記事:汚染水問題の影響否定せず 20年五輪選ぶIOC委員
時事通信 9/5
【ブエノスアイレス時事】東京がマドリード、イスタンブールと争う2020年夏季五輪招致で、東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題が暗い影を落としている。
7日に行われる国際オリンピック委員会(IOC)総会での開催地決定を控え、投票権を持つIOC委員の反応を探った。
候補都市を抱える国の委員とロゲ会長を除く97人に1回目の投票権がある。東京招致委員会の竹田恒和理事長は不安を打ち消すために、委員全員に書簡を送った。
委員の多くは慎重に言葉を選びながらも、影響を否定しない。
理事を務めるファゼル委員(スイス)は「原発問題は世界の至る所にある。他の都市にプロパガンダとして利用されたかもしれない」と同情的だったが、「東京に投票しないことの口実にする委員もいるだろう」と話した。
カスパー委員(スイス)は依然として東京が最有力との見方を示した上で、「東京はその話(汚染水漏れ問題)をしない方がいい。自ら台無しにすることになる。負の要素を見て、投票する都市を決める委員が多数派ではないことを願う」と述べた。
チンクアンタ委員(イタリア)は国際スケート連盟会長として、11年の東日本大震災の直後に東京で予定されていたフィギュアスケート世界選手権をモスクワで代替開催した。20年五輪は7年後とはいえ、「福島で起きたことは、東京招致にとって深刻なことだ」と率直に語った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます