mardinho na Web

ブラジル音楽、その他私的な音楽体験を中心に

Revendo Amigos (Joyce第16弾)

2006-09-07 21:35:35 | Joyce
ジョイスの「亡命時代」は3年ほどで終わった。
久しぶりにブラジルで制作された本作は、キャリア25周年を記念して、これまでの代表曲をブラジル音楽の代表選手とたちとデュエットで歌うという豪華な企画。
25年間の代表曲といっても半分以上は「フェミニーナ」から、他の曲も80年代前半の数作からで、やはり80ー85年の数年間が彼女にとって最も稔り多い時期だったことがわかる。
本作は単なる懐古の作ではなく、それぞれ個性的な声の持ち主によってジョイスの名曲が新たな光を当てられる楽しい作品だ。中でも聞き惚れてしまうのがガル・コスタとの共演による"Misterios".まさしく神秘に満ちたガルの声!
ジルベルト・ジルとの"Monsieur Binot"は、原作よりいっそう妖しくなった感じ。
1994年の作。

Delirios de Orfeu (Joyce第15弾)

2006-09-07 20:58:35 | Joyce
ジョイスの亡命時代は続く。
前作はアメリカ制作だったが、今作は日本制作である。(ただし録音はリオ)
スピック&スパンの吉田和雄氏のプロデュースによる本作は、オリジナル曲の「中国人と自転車」(o Chines e a bicicleta)に始まり、たぶんジョイスがすごく尊敬しているであろうエドゥ・ロボの代表作の一つ「ウッパ・ネギーニョ」、ハービー・ハンコックの「カンタループ・アイランド」、ジャズ・スタンダードのSpeak Lowと、さらにビートルズのHere There and Everywhereと、幅広い選曲である。ただ、ジョイスのファンにとってはそれほど違和感のない選曲ではないだろうか。私もそうだけど、ジョイスに行き着く人はだいたいこの辺の音楽は一通り耳になじんでいるはず。
冒頭の曲では「中国人と自転車のように、ロミオとジュリエットのように、・・最後にはきっと寄り添える」と歌う。だが、かつて中国の代名詞だった道幅いっぱいの銀輪通勤はもう過去のことになりつつある。今だったら「中国人とケータイ」?
今作が出る直前あたりが、私がジョイスのライブに通い始めた頃だと思う。たしか「今度吹き込んだ新作です」と言って「中国人と自転車」を歌った記憶がある。
1994年の作品。