おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

税金ばかり取られる世の中

2010年07月31日 07時17分48秒 | 日記
今日も天気が悪そうだ。時折風に乗って雨がざーっと降ってくる。

先日、役所の税務課からお役人様がご到来。何しに来たかというと、駐車場を建てたので税金を払えというのだ。この村から土地を借りて、村の林から材木を切り出して建てたというのなら、「税」でもなんでも支払う必要があろう。しかし、自分で稼いだなけなしのお金を払って土地を買って、そこに大工を雇い、人手が足りない分夫婦で手伝って作り上げた駐車場兼書斎だ。人にとやかく言われる筋合いではない。

「来る」というからそれなら「おいで」と待っていたら、軽のワンボックスカーがやって来て、三人の壮漢が下りてきた。

「税金取りの追いはぎ野郎!」と追い返そうと思っていたが、口から出た言葉は違った。

「いらっしゃい。ご苦労様です、これが今度作った駐車場です。どうぞご覧になってください」
なんて卑俗な男だ俺って奴は、意気地なしが
日本の人民は権力にはからっきし弱いのだ。「おかみ」には逆らえないもんなあ・・・

しかし、人民は横暴な権力から身を守る術策を知っている。これが生きる知恵ってもんだ。
前日から妻と建築に関する設計図やら領収証やら点検、総額を計算し、「これじゃちょっと多すぎるぞ、きっととんでもない税金吹っかけられる」頭を捻って、友人からの助言を思い出して、出費した総額を裁量、明日はこじんまりとした建築費用にしとこうと対策を練った。

それから、書斎なんて贅沢だと判断されたらこれまた吹っかけられる。よしコンセントの数が課税の基準らしいから、コンセントのある場所にはカレンダーを置いて、別の場所のは頑丈な本を積んで目隠し。あまり綺麗にしていると、多めに取られるぞと思って、この部屋立ち上がってから一度も掃除というものをしていない。妻も夫の領域と思って(離れ書斎を作ったことに腹を立てているのだ)一度だって入って来ようともしない。

可愛いか弱き人民の小さな抵抗。権力へのデフェンスである。係官が書斎のドアを開けて、開口一番「こりゃあ物置ですな」とのたまった。「やったあ」作戦が功を奏したぞと思いつつ、内心自慢の書斎にけちをつけられたような感じで「ムッ」とした。

居間でお茶・コーヒーまで接待しながら、世間話に花を咲かせ何とか好印象を持って帰ってもらわねばと、普段は常に眉間に深く数条の縦皺を寄せて威厳を作っている私だが、この日ばかりはにこやかに、笑みを絶やさずに応対した。15分ほど喋って、「どうか定年して無給になりました。どうかそこのところご配慮よろしく」と頭を下げて、見送った。
「あーあ、情けなや情けなや」
さてさて、お上がお情けで税金安くしてくれるか、高く吹っかけてくるか?

後で聞いた話だが、どんな細工をしたって、役人の査定する基準はちゃーんと内々にあって、それで税額を算定するんだって・・・

時々、亡くなった高田渡の歌で、明治の演歌師添田亜蝉坊の歌を思い出す。

「地主金持ちはわがまま者で 役人なんぞは 威張るもの こんな浮世へ生まれてきたが
わが身の不運とあきらめる   あきらめなさいなあきらめなさい あきらめなさるが無事であろう わたしゃ自由の動物だから あきらめきれぬとあきらめる」(あきらめ節)

写真は近所の親友の「ソラ」君
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”でぶっちょ”の復活!

2010年07月30日 07時35分48秒 | 日記
テレビではダイエットの特集をよくやっている。先日も150kgあった体重が80kgまで落ちた女の話を「ビューティーコロシアム」でやってた。


日本人にも昔に比べたら日本も豊かになり美食飽食の時代になって、肥満が確実に増えているのだろう。(統計的にはよくわからないがー)

あれがいい、これがいいとTVで大賑わい。○○がいいという特集が組まれると翌日にはスーパーからその品物があっという間に売れて消えてしまう。

実は私も引っ越してから生活のリズムが少しずつ確立し始めた頃から、心の安定が油断と食欲を増殖。退職前に痩せ始めて大分スマートになっていたのだが、最近自分のお腹を見ると俄然肥満復活

174cmの身長に83kgほどあったのが、78kgまで落ちていた。しかし、この春から夏に季節が進み、汗をかく、熱中症対策として喉を「飲み物」で潤す。その時、水であればカロリー0だが、ポカリとかスプライトその他シュワーッとするようなものを飲んでいる。そして、午前中にそれも日が高く上らないうちに畑仕事を切り上げ、書斎に入って読書。正午昼食をとった後、午睡する。これが1時間半ほど。この昼飯そして昼寝このパターンが曲者なのだろう。

午前中の畑仕事で汗びっしょりになっているのでシャワーをする。その後昼飯。水ぶくれの私はその後は仕事しない。暑さ対策はツバ広の麦藁帽子、薄手の長袖シャツなど着ているのだがそれでも熱中症を避けるためにじっとしている。これが太る原因になっているのだろう。

昨日はお昼にカップ麺しかなくて、物足りない。しかし野菜しかない。ぐっと我慢して夕食に焼肉にした。


昨日は地元の自慢の南阿蘇の赤牛のロース。あとは自分の畑で育てたもの。手前に写っているのはおにぎり。4個あるので当然!2個食べた。デッキで涼しい風を肌で感じながらの食事、酒も進んだ。そして、今お腹が山本山。
あーあ恥ずかしい今日は少食でー  「あほっ」そんな自制心強かったら太っちゃいないし

写真は昨日のウォーキングの姿。決して「危ない人」ではありませんから 
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阿蘇の苦沙弥先生

2010年07月29日 07時34分25秒 | 日記
激しい雨が降ってきた。先程は暑い雲に覆われた空の小さな隙間に青空が臨んでいたので、低気圧も東上して天気回復、体の調子も回復となると思ったが急転直下の雨だ。

昨晩は寝苦しかった。暑いのか寒いのか判然とせず、短パンのパジャマで寝ていたのだが、咳が出始めた。喘息を指摘されている。寒いと喉を刺激して咳が出る。それで、薄く短いソックスを穿いて寝た。どうも体調がいま一つ良くないので、焼酎も1杯で切り上げたら、いつもは酔っ払って籐の安楽椅子に落ち着いたかと思う間もなく眠ってしまうのだが、昨夜は古館さんの名調子をまどろみながらも聞いていた。寝床に入っても寝付かれず、導眠剤として夏目漱石の「我輩は猫である」を2ページ読んだところで眠気が再来し、いつの間にか別世界へ誘われていた。

温度計は8時頃、室温27度を表示していた。時間を経るに従ってこの場所気温が下がっていくのだろう。ここは一晩中エアコン点けっぱなしの眠らない街ではない。標高1000mほどの阿蘇外輪山の中腹(といっても麓に近いがー)だ。夏とはいえ夜は寒くなる。だから靴下が丁度いいのだろう。
しかし、思い出すことは出来ないが夢の中で苦しんでいたような気がする。

近所の旦那連と立ち話で「心臓」の話をしたのがいけなかった。私はりっぱな狭心症。お隣のご主人Hさんは先日心筋梗塞を起こして危うく黄泉の国へ旅立ちそうになったとか。それで先日街に降りた際、パルコに寄って、首から提げる救急救命用ニトロを入れる袋ーサーファーが鍵を入れて首から提げる若者用の洒落た袋ーを買ってプレゼントしたばかり。
もう一人は不整脈持ちのUさん。ワーファリンを飲んでいるそうで、その薬と「納豆」の食い合わせの話を得意そうに話された。心臓三勇士というところかな・・・

三勇士の最年長70歳のHさん曰く、「有酸素運動が必要なんだ。だから妻と今ウォーキングに行って来た」。そういえば見ると短パンに緑色のTシャツ、首には私が差し上げた鍵袋が下がっている。なかなか洒落ている。酒が飲めない甘党の元中学校長。Uさん65歳、信用金庫の元支店長、一人で豪邸を建てたばかりの豪傑。「私の命を支えているのは焼酎ですな、わはは・・・」と不整脈どこ吹く風。私はこの二人の中間派。
どうも最近太ってきたような気がする。腹回りが横綱白鵬だ。明日はウォーキングやろうと妻と約束したのだ。
これを書いたら出発しよう。でも雨じゃあな・・・「ほっ


写真は大好きなホテル「ナビオス」から撮ったみなとみらいの夕景

雨に煙る阿蘇五岳

2010年07月28日 07時28分07秒 | 日記
3日前だったか、猛烈な雷雨が襲来したけれど、その後猛暑の夏が再来。
今朝は小雨が降っている。畑の作物にとっては恵みの雨だ。

畑を見て回ると、作物によって種々変化がある。今一番元気がいいのは初めて植えた冬瓜(とうがん)で、茎、葉が濃い緑色で見るからに勢いがある。そしてついに実がなった。まだ7,8cmほどだが、とても楽しみだ。

ミニトマトももう毎日収穫しても次々に赤く熟し、収穫を待ってくれている。普通の大きさのトマトも黄色いトマトもある。枝の剪定で落とした茎を空いたスペースに差し芽をしていると何割かの確立で根付いて育っていく。だから畑の中でトマトは一角に鎮座しているのではなくあちこちにいる。なにしろ素人農業、その場で思った通りに判断してやっているので、理に適っていると思うのだが、専門家から見ると「笑い種」かもしれない。

ゴーヤが出遅れたが、これも元気一杯。確認したところ3本実がついている。長さは結構育っているがまだ細い。黄色の小さな可憐な花の周りをハチが飛び回っている。聞くところによるとこのハチが少なくなっているとの話だが、家ではそんなことはない。
いいのは他に食用ひまわり、ゴマ、里芋、ニラ・・・

心配なのが、2年続きで失敗の枝豆、これも同じく連続失敗のとうもろこし、落花生は今のところ健全育成しているが、花が咲き落花して見事地中に実を付けるかどうかー
去年作った南瓜(かぼちゃ)の美味しさが感動的だったので今年は種から育て2箇所に15,6個の苗を植えたのが育ってきている。すでに実が直径10cmくらいに育ってきているんもあるけど、いまいちツルの元気が乏しいような気がするし、葉っぱの色が強い緑ではなく、少し黄色みがかっている。アドバイスに従って追肥(完熟の牛糞)もしたのだが、心配だ。他所を見るとでかいのができている。

トウモロコシは隣家から間引いたものを貰って植えたので期待はしていないが、茎が細いし背が低い。しかし、健気にも身をつけ少しずつ太らせているような気もするのだが・・・
枝豆は今年は身がしっかり入っているようではある。去年はそれでも不味くて食べられなかった。さあ今年はビールのツマミになるものかどうか・・・

次第に空が明るくなった。もう雨は上がるのかなー

心が温かくなる本

2010年07月27日 10時44分46秒 | 日記
今、夏目漱石の『我輩は猫である』と浅田次郎の「天国での100マイル」という小説、それと昨日書いた堤克彦の「『公』の思想家 横井小楠」を同時並行して呼んでいる。「我輩は・・・」は長編だが後30ページほどになってきた。この後、「こころ」、「それから」へ移っていくつもりだ。
今朝は『天国・・・』を1時間読んで、パソコンに向かっている。

浅田次郎って見かけと違って(失礼!)、繊細で、文章が優しい。ところどころにちょっと唸らせるような表現が出てくる。使う言葉、文体とか言語学的にどうのこうのではなく、読んでいて心がストーリーに馴染み、和み、いつの間にかホンワカとしている自分に気付く。

『天国までの100マイル』は単純なストーリーで、破産した妻とも二人の子供とも別れた主人公が、思い心臓病の母親を救うために、160キロ=100マイル離れた千葉の病院に連れて行くというもの。
何億というお金を動かしていた会社の社長である主人公が事業に失敗して、全てを失い今はマリという女に拾われ食わしてもらっている。高校の同級生に救われその会社で働いているけれど給料のうち30万を別れた妻に渡さなければならない。給料が一銭も手元に残らない状況なのだが、捨て神あれば拾う神あり。マリが男を献身的に救う。
マリとのセックスの描写もあるけれど、実にサラーっとしていてきれいなのだ。そのマリとの会話が泣かされた。男はマリを愛してはいない。どうしても別れた妻の面影が脳裏を過ぎる。しかし、マリーは徹底的に男を援ける。暗い予感(いずれ来るであろう別れの)を感じながらも・・・

兄妹誰も手助けをしてくれない時、300万の借金を抱えた金融業者のやくざもんがおんぼろ車に母親を乗せて100マイル離れた千葉の病院に移送しているその姿を見て、何も言わずに「ばばあ」の世話を焼き運転席にポイと自分の財布を投げ入れる。

まだ途中なので、ここまでなのだが、朝から布団の中で涙を流しながら読んだ。今日一日はこの余韻に浸って優しく生きようと思う。
なぜここまで、やさしい文章=ストーリーが書けるのだろう?浅田のことはあまり調べてはいないが、人生の浮き沈みもその振り幅が極端に大きいのだろう。どん底を彼は知っている。その闇を知っているからこそ、闇の中にともる小さなろうそくの灯りを描き出すことが出来るのだろう。

映画になったらしい。読み終えたらぜひ観てみたい。

さあそろそろ妻の呼ぶ声がする。「朝ごはんできたわよー」