おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

今日で37年の教職を定年退職する、自分を褒めてあげたい

2010年03月31日 14時00分16秒 | 日記
3月31日、年度の末日、水疱瘡で卒園式に出られなかったH君の一人だけの卒園式を行った。春休みの預かり保育の子ども達も出席してくれたので、本番に劣らぬ素敵な卒園式をあげることができた。
そして、退職辞令をもらって全員に見送られながら帰ってきた。

昨夜、送別会を先生方が開いてくれたので山を降りて市内に泊まった。送別会場も園児の親が経営する料亭。玄関から中に入るとこの春卒園したばかりのMちゃんが若女将と並んで三つ指ついて出迎えてくれた。これで大感激。
随分りっぱな料理で心行き届いたもてなしで先生方には感謝感謝であった。気分がいいとよく飲める。焼酎お湯割り5杯も飲んでしまった。二次会と思ったが、ダウン寸前になったのでタクシーを呼んでもらって帰った。世間では今日まで送別会花盛りだろう。
いよいよ第二の人生のスタートをきる。元気であらねばならない!健康が一番。

今日でさよなら、お別れ

2010年03月19日 11時28分50秒 | 日記
幼稚園長として、園に常務して1年、教員生活の最後の1年間になったが、意外に「早かったなあ」とは感じていない。どちらかというと充実していて、中身たっぷりの1年だったように思う。いっぱいありすぎて一つひとつ思い出が詰まっている。
今朝は年中の「とても気になる子」のTくんが朝一番、寄ってきて「園長先生、お手紙を書いたよ。どうぞ」と躊躇いがちに(恥ずかしそうに)持ってきた。それにはこう書いてあった。

おやまえんちょうせんせいへ
うんていの絵が描いてあり、その横に私が鬼ごっこの鬼になっている絵、T君、お友達のKくん・・・
おにごっこをいつもしてくれてありがとう。またあそびにきてください。
           A.T         かぶとむしのようちゅう くわがた たまごのあな かぶとむしのちいさなえ

終業式。皆勤や精勤の賞状を授与して、最後の式辞。そして、退任式。
恐らく、水曜日の高校の退任式時みたいに淡々としゃべれると思っていたら、どっこい、そうは問屋が卸さなかった。一緒に辞めるほかの若い先生方が登壇する前から泣き始めた。こうなるともうだめだ。どうにも止まらない。
子ども達が反応する。園長先生が泣いてる!!ざわめきが伝染していく。すると、一番前に座っている年中の男の子が泣き始めた。そして年長のKちゃんまで。最後だからと頼んで、ギターの弾き語りを1曲だけやらしてもらった。「遠い世界に」

遠い世界に 旅に出ようか  それとも赤い風船に乗って 雲の上を歩いてみようか 太陽の光で
虹を作って   お空の風を集めて帰って  暗い霧を吹き飛ばしたい

記念に、マイクスタンドとマイク一式と愛用のギターを幼稚園に寄付をした。
Mちゃん「辞めないで」と縋るようにして手を離さない。こんな感激したことは久しぶりだ。明日も卒園式だから感動で泣くかもしれないな。まっ、いいか!最後だものー

別離の寂しさ

2010年03月18日 09時11分16秒 | 日記

昨日、学園の退任式を済ませほっと息を吐いているところ。

 式には卒業生(卒後20年の)が駆けつけてくれた。クラブの生徒と初めてクラス担任をした生徒達、もうりっぱな社会人だ。そして、看護専攻科の今年卒業したSと友人含め3人、すべて終わった時間に幼稚園を訪ねてくれた。彼女達はもう21歳、1年遅れて今春巣立っていった(5年一貫の看護師養成教育)。高校時代、一生忘れない事件に巻き込まれて、学校の責任者として対応に頭を抱えた。学外から3人のうちの一人の生徒Sを名指ししてこの生徒を退学させなければ「醜聞」(学校内外での非行の事実?)を公にするというもの。それをマスコミ、教育委員会に訴えるというもの。はじめはがきだったものが次第にエスカレートして封書になり、内容も過激さを増していった。ついには退学の時間指定までしていうことを聞かなければSを殺すとまで脅かした。もちろん警察にも相談した。醜聞は事実とは異なりどうも脅迫者(高校生らしい)の個人的な怨恨に端を発していると思われた。しかし、脅しは県知事に、そして文部科学大臣のもとまで届いた。警察での捜査の結果、醜聞は捏造で私的なうらみつらみが脅迫に至ったと判断。Sの名誉毀損は学校の名誉毀損でもあるので、事情を説明するために県知事にも会見したし、文部科学大臣の初等中等教育関係のお役人にも東京で事情を説明した。結局、犯人は県立高校に女子生徒で、自分が好きだった男性が別れた後、Sと付き合いだしたのに嫉妬、その感情が沸騰してこの脅迫行為に至ったのだが、警察が犯人を割り出して接触していくと、精神状態が正常でなくなり追い詰めると自殺の恐れがあるという。当該校からも校長教頭など来校されたが、謝罪は納得いくものではなかったし、この件で対策会議、職員会議ほかで学校は半年以上も悩まされた。まさに「威力業務妨害」に当たるものと判断していたのだが、結局脅迫状を送りつけていた犯人が未成年、精神を病んでいることなどで、本人の謝罪はついに一切ないまま。これでは脅迫状は来ることがなくなったものの、けじめがつかないので警察に話をして、保護責任のある者(母親)の謝罪を求めそれは実現した。

このSが1年遅れて卒業していった。お礼の花束を持って、これからの抱負を目を輝かせながら語ってくれた。

 夜は、卒業生その家族を含めて遅くまで酒を酌み交わした。帰ったのは日付が変わっていた。

 明日、幼稚園の終業式と退任式。在園児とは明日がお別れだ。すでに保護者向けに退任の挨拶状を配布しているので子ども達も別れを知っている。「いやだ、やめないで」と訴える子、諦めて「私のこと忘れないでね」何度も何度も念を押す子。可愛いこの子達とも明日お別れだ。そして最後の仕事であるが卒園式が明後日。 泣き虫の私も昨日は職員室でも体育館でも泣かなかった。私的な感情を言葉にして表出しなかったので、初めて学校にやってきた妻は拍子抜けしたみたいだった。しかし、男先生たちが終わって、幼稚園にやってきて「先生にはたいへんお世話になりました」、「校長先生に対して反抗ばかりして済みませんでした」と頭を下げた硬派の体育の先生の言葉でそれまで顔を見せることがなかった涙が急にあふれ出た。「職員室で挨拶した時にも生徒に話した時にも涙を出さなかったのに、先生達はいかんよ、不意に泣かせるなんて!」顔をぐしゃぐしゃにしながら握手して別れた。

さて、明日、明後日はどうなるかな・・・・


さあ、退任式だ!

2010年03月17日 13時16分12秒 | 日記
今、学園の朝礼で退任の挨拶を終えたところ。この後、生徒の集会(終業式)で退任式があって、そこで最後に高校生に挨拶することになる。

退任式といっても、幼稚園の職務が20日の卒園式まで続くので、意外に淡々として職員に涙を見せることなく挨拶を終えた。37年間、定年まで仕事をまっとうできましたことは皆様のお陰であると深く感謝しております。ありがとうございます。内心の思いは複雑で錯綜するものがあるのだが、これまでいろんな人の退任の挨拶を聞いてきた。怨み辛(つら)みを口にして辞めていった方を思い出すと最後は綺麗にしたいと思ってきた。飛び立つ鳥はその跡を濁しちゃいけないのだ。うん、これでいい。

さあこれから、高校生に話をする。

・・・今、高校体育館であった式を終えて園に帰ってきた。5人の先生が退職されるが、定年退職は二人。挨拶は次のようなことを話した。
37年前、鹿児島大学を卒業したばかりの青二才の私を招いてくださったのは、当時の校長先生だった故H先生でした。爾来社会科の教師として教壇に立ってきました。社会科の教師として日本史を教えるだけではなく(机上の学問)3つのテーマをもって取り組んできました。平和・環境・差別の視点。
クラブ活動もバスケットを35年指導を続けました。最後に皆さんにお伝えしたことがあります。
本学園は教育の外的環境が劣弱であります。この狭い体育館、老朽化した校舎、狭い校地など、生徒には我慢を強いています。しかし、教育の本質にとって、教育の外的環境というものは絶対ではないということ。
この学校を己が学びの場と選び(一所と定め)、ここで学び、育っていこうとする生徒と生徒の中にある限りない能力を見出し、鍛え、練磨しようとする教師の熱い情熱がある限り、そして側面からそれを支える保護者がいるならば教育は不滅であり、発展していく。自分の力を信じて、頑張って下さい。
お世話になりました。学校の益々の発展をお祈りします。

春を見つけたぞー

2010年03月16日 12時14分38秒 | 日記
今朝は昨日と打って変わって朝から晴天に恵まれた。予定通り年少と年中は園外保育で、坪井川の遊歩道を歩いて「春を探そう」ということになった。 車に気をつけながら、手をつないでゆっくり、のんびり春のそよ風を感じながら、歩いていく。距離にして往復3キロ。子どもの足だから途中土筆採りに時間をかけたが行程3時間というところ。せせらぎの音がまことに心地良い。昨日の雨のせいで道が所々ぬかるんでいる。要注意。途中、土手から斜面に降りて土筆を探すと、やはり春がそこにあった。 見つけ出すと夢中になる。探す自信のない子は私の後にくっついて離れない。全員に摘ませるよう気を使いながら、楽しんだ。子ども達の大きな声がする。「ウンコ注意!ウンコ注意!!」なるほど、この辺は犬の散歩道になっている。散歩させるのはいいが、ウンコを入れる手提げを用意していない人もいる。経験上すぐわかる、「ははーん、野グソさせようとしているな・・・」。おばさんが土手から犬を連れて斜面に降りようとする。通りすがり目の端でそれを捕らえると、ウォーキングをストップして立ち止まってじっと挙動を注視する。すると流石にできないでうろうろ挙動不審になる。こんな人がいるので、用心しないと「運」(うん)を踏ん付けてしまう。だから子ども達の注意報が出たのだ。 山ほど土筆を採って、野花を摘んで今帰ってきた。幼稚園では先生達がこの土筆を料理して子ども達に食べさせるのだ。どんな味なのか楽しみだ。午後のおやつに出てくるだろう。