポーターなのですよ。目と鼻の先にあるのに壁を作って、こっちはこっちそっちははそっちでやって下さい・・・これはいけないと思いますーと。
これからたまに担任が学童に顔を出すことが始まった。
いじめは晩夏まで続いたが、苦労して苦労して指導を続けてやっといじめがなくなった。
しかし、3人の指導員皆時間700円で雇用されているアルバイト。だれも責任ある立場の人間がいない。毎日2人体制で運営して行ったが精神的肉体的負担がだんだんきつくなった。
子どもは甘やかされている。ルールを遵守させようと指導を行うが耳をかさない。いわば言いたい放題したい放題のアナーキー状態。
結局教員経験とくに生活指導10年以上ある私が強く指導することが続いた。怒鳴り声をあげることも度々出てきた。
これはやはり経験不足なのだろうと反省する。
外遊びも幼稚園と違って、発達段階の違いだろうが男女で遊びが変わってくるし、男の子はサッカー、女の子は家族ごっこが多い。男の子とサッカーを始めると子どもは容赦ない。
夏が終わる頃になるとこころと体が悲鳴を上げはじめた。
月2~3万でやっていることは教員と変わらず、親は預けっぱなし。学校は学童には基本口を出さないとするスタンス。
行政運営といっても任せっぱなし。役場で採用されていることになっているのだが、雇用契約の通知書、自分の社会的身分も文書がないからわからないし、雇用条件を書いた書類さえない。
学童は本気でやろうとするなら前進のためにいっぱい考えることはある。改革を続行しようか、しかし、心臓がこのままでは「持たないぞ
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それで指導員二人は強力に引き止めたが11月からは「予備役編入」させてもらうことにした。
はっきりいって行政は怠慢。
小学校教育は問題点がかなりはっきりと見えてきた。下でしっかり教育しないと中高大そして成年に成長していく国家の礎=将来が危ないように思う。
初等教育についえは書きたいこと=問題点と考えることをまた整理していつか書くことにする。
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