楽しい本で、一気に読んでしまいました。
日本の中世の魅力を、1冊の本の中に詰め込んで生き生きと描いています。
日本が、鎖国や様々な制度でがんじがらめの国になる前、
日本列島に住んでいる人々はどんな感じだったか、
山賊や海賊の話、 村人が一番大切にしたものは何だったのか、
荘園とは? 罪と罰について、正義とは、戦争について、
また、多様な信仰、そしてその信仰はどのように変わっていったのか、などなど、
いろいろ驚くことが書かれていました。
目次はこんな感じ。
歴史の本というよりか、コラムを連ねたような、あるいはエッセイのような感じで、
歴史の本が苦手な人でも、自分の身近な事柄に引き寄せて読むことが出来、
そこからイメージを広げていくことが出来るのではないかと思います。
広さ、桝の大きさ、距離などのメジャーが、様々あった、でもそれは、デタラメだったわけではなく、理由があったこと、
年号は絶えず変わっていた(鎌倉時代には48回も変わっている)けれど、
干支(甲乙丙・・・と子丑寅・・・)の組み合わせで不便はなかったなど、
へえーそうだったのか、といろいろ教えられました。
中世は大昔の別世界のように思ったり、
意外に近しく思えたり、でも間違いなく
そんな中世の時代があって、長い江戸時代があって、今の時代になっているわけで、
だから、また変わることがあるかもしれない・・・!
『室町は今日もハードボイルド』
日本中世のアナーキーな世界
清水克行 著
新潮社 2021
(カメラのレンズに傷がついたのか、カビなのか、
いつも同じところにシミが出来るようになってしまった・・・)
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